いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

野党の覚悟と自覚。 resolution & consciousness of the opposition

2024-08-26 20:34:18 | 日記
 (1)自民党総裁選は思わぬ派閥解消効果が出て自らに降りかかる裏金問題の危機感もあるのだろう、若手議員を含めて10数名の議員が立候補に意欲をみせて「世代交代」も可能な政局をみせている。

 (2)同じく9月末に立憲民主党は党代表選を迎えることになっており、こちらの方は立憲民主党を「ひとり」で立ち上げた枝野幸男前代表が返り咲きを目指して立候補を表明し、前身の民主党政権で首相を務めた野田佳彦議員も若手、中堅Gからの要請を受けて立候補に意欲を示しているといわれる。泉健太代表も引き続き立候補の意向といわれて、こちらの方は目新しさはなく党創始者に前身の元首相に現代表という旧態然とした党内権力構図をあらわすものとなっている。

 (3)立憲泉代表は岸田政権、自民党の裏金問題で国民の批判、不満、不信の高まりを受けて岸田首相に解散総選挙を迫り、対決姿勢を強めていただけに、その熱気、意欲が党代表選に向けてあたらしい党の顔としてアピールする新鮮さ、活力、活性がみられないのは落ち目の自民党が若手議員がまず先行して党総裁選に意欲を示して手を挙げているのとは対照的に、原点回帰の安定感、安心感で後退、埋没気味なのは革新野党としてはさびしいところだ。

 (4)立憲の人材不足を露呈するもので、これで当時の岸田首相を解散に追い込み自民党に代わって「政権交代」を果そうということで国民の支持、信頼を得られるのか心もとないところだ。
 本来なら野党結集、再編で一気に自民党に代われる政権交代を果したい好機ではあるが、野党第1党の立憲と同第2党の維新が反目、批判をくり返してともに民主党の流れを汲む立憲と国民民主が政策、理念で歩み寄れずに支持母体の連合会長が立憲と共産の歩み寄りに反対して、弱小野党、支持連合がバラバラで結束の糸口も見えない状況では国民の自民党への大きな批判、不満、不信を受け入れることができない政治的未熟、実力不足をこちらの方は解消、解決できないでいる。

 (5)国民としても腐敗、不信の自民党に代われる政権、政党が見当たらないのは不幸で、東京都知事選では既成政党への不満のあらわれで立憲系候補をしのいで政策、理念を述べない現状批判だけのSNS駆使選挙の市長出身の候補が躍進して2位につけるという変化もみられた。
 立憲がこういう国民感情、批判、心理をどう考えて党代表選に結実するのか、大きな覚悟と自覚(resolution & consciousness)が求められて示すことが必要だ。

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日本の合理主義と米国の非合理主義。 rationalism of japan & anti-rationalism of america

2024-08-24 20:39:58 | 日記
 (1)野球発祥の米国大リーグでは、投手は勝ち星ではなく1ゲームどれだけ長く、多くイニングを投げれるかの方が評価が高いといわれる。ひとりの投手が長いイニングを投げればチームとして戦力を有利にして余裕も出て勝ちにつながる確率が高くなり、チームの勝利に高く貢献することになる。現実的、本質的な考え方だ。
 米大リーグには選手個人の偉大な記録も多くあるが、個人の成績よりチームの勝利が優先するチームスポーツとしての本質、考えがみられる。

 (2)日本で聞いた話では、プロ野球というのはチームがいくら弱くても、負けても選手個人の成績が良ければ給料は上がるスポーツだという考えだ。日米の野球の話は象徴的な話ですべてということではないが、しかしそれぞれに本質、性質を表す言葉、考えでおもしろい。

 (3)米国大リーグの話は非合理的、本質的であり、日本プロ野球の話は合理的、道理的である。これまで理解されてきた日米文化、習慣のパラドックスな話だ。米国人というより米国社会は経済合理主義が基準、価値ではなく、非合理本質主義の現実的なところがみえて意外だが、実はそういう米国社会の非合理本質主義が世界経済を革命的に発展させてきた原動力(dynamism)だとわかる。

