いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

京都祇園祭の夏(考)。 summer of `Gion Matsuri'

2023-07-18 20:36:55 | 日記
 (1)新型コロナが第5類流行性に移行されて今年の夏の風物詩の祭りが復活して、大勢の見物客が押し寄せた。京都祇園祭には宵山に遊歩道となった四条通を立錐(りっすい)の余地もない28万人が埋め尽くして、報道写真は圧巻ものだった。
 昼の山鉾巡行にも15万人の人出で、37.7度の猛暑の中を紋付はかま衆に先導されて山鉾が街をうねって進んだ。

 (2)長らく歴史的に受け継がれてきて夏の風物詩の伝統行事の祭りだが、昔と違ってこの時期は猛暑、酷暑の夏となって今では昔ながらの衣裳で立ち居振る舞いで勇猛に立ち向かうというのも伝統祭りのダイゴ味なのだろうが、このまま次代に向けて続けていくのも大変な気候変動社会だ。

 (3)夏の祭りは堅苦しいいわれは別にして、昼も長く解放感も高く、長く、何より暑いので夜になれば外に出て夕涼みをかねて古代、歴史に思いをしのばせながら時空を超えてロマンにひたるのも格別の楽しみだ。
 しかし少子化社会による祭り行事の後継者不足は当然押し寄せており、それに昔と違って地球温暖化による猛暑、酷暑の中での祭り行事で伝統を持続していくのも大変な時代を迎えている。

 (4)いつかは歴史的、伝統行事の維持、持続がむずかしい時代に直面するので、規模、形態について見直される時が来るかもしれない。また昔と違って夏の猛暑対策も必要になってなかなか伝統行事の継承、持続もむずかしい。
 開催時期を過ごしやすい季節に変更することも考えられるが、これまで夏の風物詩として継承してきた歴史的、伝統行事の意味、意義もあり、これもむずかしい。

 (5)IT、AIとのコラボも可能なのか、可能な挑戦は続くだろうが、夏の風物詩としては歴史、伝統行事の原型にこだわるのは自然なことだ。一方で見物客は海外からの訪日客を含めて関心、興味は高まりをみせており、そのギャップに見舞われることになる。

 (6)日本は天皇制を含めて何千年の歴史があり、歴史的、伝統行事、祭りが継続、継承されてきた意味、意義は大きく、時に触れて古代、歴史をさかのぼる意味でも現代に引き継がれてきた祭りを再現する、できることは大きい。

 (7)今や猛暑の中、何十万人もの見物客が通りを埋め尽くすところに期待と楽しみと親しみ、今ここに古代が生きている、受け継がれている喜びを満喫するのだ。
 それはベートーベンやモーツアルトの音楽を現代に再現し、聞き、楽しむのと同じ文化力だ。
 

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猛暑と大雨のその間。 the middle stratum of heavy heat and rain

2023-07-17 20:08:35 | 日記
 (1)梅雨明け間近となって、とにかく暑い。雨が降れば気温が下がって幾分か過ごしやすくなるが、今やこれが線状降水帯発生で局地的大雨の大洪水を引き起こす。猛暑か大雨かでその中間の過ごしやすさがポッカリ抜けて、気候も二極化現象到来だ。

 (2)中間をポッカリ抜かしたのは人間社会だ。地球温暖化現象で気候変動を引き起こして、岸田首相は少子化対策は今やらねば手遅れになると力を入れるが地球温暖化、気候変動は対策がすでに手遅れで日本も50年脱炭素(carbon neutral)目標を打ち出しているが、そんな生ぬるいことでは目の前の巨大化した自然災害は抑えられることはできずに、年々自然災害、洪水被害の拡大に見舞われている。

 (3)もちろん日本だけのことではなく世界的な現象で、韓国でも大雨被害で多数が亡くなり、イスラエルのネタニヤフ首相(73)が脱水症状の疑いで病院に搬送(報道)された。人類社会の近代化、経済優先社会が招いたもので現在もIT、AIがどうのこうのと話題になっているが、IT、AIが地球温暖化、気候変動を予測、予知できたとして、これを抑える、なくすることはまだできずに猛暑か大雨かの気候二極化の間のスッポリ抜けた中間層を埋めることはできない近代化、経済優先社会だ。

 (4)大雨洪水被害を生む河川形状、形態は指摘されて、すぐには解消できる問題ではなく河川が交通、運送の中心だった時代から河川に沿って集落、都市が発達してきた日本社会の自ら招いた気候変動による巨大な自然災害の拡大、被害に見舞われている。

