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昨日の酒がまだ残る。宴は和やかに進むも、予定してなかった人間を呼んだのが大外れで、混乱迷走。またしても途中で不可解な怒りに火が点いたらしく、帰る、帰るなの応酬ですっかり座が白けた。高校時代の友人たちなら、この男が誰だか分かるだろう(と、かく注記するのはTDS君への配慮である)。
Mの奥方が迎えの車を運転してきてくれ、それでお師匠を送りがてら、誘われて気分直しに街に出た。Mは百姓の真似事以外は一切合切を奥方に任せ、頼っているから、こういうことも簡単に言える。しかし本当は、食い散らかした後片付けをしなければならなかったのだ。
まあ、それはそれとして、以前にも行ったことのある某酒場へいくと、客は誰もいなかった。そこで飲んでいるうちに、Mは消えてしまった。女将の相手だけでは足りず、この店の常連である後期発達障害の疑いがあるHを呼んだ。久しぶりだったが、あまり話は弾まず、8時ごろだか早じまいすると言うので一人で店を出た。途中でその日、天婦羅も何も食べずにいたことに気付き、某ラーメン屋へ。店主はFMZ君の同級生だったとか、そんな話を一言二言。ここでも餃子を食べつつビールをまた飲む。ピシっとスーツで決めた人物が来て挨拶を受けたが不明、確か入笠の名が出たような気がした。
さあそれからだ。また悪い癖、客待ちのタクシーを尻目に、千鳥足で歩き始めた。天竜川の川風に吹かれているうちに酔いは覚めるだろうと思ったが、4キロだか5キロの距離をヨロヨロ、トボトボ、なかなか進まない。何しろ家では二人で日本酒1升、ビール半ダース、それにウイスキーまでいっている。そして某酒場でも、料金からすれば結構飲んだことになる。
水神橋を渡り、「牧」、そして「野底」、集落の灯を遠くに見ながら、ついにたまらず天竜川の土手に横になる。山のビバークを思い出しつつ仮眠、1時間も寝たのか。寒くはなかった。それからまた歩き出し、気が付けば元来た道を家とは反対の方向に歩く始末、無駄をした。日に干したばかりの暖かい布団が呼んでいるというのに、何たることかと自分を叱る。
それからも長かったが、ようやくHALに迎えられると、散々の長い一日が朦朧とした意識の中に溶けていった。合掌
大型連休、当山小屋、キャンプ場はまだ余裕あります。案内「入笠牧場の山小屋&キャンプ場(1)」およびその(2)を作りました。下線部をクリックしてご覧の上、どうぞご利用ください。