ノーブル・ノーズの花の穴

麗しき本音のつぶや記
~月に1度ブログ~

雨の近代文学館「中原中也」

2007-05-30 22:20:15 | おでかけ


ホームに張ってあったポスターを見て、行ってみようと思った、
「中原中也と富永太郎展」。
学生時代に、中原中也に興味を持っていた事がある。
ずいぶん前に、古尾谷雅人と三上博史が出演したドラマ「中原中也」を見たが、
とても面白かった。

高台の公園内にある文学館。
久しぶりの海の景色やローズガーデンも、ゆっくり楽しみたかったが、
午後から大雨になると言うので、さっそく中に入る。

入場料600円。1000円以上していたら来なかったかもしれない、貧乏な私。
いつになく、ゆっくり館内を回る。
お金のない今、楽しみ方でも元をとる。

特に「手紙」は興味深い。
太郎の手紙は、それだけで小説のようだ。
そして2人とも、習字がすごく上手い。
中也の繊細な美しい字には驚いた。

帽子をかぶった童顔の写真や奇行のせいで、
すごく子供っぽい人かと思っていたけれど、
子供を抱いている写真などは、とても「父親」で、
人はしょせん印象にとらわれ、その人の「本当」など知りえないのだと思った。

疲れたので、ソファーで目を閉じた。
初老のガードマンが巡回に来て、
一瞬、寝ているのを、とがめられやしないかと思い、
ブラインドの外をのぞく彼に、わざと声をかけた。

「雨、降ってきました?」
「降ってきたみたいです。今日、雨って言ってましたからね。」
「今、雷鳴りましたよね?」

とうとう本降りになってしまうと思ったが、あきらめた。

平日の、雨のミュージアムはよいものだ。
人も少なく静かだし。
故人の思いが雨と一緒に、この身に浸透してくるようだ。

コメント (2)    この記事についてブログを書く
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2 コメント

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蘭家さんへ (マーブル)
2007-06-28 09:56:17
ご訪問ありがとうございます。
月1なのに、よく覚えていてくださいましたね。
「かっこいい人」? かっこつけて酔いしれて書いているせいかもしれません。(笑)
テーマを決めて書いているわけじゃないので、興味があるのがありましたら、又読んでくださいね。
よろしくお願いします。
返信する
かっこいいです (蘭家)
2007-06-01 22:50:21
こんばんは!
お久しぶりです。
ホントに月1ブロガーなんですね。
中原中也が好きだなんて、やっぱりマーブルさんは詩人なんだなって思いました。
すごくかっこいい人だと想像してしまいました。
観るものがたくさんあっていいですね。
私は田舎者だから刺激がほしいですよ~。
次回のブログを楽しみに待ってます。
返信する

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