父ちゃんのポーが聞える ☆☆
1971.09.24 東宝、カラー、横長サイズ
監督:石田勝心、脚本:笠原良三、原作:松本則子
出演:吉沢京子、小林桂樹、藤岡琢也、司葉子、佐々木勝彦
難病の1つ、ハンチントン病と戦う少女の物語。
脚本のベースとなった原作の詩集の一節を「復刊ドット・コム」に見つけた。
ポー
汽笛がこだまする
空に小さく消えていく
午後4時45分ちょうど
父だ
父の引いている列車が高山線を走っているのだ
ポー
胸の奥でひそかに
則子も声ない汽笛をあげる
涙が頬をこぼれ落ちた
(昭和40年4月9日の日記から)
映画の中では、その詩集の詩が数多く朗読される。最後の一節は病気で戦っている人々へのメッセージというだけでなく、もっと広く一般に通用するメッセージだと思った。言葉は正確で無いが、以下のような趣旨。
失ったものの数を数えるのではなく、
残されたものの数を数えよう。
映画の中で、少女に詩を書くことが生きていることの証だと、先生が薦める場面がある。それが、こんなふうに映画になって、銀幕上の光の明滅として、その少女の精神が生き続けていることは、興味深いことだと思う。
07.11.24 新文芸座
1971.09.24 東宝、カラー、横長サイズ
監督:石田勝心、脚本:笠原良三、原作:松本則子
出演:吉沢京子、小林桂樹、藤岡琢也、司葉子、佐々木勝彦
難病の1つ、ハンチントン病と戦う少女の物語。
脚本のベースとなった原作の詩集の一節を「復刊ドット・コム」に見つけた。
ポー
汽笛がこだまする
空に小さく消えていく
午後4時45分ちょうど
父だ
父の引いている列車が高山線を走っているのだ
ポー
胸の奥でひそかに
則子も声ない汽笛をあげる
涙が頬をこぼれ落ちた
(昭和40年4月9日の日記から)
映画の中では、その詩集の詩が数多く朗読される。最後の一節は病気で戦っている人々へのメッセージというだけでなく、もっと広く一般に通用するメッセージだと思った。言葉は正確で無いが、以下のような趣旨。
失ったものの数を数えるのではなく、
残されたものの数を数えよう。
映画の中で、少女に詩を書くことが生きていることの証だと、先生が薦める場面がある。それが、こんなふうに映画になって、銀幕上の光の明滅として、その少女の精神が生き続けていることは、興味深いことだと思う。
07.11.24 新文芸座