二銭銅貨

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15国立劇場5月/祇園祭礼信仰記、桂川連理柵/文楽

2015-06-01 | 歌舞伎・文楽
15国立劇場5月/祇園祭礼信仰記、桂川連理柵/文楽
(第2部)

祇園祭礼信仰記(ぎおんさいれいしんこうき)
金閣寺の段
爪先鼠の段
     
桂川連理柵(かつらがわれんりのしがらみ)
六角堂の段
帯屋の段
道行朧の桂川(おぼろのかつらがわ)

二代目吉田玉男襲名披露公演
玉男は桂川連理柵の帯屋長右衛門を遣った。口上は1部で行われ、会場ではその録画がディスプレイで上映されていた。

祇園祭礼信仰記の雪姫は清十郎。気丈でややアクティブな感じのお姫様。玉佳の十河軍平がくるくると良く動いてコミカルだった。鼠の出る所と最後の金閣寺を登っていく場面が見せ場。

桂川連理柵では玉男の長右衛門がずっとうつむき加減。じっと耐えて哀れで哀れで哀しい。寂しい。心の支えがお半なんだろうけれども、それがこの悲劇の原因なんだから、これはもうどうにも解決の無い方程式。やり場の無い、解の無い方程式。こうしたうつむき加減の我慢、持久が二代目玉男の持ち味の1つかと思う。

母のおとせの鬼婆ぶりは文昇、父繁斎の沈黙ぶりは勘壽、弟の儀兵衛は良く動くコミカルな悪役で蓑二郎、妻のお絹はしっかりもので和生、隣屋のお半は未熟で情熱的な娘で勘十郎が遣っていた。蓑助は長吉の後半部分を短いながらも大振りに舞台を動き回って、帯屋の段の前半部分を盛り上げていた。鼻たれ小僧の垂れた鼻水が、緑色の短い棒で出たり入ったり。大笑い。

15.05.17 国立劇場
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