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買って来ていた秋野菜の種が残っているので、もったいないなと思って、種蒔き用のプランターに、種蒔きをした。種は1袋で450円~495円ほどもする。何種類も買うとけっこうな出費になる。
今日は白菜とカリフラワーと蕪大根の種を蒔いた。もう遅いのかも知れないが。
飛蝗、カマキリ、蟋蟀を見つけた。彼らは野菜の柔らかい芽を食いに来る。殺虫剤を撒いておかないと一晩でぼろぼろにされてしまう。
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買って来ていた秋野菜の種が残っているので、もったいないなと思って、種蒔き用のプランターに、種蒔きをした。種は1袋で450円~495円ほどもする。何種類も買うとけっこうな出費になる。
今日は白菜とカリフラワーと蕪大根の種を蒔いた。もう遅いのかも知れないが。
飛蝗、カマキリ、蟋蟀を見つけた。彼らは野菜の柔らかい芽を食いに来る。殺虫剤を撒いておかないと一晩でぼろぼろにされてしまう。
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あと10分でお昼。さっき1時間ほど畑仕事をした。畑に出ているというだけで快感を得る。爽やかになる。この老爺はいたって簡単な構造をしている。
気温の差が激しい。夜明け方は寒くて震えたほどなのに、太陽が上がってきたら気温が26℃まで上げっていて、外にいたらシャツの下に汗を掻いた。照りつけが強い。1時間でギブアップした。
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前方に、秋の空が澄んでいる。爽やかだなあ。己もここまで澄めばいいだろうなあ。混濁する俗人だからそうはいかない。
いやいや、またぞろ旅に出て行きたくなる。ふらりふらりと。久住高原あたりがいいだろう。やや遠いが、えびの高原あたりにも行ってみたくなる。
この季節は山に登ればよかろうものを、麻痺の足だからそれはできない。でも、山麓周辺のドライブならできる。
そろそろ櫨紅葉が見られるかも知れない。わずかに染まってきているかもしれない。我が家の畑の渋柿の柿紅葉は、どうもきれいじゃないようだ。
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ほほほ。昼間は暑い。長袖を脱ぐ。長ズボンを脱ぐ。朝はけっこう冷えていたのに。
でもって、昼間は畑に出ていけない。狸の穴の巣ごもりをする。仕方がないから、YouTubeで癒やし系の音楽を聴く。聴いてけっこう元気をもらう。
日が落ちてからなら出て行けそう。畑に出て行けば、したいことはあれこれある。でここの老爺は、土に這いつくばって、こそこそこそこそすることになる。
ふふん。せせら笑いをしてしまう。自嘲のふふん、だ。己を嘲(あざけ)る笑い。こいつに捕まってしまう。
そんなにしてまで正当化しなければならないか。愚かな!
結局は「愚かな!」で締めくくることになる。
☆
生きていること、死んで行くこと。あの人が恋しいこと。恋しくてもどうしようもないこと。腑甲斐ないこと。そんな生き方に甘んじていること。認められたいこと。認められないこと。信のうすっぺらなこと。邪の濃厚すぎること。
否定と肯定。自己否定に苦しめられる。そこでちゃっかり自己肯定に回る。
☆
そしてそして、ふふん、になる。感情が台風のように気圧を重くする。暴れ回る。逃げ回る。
手に負えない白馬のような感情がそっちへ駆けていった、すまない
千種創一「砂丘律」 NHK短歌10月号記載
☆
手に負えないほど若い白馬が後ろ足前足を高く挙げて暴れ回っている。いなないている。野原を駆けて駆け回る。止めがたい。コントロール不能になっている。感情は荒野だ。うっそうとしたジャングルになっていて、彷徨う足の足下あたりがぬるぬるしてもいる。
そういう感情が押し寄せて来ることがある。我が胸を掻き毟って暴力を振るうことがある。一人の内側だけではすまなくなって、そっちへ駆けだして行ってしまう。そっちには愛しい人が居る。感情の白馬があの人に襲いかかる。
わたしはすまないと思う。コントロールが不能になっていたとはいえども、やはり申し訳がなかった。あの人はとまどっている。どうしていいかわからなくなっている。言葉の白馬をこしらえてやれなくなっている。それが分かる。
しかし、しかし、恋というものはそういうものなのじゃないか。暴れ馬なのじゃないか。我が手には負えないのじゃないか。そういう荒ぶる感情が恋なのではないか。と、開き直っても見るが、大人げなくもある。わたしはとうに二十歳は超えているのだから。
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(B)
この老爺もそこのとろだけは共通している。どんなに己を責めてみても、また竈の火が起きて来る。そぞろそぞろに起きて来る。
<愚かなり愚かなり>の鞭で百度千度鞭打ちの刑にしたところで音を上げない。街を行き交う若い女性たちが街を行き交う。彼女たちがおのずからに放ついのちの豊かさというものに、性の香りというものに、目が姦淫をする。そのはなやかなおごそかな風景に姦淫をする。それだけのことなのだが。
☆
死者の死が生者の生を讃えたり むすめ等がゐてはなやかにする 薬王華蔵
6
(A)
春ふけし銀座の夜(よは)にをとめらの豊けき見つつわれ老いむとす
斎藤茂吉
☆
隠して隠していることなのだが、女性への執着心は捨てがたい。捨てても捨ててもまた拾ってしまう。オス・メスの動物に成り下がってはいけないなどと我をいさめるのだが、効果なし。銀座にも春がきてたけなわとなっている。春のこころが<をとめごら>を豊かにしてふくらませている。それを茂吉は見逃せない。老いているというのに、好奇心が衰えていってくれない。目が若い女性たちを追ってしまう。
高名な大文豪であっても精神科医であっても、それをとどめきれない。茂吉はさすがに短歌というオブラードにやさしく美しく包んではいるが、そもそもの女性への執着は消えていかない。消えていかないどころか燃え盛る。扱いかねるのだ、それが。老いてますます命への執着心が榾火となる。
10
(これは9からの続き)
くす。くすくす。
おかしことが見つかったんだ、ともかく。笑い飛ばしたくなったんだ。いいこといいこと。それはいいこと。笑い飛ばしたくなったら笑い飛ばしてしまえばいいのだ。
すっきりするだろう、そうすれば。
☆
くすくす。くすくすくす。
教室の片隅で女学生たちが笑いをこらえきれなくなっている。まもなく物理学の授業が始まるというのに。
9
くすくす。くすくすくす。
忍び笑いがこぼれる。我慢ができなくなって、くすくすが風になってこぼれる。
笑いが零れ出て来るということは? まだいくらでもあるということか。
くすくすくすくすが、体内に百も千も万もある。そういう人に出遭ったら、こちらも<もらいくすくす>になるかもしれない。
で、なんだかわからないけど、両者にくすくす、くすくすが飛び交ってしまうのかもしれない。
☆
くすくすは百薬の長。