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いよいよきょうは、残留牛4頭を里に下ろす日だ。天気は申し分なくよく晴れ、午前8時ごろの気温は10度、しかし意外と風が冷たい。牛たちは囲いの上段でそんなことも知らずに、横になって反芻中のようだ。
その前、起床してすぐ「約束の丘」に罠を点検するために行ってみた。すると、鹿がまた1頭掛かっていた。それほど立派ではないが角を生やした雄鹿だった。
有害駆除の観点に立てば、雄鹿1頭は雌鹿5,6頭に相当すると勝手に思っている。圧倒的に雌鹿の数が多く、それに対して数の少ない雄鹿が精をまき散らかし、翌春の出産、頭数の増加、ということになるからだ。つまり、抑制のない彼らの本能が鹿を有害獣にした、と観て怒っている。(10月6日記)
昨日、4頭の残留牛は人の姿を見ると、思っていた通り逃げ回り、抵抗した。畜主が声を掛けても効果はなく、下手をすればさらに残留する可能性も出てきた。とにかく、走れば人間が追い付けないことをすでにあの牛たちは充分に知っていた。
追っては逃げられを繰り返すこと約1時間、まず2頭をパドックに追い込むことができた。その中には4頭のうち唯一餌付けに成功した32番も入っていて、後で畜主からその牛が一番の年長だと聞かされ大いに驚いた。牛にも長幼の序というものがあると思っていたからで、32番は4頭の中では一番小さく、弱く、他の仲間からは浮いた存在に見えていた。
さらに囲いの出口を工作し、残り2頭をそこへ誘導しようと何度も試み、牛も人も疲れ切った挙句に、最後に人が勝利した。牛4頭に対し追手は8人だった。
穂高、乗鞍、そして御嶽が初冠雪。さらに北方の山々ももちろん冠雪しただろうが、雲の中で見ることはできなかった。穂高と乗鞍、対照的な山容ながら、今朝は後者が濃紺の空に一際目立ち、秀麗な姿を見せていた。
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