暮色を深めつつも、澄み渡る秋の空はどこを目にしても美しい。同じように、色付いた今の季節の森や林もそうで、およそ所を選ばない。こんなにも好天の秋日和りが続く日々は、一体いつ以来だろうか。朝な夕な、溜息をつきながら眺めている。
今朝7時半の気温は8度近かった。キャンプ場の草や落ち葉は濡れているが、日が昇ると気温は忽ち上昇したらしく、日陰にも白いものは見えてない。
きょうも快晴。コナシは大分葉を落とし、そこへ餌を求めて冬鳥が来るようになった。
囲い罠に鹿の接近した気配はない。罠の中だけでなく、入り口やその周辺にも誘引用の塩を置いてあるが、そこにも来ていない。どうも罠だけでなく、この辺りには近づかないようにというお触れが、鹿たちの間には出ているのだろう。
捕獲と言うより、威嚇のために仕掛けてもらった第3牧区のくくり罠には昨日、1頭の雌鹿が掛かっていたが、すでに死んでいた。この場合は、死体を始末するだけで済むし、他の鹿たちも目の前で捕らわれの仲間を見たのだから、威嚇の効果もあった可能性はある。
捕獲目的なら、獣道に仕掛けた方がはるかに効率はいいが、それで毎日のように見回りをして、捕獲していればその後始末をしなければならない。鹿との勝負に勝ったという一瞬の満足感はあっても、その労力を考えるとあまりやりたい仕事ではない。
とにかく鹿の頭数が増え過ぎたのだ。
最近クマの出没やその被害がよく報じられるようになった。これも、クマの頭数が増えたことが一因ではないかと疑っている。
そもそも、クマにとって人は怖ろしい相手だということをどうやって知るのだろう。奥山で生まれ、育ち、餌が不足したため里に出てきたクマが、初めて人間と遭遇した場合、果たしてクマは人間を脅威の対象と見るのだろうか。
クマも鹿のように、人は怖ろしいと長老から教えてもらい、それでも万一邂逅したなら、襲いかかれば丸腰の人間は簡単にやっつけられるなどと学んでいたとすれば問題である。
動物園の動物のように、やがては人を怖れなくなるクマが増えてくるような気がする。そうなってから、あの役所はクマも有害獣に加えるのだろう。われわれのクマに抱く思いや関心が、実際よりか些か好意的に過ぎはしないか。
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