 (5)日本はカーボン・ニュートラル50年ゼロなどとのん気なことを言っているが、気候現象のスッポリ抜けた中間を埋めることができないのか、かっては夏には夕立が降って気温を下げて縁台でも過ごしやすい夜を迎えられたものだが、特に海に囲まれた日本としては気候現象でも海との付き合い、海とどうつながって生きていくのか考える必要がある。

 (6)まずは海温の低下を目指さなければならないが、これはAIにもできそうな課題だ。

 

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それぞれの道。 each road

2023-07-15 20:47:48 | 日記
 (1)ウクライナ戦争を不思議な変な戦争と書いたが、英国防相からはウクライナから次々と武器供与を求められることに「英国は(米インターネット通販大手)アマゾン(・コム)ではない」(報道)との苦言、不満が伝えられた。
 ゼレンスキー大統領はNATO、米、日などウクライナを支援する西側諸国、同盟の国際会議に直接出席などしてウクライナへの兵器供与拡充支援を何度も呼びかけて、これに応えて米国などは最新鋭の兵器、爆弾などの供与を決めている。

 (2)米国がクラスター弾の供与を決めた時には、クラスター弾の使用、製造を禁止するオスロ条約参加の英、加からは米国に対して「(オスロ)条約を守る」との反対の意見も出て支援側に不協和音もみられる。
 ウクライナ戦争はNATO、米の兵器供与を受けてウクライナ軍の全面反抗開始が伝えられており、NATO、米のウクライナへの兵器供与は戦争拡大を推進するものであり、国際社会が早期に求める停戦協議に向けた話し合いはすっかり遠のいている。

 (3)戦争拡大、長期化でそろそろNATOの兵器供与にもいつまで続くのかという疑念論がみられる。ゼレンスキー大統領が露が全面撤退しなければ停戦協議はないと言及して、そういう状況をつくるためのNATO、米、西側諸国への兵器供与支援の要請なのだろうが、戦果はあがっていないと伝えられており、米がさらに強力なクラスター弾の供与を決めて戦争拡大の一途だ。

 (4)米国は当初、露のNATO加盟を目指すとしたウクライナ軍事侵攻に対して、ウクライナはNATO国でもなく米国が直接参戦すれば第3次世界大戦を招くとして慎重な姿勢を示して、ウクライナへの兵器供与の軍事支援の姿勢を示した。
 しかし今後の展開を考えれば、仮に露とウクライナが停戦合意して、その後ウクライナのNATO加盟となれば今後ウクライナと露が再び戦闘となれば米国としてもNATO国の安全保障のために戦闘に直接加わる必要性が出てくるものであり、地政学的には国境を接するウクライナと露とは侵略の可能性、問題をいつも抱えた危険な関係にあるといえる。

 (5)そういう意味でも米国、NATOがウクライナに兵器供与を続けて戦争拡大の道を進むのではなく、そうするより停戦協議に向けた話し合い(ウクライナのNATO加盟問題を含めて)の賢明な道を模索する必要性がある。
 ウクライナ戦争が長引き、拡大する中で、NATO、米の兵器供与がそうした側面の懸念の中での冒頭の英国防相のウクライナの兵器供与要請に対する「英国はアマゾンではない」発言だ。

 (6)米のクラスター弾供与へのNATO英、加の反対の不協和音、英国防相のアマゾン発言の不満とそろそろウクライナ戦争拡大、ウクライナのNATOへの兵器供与の依存性の高さ一途でない、ウクライナ戦争終結に向けた本格的な動きが出てきてもいい頃だ。
 寄ってたかっていつまでもおかしな戦争をやっているわけにはいかない、それぞれの道(each road)探しが始まっている。
 



 

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大阪万博の異変。 a disaster of Osaka EXPO

2023-07-14 20:24:15 | 日記
 (1)20年東京五輪は新型コロナのパンデミックで開催が1年延期され、翌年開催されたが、結局は無観客開催となり海外からの訪日客による経済効果もなく運営費(会場建設費も含めて)も当初の計画から大きく膨らんで国民負担増につながり、一方で電通によるスポンサー契約での汚職があきらかになって現在も裁判中という汚点を多く残した。

 (2)25年には大阪、関西万博が開催されるが、IT、AI、SNS情報化時代での万博開催の意味、意義には問題はあるとして、海外からの訪日客は見込まれて経済効果には大きな期待はある。ところがここに来て参加表明している海外パビリオンの基本計画、建設工事の申請がゼロという事態(報道)が発生しているといわれている。開催まで2年を迎えてあまりに異常な事態だ。

