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夏の青空が広がっている。午前6時半、気温20度。本当にもう、梅雨が明けたのだろうか。まだ、6月であるというのに、半信半疑でその報を聞いた。梅雨入りしてから今年は雨の降る日が少なかった。牧場の水源に関してはまず問題ないと思っているが、このままだと長いながい炎暑の夏になる。すでに各地で水不足が心配され始めた。
朝飯前に小屋の周囲の草刈りを少しやった。気紛れでやったことで、それほど気を入れてしたわけではないのだが、この気紛れ、思い付きでも、やることは後から後から出てくるから、まんざら無駄ななことをしているわけではない、と思っている。
単調な仕事が多いから、無理はしないで飽きたら止めて、また別なことをする。それでも、草刈り、伐採、その皮剝き、などは仕事というより・・・、何だろう、遊びと言ったら言い過ぎでも、趣味の一つくらいに考えてもいいかも知れない。
若いころは、この手の肉体労働は一切やりたくなかった。それが変わった。今ここでする労働は、誰かから強いられてすることではないという点、その違いが大きい。例えばテイ沢の丸太運び、あんなことが強制された仕事だったら、絶対にやらない。そもそも丸太橋を架けるなどという仕事からも、間違いなく逃げただろう。
山登りや岩登り、あるいは他の運動でもいいが、およその自分の能力がつかめてくれば、その範囲に甘んじていられず、少しづつでもより高みを目指そうとするようになる。向上心という一種の本能だろう。
ここの仕事には、その向上心を刺激するような内容はあまりないが、一日にこのくらいやっておけば自分で納得できるというくらいの基準はある、自然にできる。できなくても、別に誰かから咎めを受けるわけではないが、自分で納得できないと、全力を投入せずにいい加減なところで妥協し、敗退した登攀のような後味の悪さが残る。この自己管理は、結構厄介で微妙に揺れる。
一日歩いた歩数は、一つの目安になると呟いたことがある。仕事の内容、それに携帯電話を持たずに仕事をすることもあるから、6月の一日当たりの平均歩数が9,054歩というのは、まずまずだと思う。しかし、この歩数ばかりに捉われるのは全く馬鹿らしい。だから、どの程度自己評価に加えるかで揺れる。
幾つかのことを諦めれば、あるいは方向転換できれば、田舎の百姓暮らしは悪くはない。あまり自己満足の快感に淫したり、溺れないように注意も要るが。クク。
かんとさん、M田さん、昨夜なかなかの星空を眺めました。
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本日はこの辺で。