入笠牧場その日その時

入笠牧場の花.星.動物

      ’24年「冬」(14)

2024年11月20日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など


 つい幾日か前までマスコミは「暑い、暑い、異常気象だ」と報じていたかと思えば、今度はやれ「寒波だ、大雪だ」と騒ぎ立てる。感情を露わに、品までつけて、得意気に聞こえるあの女性の口調も、いつもながら聴きずらい。
 夏が暑く、冬が寒いのは当たり前で、その土地に暮らす人ならまだしも、たまさか訪れた観光客に、聞く側が求めている感想を言わせてみたところでどうする。もちろん、地球温暖化の問題を忘れたわけではないが。

 里での暮らしがきょうから始まった。水道の栓をひねる時、躊躇する癖はやがてなくなるだろうし、食器を洗う際には温水が当たり前のように出てくる。何よりも有難いのは、いつでも好きな時に風呂に入ることができることで、これらのことは上ではできなかったことだ。
 今年は例外、別にして、水汲みの必要も、取水場まで行って米を研ぎ、食器を洗う必要もない。灯油の心配もガスの気遣いも不要になった。
 
 寒さに関しては、上とは6度くらいの温度差があるはずだが、きょうあたりはここも寒い。先程エアコンは切ったが、ストーブは燃えている。(また1行呟きが消えた)。
 昨夜はそのストーブの上で酒を温め、急ごしらえのおでんと酒盗を肴に、ビールも加えて程よく呑んだ。ささやかな宴である、7か月の、そして18年目の勤めを終えた自身への労いの意味でもあり、そのくらいは天が許すと言ってくれた。
 
 外は小雨が降っている。きょうは一日中こんな天気だろうが、上はどうだろうか。牛はいなくも、何かを置いてきたような気がしているのは、一昨日の、それも午後過ぎてからから急に寒くなり、翌朝は零下まで下がった気温のせいだろうか。
 あの狭い6畳の部屋で、来る日も来る日も窓越しに外の景色を眺めていた自分のことを、一夜が過ぎただけで、もう、他人のことのように思い出している。
 本日はこの辺で。


 
コメント
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