フトモモの外側に青い竜のイレズミ、ちいさなオトコだ、だれも近寄らない、カラダとココロにバネがあり、何日か何十日かに一度、
「ブスリ」
もの静かというよりも、ゾッーとする、いるだけで暗くなる、なにを見たんだろう、なにをケイケンしたんだろう、カラダひとつで生きてきたオトコたち、夜になると地下の通路で、ダンボールのマイホーム、
「さむいだろーな」
ある病院、朝になるとゾロゾロ、歯を磨き・顔を洗い、そしてゾロゾロと帰ってゆく、
「なにものですか」
「献体の契約をしたんです それでトイレや洗面を使えるんです」
そんな彼ら、
「トランプ 悪いヤツじゃあないよ」
「オトコは あのくらいでなくっちゃあー」
「ニッポンにも トランプみたいの出ないかな」
蕎麦屋がこんできた、だから、さっとすすって、
「あいたよ」
「おそれいります」
やっとヨコハマのオトコになれた。