 (4)米国を理解するうえで非合理本質主義なところは参考になり、沖縄基地問題では日本人の感情理解を考えるなら沖縄に米軍基地を集約せずに分散して地位協定も相互利益、人権に配慮した合理的なものであれば、日米問題としてむずかしい対応をしなくてもいいと思われるが、アジアの共産化、中国の台頭に対抗する本質、道理にこだわって沖縄の地政学的重要性にこだわり続ける。

 (5)米国の戦後沖縄を占領支配した地位的関係もあるのだろうが、沖縄県民からバイアスな不平等、反対を受けての日米軍事同盟の目的を考えれば合理的な支配とはいえない。やはり米国は日本、沖縄では軍事同盟の非合理本質主義に徹しているところがある。
 沖縄問題を考える時に、米国が合理主義ではなく極めて本質主義、非合理主義であることを考えて沖縄基地問題、日米軍事同盟さらに経済、貿易関係を捉えていかなければ解決には向かわない現実だ。

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首都移転論。 a metropolis removal

2024-08-23 20:55:26 | 日記
 (1)東京一極集中の問題、へい害、影響は語られることはあるが、かかわりのある首都移転(a metropolis removal)については一時ほど語られることはなく、一部政府機関が地方移転を試みてはいるが持続できずに現在は文化庁が京都に移転して業務を行っている。
 これらは首都機能として集積しようというものではなく、地方活性化、活用につなげようという動きでしかない。

 (2)一時は静岡が首都機能移転の候補地として検討されたことがあるが東海沖、南海トラフ地震に富士山噴火自然災害の危険度も高く、南海トラフは伊豆より北には影響しないことから東京の方がまだ安全性は高いともいえるが首都直下型地震の危険性もある。

 (3)日本列島の立地、地理的構造上の観点からみると、九州は韓国、アジアに近く独立した経済圏としての発展、活用、期待が持たれて、北海道も豊富で良質な水脈、山林資源と広大な陸地開発、観光資源がまだ十分に利用、活用されているとはいえずに経済圏として独立した開発、発展が期待される。

 (4)首都機能としては九州経済圏に北海道経済圏の中央に位置して、東京と大阪の真ん中にある愛知県、名古屋市が首都機能都市としては立地条件として適切と考える。皇室との歴史的つながり、関係も深い熱田神宮、伊勢神宮も近くノーベル賞授賞者の多い大学機関もあり、トヨタ自動車の本社機能に日本経済を支える製造業も多くあり産業、工業、農業、教育地域としてバランスのいい経済文化学術都市でもある。

 (5)東海沖、南海トラフ地震では被害想定地域ではあるが、日本で唯一東海沖地震対策として海中に広く地震予知機器装置を設置して危険1週間前には予知して市民に避難準備を呼びかける観測情報体制が敷かれている地域であり、安全対策が確保されている。
 
 (6)東京一極集中には限界、へい害、影響も指摘されており、首都移転は構造的問題、課題解決の重要な要素であり、具体的に計画、策定、検討、シミュレーションを考えなければならない。
 

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実績と盛り上がりのパラドックス。 paradox of results & a climax

2024-08-22 20:25:22 | 日記
 (1)バイデン大統領がまだ大統領選を目指していた頃、ハリス副大統領を再び副大統領候補に指名してしかしハリス副大統領はまかされたむずかしいメキシコ国境沿いでの米国への不法移民対策で成果が上がらずに(現地視察も少ないといわれて)、これといった実績もなく政策に対する舌禍問題も取り上げられて評価は低かった。

 (2)バイデン大統領が高令による判断力低下が目立ち民主党議員からも批判を受けて大統領候補から引きずり降ろされて、後任候補としてハリス副大統領しか見当たらずに後任大統領候補になった途端にクリントン、オバマ元大統領などが支持表明をしたこともあって支持率があがり、現在時点では共和党トランプ候補を上回る勢いがみられる。

 (3)ハリス候補の政治的評価が低いとみられた頃からそんなに時もたたないうちに、バイデン大統領の大統領選撤退を受けて後任大統領候補に指名された途端に人気、支持が高くなったというのも民主党としてはハリス候補しかいないという複雑な思惑だ。
 ハリス候補にはいいことは重なるもので報道によるとメキシコ国境沿いの不法移民流入の数もかなり減少しているといわれる。どうみてもハリス副大統領の指導が効いたものとは考えられずに(急なことなので)真偽のほどはわからない。

