4日、Mの三回目のワクチン接種で市北部にある病院に行った。
3時半予約だが駐車場が混むことを考え早めだが2時半に着いた。
接種まで時間があるのでその間、MをH子さんに頼んで私は表を散策することにした。
いつかのブログでも書いたが、かつてはこの敷地内の療養所で母が働いていたので、想い出深い場所だが、今はその建物も無く、殺伐とした雑木林と駐車場に変身してその面影などは微塵も無くなってしまった。
この病院は坂の中腹にあり、南方を望めば諏訪町の街並みが見えるが、かつてはここが田んぼだったことを知っている人も少なくなったことだろう。
院外の東側の坂を登ると 「都立八国山緑地」 に通ずる。
ここは八国山の尾根を境にして南側は東京都東村山市、北側は埼玉県所沢市だが、この尾根は西武園線の西武園駅まで通ずる遊歩道が続いているが、この尾根は90メートルくらいの標高だろう。。
坂を登りきり、写真の案内板がある峠のような交差点は私にとっては懐かしい場所でもある。
中央の道を奥方向へ進むとかつては久米村と言われる集落があったが、今は開けた雰囲気だが私が子供の頃は暗く寂しい雑木林が続いていた。
子供の頃、母から 「久米村にある醤油屋さんに行って醤油を買ってきて」 と言われたが当時は今のように生活必需品も少なかったから、醤油を造っている工場で買うと安いから私にお使いがやって来たのだろう。
南側にあった実家からここまでは約15分、この交差点からは下り坂だが醤油工場までは約15分くらいだから、往復で1時間ほどが私のお使いだった。
そのためこの峠はは何回も往き来したが、子供心にも寂しく怖さもあり、時には急ぎ足、時には駆けっこなどで、一刻も早くこの寂しい環境から逃れようとしたが、帰りは一升瓶に満タンの醤油持ちだから駆けっこは無理だった。
かつてはこの尾根を散歩する人は近くの病院の患者くらいだったが、今日は何人もの人に行き交ったが、格好な散歩道として親しまれているのだろう。
今の時期は雑木のほとんどが落葉しているのでお日さまの光りが満ちて明るい雰囲気だが、これからは新緑作用が始まってどの雑木も葉が繁るようになると緑のカーテンに包まれたように変化し、森林浴の恩恵がたっぷり受けることになるだろう。
この尾根に来たのは何十年振りのことだったが、ワクチン接種の思わぬ出来事で過去にタイムスリップしたことは幸いでもあった。
またいつかこの尾根を通り、西武園駅まで歩いてみようと思った。
Mは三回目の接種から今日で三日目になった。前回は二日目の夕方に発熱したので、今回も注視していたが平熱が続いているので安心している。
私が発熱したのに、Mは通常と変わらないことに驚いたが、このままで時が過ぎることを願っています。
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