いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

ごまかしのレトリック。 rhetoric of trickery

2023-10-14 20:15:24 | 日記
 (1)文科相が旧統一教会に対する解散命令を東京地裁に請求し受理された13日に、昨年の騒動で旧統一教会との深い関係が指摘されながら役職上自民党を離党した衆院議長として自民党の同調査対象から外されて、その後説明会見も開かずに無視し続けた細田衆院議長が辞任会見を開いた。

 (2)この日に細田議長が辞任会見を開いたのは偶然なのか、何かの意図があったのかはわからないが、因縁めいたものはある。旧統一教会解散命令の請求に話題が集まって、細田議長の会見の取扱いが幾分関心が低くなるとみたか、一方では細田議長と旧統一教会との深いつながりが一層際立つ日とも受け取られるもので細田議長の計算違いでもあったのか、どちらにしても関係の深いニュースが並んだ。

 (3)政府の旧統一教会解散命令の請求の方は、旧統一教会側が信教の自由を盾に裁判で争う姿勢を示しているので、仮に双方最高裁まで争うとなれば3年程度はかかるとみられている。旧統一教会関係トラブルは悪徳商法、高額献金要求などで1980年ごろから顕著になって被害元信者らの救済が社会問題となっており、裁判で争われるのはこれが一信者の意図的な個人的行為だったのか、教会組織として上層部の指示、関与で行われたものかが争点となる。

 (4)旧統一教会側は1年近くの文科省の質問権行使でも信教の自由を理由に質問権への回答を拒むことが多い(報道)といわれて、文科省が集めた証拠(約5千点ー報道)で旧統一教会上層部の指示、関与が立証されるのか注目される。
 証拠の積み重ねによる推論判決は判例にある。

 (5)裁判所も信教の自由という憲法上保障の非常にデリケートな問題を扱うので、オウム真理教の凶悪犯罪のサリン事件とは違った作為、不作為の証拠の積み重ねによる教会上層部関与の判断が焦点となる。被害者救済補償を考えれば、時間と労力を有効に使いたいところだ。

 (6)細田議長は会見で「なぜ(議長を)退任するかという記者会見ですから」(報道)と述べて、旧統一教会とは「特別の関係はない」と多くは語らずに会見を一方的に打ち切った。衆院議長を健康上の理由で辞任するが衆院議員としては今後も活動し、次期選挙にも立候補すると意欲を示して、この期に及んで政治家の既得権益を受けるという何を考えているのかわからない政治姿勢をみせた。

 (7)こちらも同時進行の米共和党のマッカーシー下院議長はバイデン大統領とのデフォルト(政府債務不履行)回避の協議で共和党強硬派の反発を受けて議会投票の結果、下院議長を解任された。
 日米政治体制の違いはあるが議長責任の違いがみえて、日本の国会議長の軽さが痛感させられる。

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