 (4)民主党としては大統領選も本番、終盤を迎えてもうなんとかハリス候補を押し立てて盛り上げていこうというしかない思惑がみえるものだ。こちらの方は成果がみえてトランプ候補をわずかでも上回る支持率につながっている。
 しかしこの支持率も「実績」のともなうものではなく、バイデン大統領の撤退を受けての緊急事態での民主党あげてのハリス候補支持、応援、支援しよう(するしかない)という「中身」のないもので、いつまで続くのかトランプ候補もハリス候補攻撃方法を練っているところだろうし本番、終盤を迎えてまだまだ予断を許さない状況だ。

 (5)米国ではこれまで女性大統領はいなくて、8年前のヒラリー・クリントン候補の時も政治経験豊富で優勢とみられながら最後の最後で国民判断はメディアの予想を覆してトランプ大統領の誕生につながった。
 トランプ候補はトランプ候補で、形勢逆転の中で自らを支持するテスラのイーロン・マスク(CEO)氏をトランプ政権で閣僚として起用する方針を示しており、トランプ候補の米国第一、保護主義による米国経済利益優先主義に期待するマスク氏の思惑と一致をみせている。

 (6)トランプ候補も民主党ハリス候補相手に代わって手探り状態が続くとみられる。第3候補のケネディ候補にも触手を伸ばしている。

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岸田流結果オーライ。 alright to result of kishida style

2024-08-21 20:43:56 | 日記
 (1)岸田さんからは「自民党をぶっ壊す」というようなぶっそうな威勢のいい声を聞いたわけではないが、裏金問題を受けてそれでも自民党執行部が煮えぎらない知らぬ顔の音無しの構えの孤立無援の中で岸田さんはこれまでのように「ひとつ」、「ひとつ」問題、課題が出れば動いてそれと向き合ってきた行き当たりばったりの中で、まずは自ら率先して岸田派を解散してこれに他派閥も運よく国民の不満、批判の中で抗しきれずにほとんどの派閥が解散に動いて、さらに自らは9月の総裁選に突然に立候補しないと表明したことが今回の自民党総裁選立候補者の自由乱立、世代交代の活発につながることになったのは皮肉な結果だ。

 (2)これまでの自民党派閥力学では派閥実力者の意向によって次期総裁候補が決められて、それにしばられて若手議員は推薦人を集めることもできずにいつまでも世代交代できない党内情勢が重く、強くあった。
 今回は派閥解散で派閥力学が働かず、働かすことなく、特に党内最大派閥だった安倍派では裏金議員が多く実力者の一部が離党していることもあり、それでも裏で結集して力を示すことなどできずに総裁選を目指す、志す議員は自由に支持者を集って推薦人を集めて立候補できる党内活発事情が生まれていた皮肉だ。

 (3)結果としての岸田さん独自の決断、判断の効果といえて、自民党が派閥解消で改革されて風通しがよくなり出直せることになる「かも」しれない候補者乱立の政局をもたらしている。
 一方では岸田さんは盆明け前の14日に自民党を変えるには自らが総裁選に立候補しないことが一番だとの説明、表明をして、党内議員からなかなか立候補の手を挙げない中で岸田さんが先手を打ってこちらも先制して風穴をあけてみせた。

 (4)岸田さんの意図とは違って派閥解散が自民党的体質を一気に破壊しての総裁選での自由な立候補による世代交代に向かっているのは皮肉な結果であり、最後まで岸田さんには手当たり次第、行き当たりばったりの何でもありの政治行動で自民党をかき回して自民党改革に向かわせているのは皮肉な運命だ。

 (5)岸田さんは首相辞任を表明しながら、任期切れの来月末の国連総会に出席して一般討論演説をする方向で調整しているといわれて、辞任する首相が国連で何を述べても儀礼が許される時代なのか説得力、拘束力はなく自らの影響力、名を残したいレガシーでしかないのはそれでも岸田さんの無念がみえてくる。最後は岸田流結果オーライ(alright to result)とはいかない。
 

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