 (3)人材不足に資材の高騰が影響しているとみられて、このまま工事契約、申請、建設着工が遅れれば開催時期にも影響が出るもので、現在での海外パビリオン建設申請ゼロは今後仮に会期に間に合わせるために急ピッチで建設着工となれば20年東京五輪同様に予算の増加、建設現場での過酷な労働環境が問題になってくることが考えられて政府としても参加国に建設予算の増額を要請しているといわれて、政府、大阪府も海外パビリオンの建設が間に合わないというわけにはいかないので同協会が建設代行などの解決支援策を提示しているといわれる。

 (4)ここにも円安による物価高騰の影響がみられるもので、海外開催国、大阪府、政府にとっても日銀の大規模な金融緩和策継続の副作用に直面している。20年東京五輪といい、25年大阪、関西万博といい時代の要請にマッチングしない高度経済成長時代を推進し背景にした箱もの行政、パビリオン開催に経済再生効果を期待する見当違いに苦慮する時代感覚の遅れだ。

 (5)大阪都構想がつぶれた大阪維新の会、吉村大阪府知事が威信をかけて臨む25年大阪、関西万博だが、政府ともどもこのまま開催予定に間に合わないというわけにもいかずに何とかするものとみられるが、これで国民の関心がアップするのかそうなればそれで意味もあるが、また無理をすれば20年東京五輪のこともあり国民の関心はまずはおかしなことが起きない正常な運営姿勢、方針だ。

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露へのG7の圧力。 the press of G7 against russia

2023-07-13 20:50:45 | 日記
 (1)最近聞かれなくなったのが、ウクライナ戦争の停戦協議に岸田首相の解散総選挙の言及だ。NATO首脳会議に岸田首相が出席して「G7」としてウクライナへの兵器供与に軍事訓練などの支援を強化する共同宣言を発表した。
 ウクライナ側の露軍に対する本格的な反抗開始が伝えられる中で、ウクライナ側の戦果が思ったほどでないことにNATOとしても誤算があるとみられて、G7としてもウクライナ軍事支援に本腰を入れる共同宣言だ。

 (2)これで戦争が集結に向かうのか、停戦に結びつけられるか。ゼレンスキー大統領からは露軍が全面撤退しない限り停戦協議はないと表明しているので、露ではワグネルの反乱が伝えられて露国内の動揺もみられたが今のところウクライナ、露双方の「誤算」の中での双方弱みをみせられない戦力、体制建て直しの必要性に迫られて、停戦に向けた動きは遠のいた感じだ。

 (3)プーチン大統領に停戦に向けた言及がない中でNATOとしてもウクライナ軍事支援をさらに強化して戦力均衡状況を覆して停戦へのイニシアティブをとりたいところで、今回のNATO首脳会議はG7としても露プーチン大統領へ圧力をかける戦略でもある。
 プーチン大統領がこれに対してどう出るのか注目されるが、NATOとしてもウクライナ軍事支援強化だけではウクライナ戦争の終結に向けた戦略にはならないので停戦協議の落としどころを見定めての支援強化が必要で、NATOに加えてG7として安全保障の国際的枠組み拡大の中で停戦に向けて解決策を模索するものであれば期待したい。

 (4)中国の出方が注目されるところであり、G7の台頭で逆に中国の露への連携を強める効果となるのか見極めが必要だ。米国もブリンケン国務長官、イエレン財務長官などの主要閣僚の訪中が続いて米中対話を通じて米中首脳会談に向けての地ならしもみられるが、今後の米中首脳会談の実現、あるとすれば会談の中身に関心、注目が集まる。

 (5)さらに露国内でのワグネルの反抗で今後どう副作用がみられるのか、出てくるのかプーチン大統領からもあまり強気の発言が聞かれなくなり国内体制の立て直しに迫られているものとみられるが、それを見越してのNATO首脳会議、G7の露への圧力関与だ。

 (6)露によるウクライナ軍事侵攻も不思議な戦争、展開をみせており、米国、NATOが直接関与することなくウクライナ支援に回り、露は首都キーウ攻撃を始めて不可解に陥落を取りやめて南部に攻撃標的を変えて、攻撃目標が民間施設、市民に向えば国際批判が高まり(戦争そのものに問題)、国家間の戦争でありながらプーチン大統領に国際刑事裁判所から逮捕状が出て、露国内では民間軍事会社ワグネルの反乱が起きるというあってはならないが不思議な戦争だ。
 

 

 

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