「PIC AVR 工作室」サイトの日記的なブログです。
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2009年05月24日
何年か前に作った代物です。ギア周りの苦戦ぶりを…
ステッピングモーターの出力を取り出して、
若干の減速をした上で出力するだけなんですが、
色々要件を盛り込んだ結果、こんな汚い状態に…
電子回路で言うところの「空中配線」ってやつ
でしょうか。見た目がとにかく汚い…
でもこれでも一応必要な精度や強度は出ているので
これはこれでヨシとしましたが…。
ステッピングモーターは程度のいい中古品。
高トルクで程度のいいものを安く大量に手に入れられた
ので使ったんですが…
最初から1mmピッチのピニオンギアが噛ませてあり
外せなかったので、これ作ったときは汎用の1mmギア
(2mm軸)を組み合わせるしか無かったんだけど、
1mmギアを自作のギアボックスで動かすとなると
結構難しいんです。
軸間の距離が正確じゃないとイケナイのはもちろん、
2つのギアの回転面が同一平面にないとギアがそれぞれ
上下に逃げて空転する恐れもあるからです。軸間も
平面も0.1mm以下の精度で組み上げないと、多分
マトモに動かない…
ところがそんなに精度高く作ることは私の手では無理
なので、無理矢理考え出したのがこのときの方法。
工夫その1。
上の2つの矢印は同じ歯数の歯車が2枚。その間に少し
歯数の少ないギアが挟んであります。計3枚を一体化
してあるわけ。
外側の2枚の直径が大きいってことがミソ。
内側の1枚は、下の矢印のところで次のギアに接続
しています。下に接続しているギアは外側2枚の
ギアに挟まれた形にもなっているので、ズレて
空回りするということが無いわけです。
工夫その2。
ギアの回転軸を押さえているのは1mm厚の
アルミ板を金切りバサミで1cm幅にチョキチョキ
切って延ばして作ったもの。
写真では見えにくいんですが、3枚のギアを1つに合体
させるためにボルトで留めてます。このボルトが
アルミ版に干渉しないように、アルミ板は微妙な
山折り谷折りを作って、軸穴の位置を三次元空間上で
物凄く微妙な場所に位置付けられるように工夫して
あります。
ギアから程ほどの位置まで離さないといけないんだけど、
単に離したり近づけたりするだけだと、軸の位置が
あっちこっちにずれることになっちゃう…。
それを微調整するためのバッファとして使用するのが
この山折り谷折りってわけ。
アルミ板の片方をオープンにしちゃえばもっと簡単に
できるんだけど、そうすると強度が足りなくなっちゃう…
で、両端を強固にネジ留めしたいんだけど、穴あけや
折り曲げに求められる精度が高くなっちゃう…
その2つを両立させるのがこの山折り谷折りです。
ご覧の通り見た目はすっごく汚いんだけど、精度自体
は結構高くて、多分誤差0.1mm以下まで持って
いけたはず。
今回の要件なら1mm厚でもこの仕組みにすることで
強度も充分足りるし。
というわけで、機能的には期待通りなんだけど…
もうちょっと作りやすくて、邪魔にならなくて、
埃とかにも強くて、摩擦も小さくて…みたいな
かんじだといいんだよなぁ…
一つ解決のためのアイデアがあるんだけど、その話は
また今度。
そういえば、写真のようなモーターの出力軸に最初から
金属製のピニオンギアが填まってるときって、頑張っても
外せないんですが、そもそも製造時にはどうやって
填めてるんだろう?
すっごい温度に熱しておいて、その熱膨張を利用する
のかな?
だとすると、外す時も熱すればいいんだろうけど、
熱と磁気といえばアレですから、ヘタなことすると
パーマネント磁石タイプやハイブリッド磁石タイプ
のステッピングモーターは磁気が消えちゃう恐れが…
一旦分解して軸部分だけ取り出す必要があるのかな?
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