午後からは雨の予報。だったら、午前中は畑に出て行かなくちゃ。
午前１０時。いまはお日様が照っていて明るい。
僕は、我が家の畑の大根を、干し大根にしようと思って、包丁とまな板をテーブルに置いて、１時間ほど作業に没頭した。出来上がった。干し網に３段、列べて、日当たりに干して来た。
家内が醤油漬けの大根漬けをするのだそうな。７キロも。これは細かくは切らない。出来上がって、食べるときに、細かく切って皿に載せるらしい。仕事を言いつけて、家内は病院へ薬をもらいに行った。
今はそれも終わって、炬燵に入って、癒やし系の音楽を聴いて、寛いでいる。
そろそろ作業着に着替えて外に出よう。ともかく日射しの中に出れば、幸福が寄り添って来てくれる。まずは買って来ている紫色クロッカスの球根を植え付けよう。
僕はテレビが嫌い。だから見ない。じゃんじゃかじゃんじゃか騒がしいのがキライ。
だのに、朝ご飯の時には台所のテレビがオンになっている。
家内が朝の連続テレビを見て泣いたり笑ったりしている時間帯。お楽しみの時間帯。
で、その時間帯には台所に入らない。
だから朝ご飯はいつも８時１５分からになる。
ああ、腹減ったー！
小餅を買って来た。お爺さんは餅が好き。
パン焼きトースターで焼いてふくらませて、砂糖醤油をまぶして２個食べた。
もう３個は、湯豆腐の中にいれて、とろりとさせて、食べた。
どっちの食べ方もおいしかった。
正月前にまた買って来ようかな。欲張りかな。
１２月３０日は我が家でも餅搗き。小型の電気餅搗き機械で。小餅をたくさんまるめる。
皮膚科医院に行って痒み止めの薬を頂いて来た。
朝晩、頭と顔と腹回りに塗っているが、それでも痒い。乾燥性湿疹なんだろうか。
お医者さんは診察１分で終わった。見るだけだった。
それもそのはず、外は寒い風が吹いていたからだ。
僕は外で診察を受けた。僕の車に乗ったままで。ドアを開けた状態で。さささささっと。何故こんなことに？
僕が１日前に県外に出たからだ。ほんの近くの柳川まで鰻を食べに行ったからだ。受付で問われて、正直そう答えたら、裏口駐車場に行って待機しておくようにとのご沙汰だった。
サササササッの寒風診察後、一週間分の塗り薬が四種類出た。頭と顔と腹回りの痒み止め軟膏と保湿剤軟膏と。その場で看護婦さんが、僕を裸にして一回目の治療を施してくれた。
慌てて帰って来て、診察券とホケン証は忘れて来た。一日おいて昨日、午前中に取りに行って来た。頭は掻くと血が出る。それでも痒い。我慢がならない。ぷつんとイボ状になっている。イボかも知れない。
おはようございます。
よいか。いつか来るぞ。この世での最後の一日が来るぞ。お礼を言うんだぞ。よいか。今日までですでに７６年間２７７００日を生かしてもらえたんだぞ。もらい過ぎなんだぞ。お慈悲は深いぞ。不平不満不足を言うんじゃないぞ。「有り難う」だけだぞ、よいか。
・・・と、言って言い聞かす。
でも、やっぱり不平をこぼすだろうな。悲しい顔をするだろうなあ。「ほんとに今日で最後ですか」「まだまだこの世にお別れしたくありません」などと言い募るだろうなあ、きっと。
これまでたっぷりお慈悲を頂いて、それでこうして生き長らえてきたのに、それは棚の上に上げて、知らぬ存ぜぬになって、口を団栗みたいに尖らせてなんだかんだと、ぼやくだけになるだろうなあ。
それじゃ、お慈悲が無駄になってしまうなあ。結局はこの世での「進歩」がなかった、ということになるなあ。
進歩を勝ち得て、死にたいなあ。お慈悲を無駄にして終わり、にはしたくないなあ。
まあ、しかし、なるようにしかならないからなあ。人物不出来だからなあ。
今日、早めにその分のお礼、今生で進歩を勝ち得たお礼を言っておけばいいのかなあ。どうかなあ？
