UC(University of Cincinnati) のElwood Jensenは世界中で手ごわい病気と闘っている乳癌患者に大いに貢献する英雄である。(“Brestcancer survivors consider UC’s Elwood Jensen a hero for his contributions to fighting the disease” by John Bach.)
娘からの国際電話は晴天の霹靂だった。乳癌手術をしたという。抗がん剤、放射線ではなくホルモン療法を行うという。そうしたなかで先頃University of Cincinnati(UC)の月刊誌を読んでいて、またまた驚いた。娘が受けているホルモン療法を研究開発した学者JensenはUC医学部で研究生活をしているのだ。世界中の乳癌患者の命を救い、また寿命を延ばしてくれている乳癌研究の父で甲状腺癌、前立腺がにも効く療法だという。ノーベル賞候補に何度も上がっている人だそうだが、全米に 4200 はある大学の中でちょうど自分の働いている大学に、娘が恩恵を蒙る先生・治療の神様がいらしたとは。
彼は新しいことに挑戦するのが好きだそうだ。始めはボクサーだった。そして医学の道へ。研究者の道のりも平坦ではなく敢て切り立った道を歩いたと言う。他の研究者と異なった視点で研究し、鼻先であしらわれることが多かったとか。それでもひたすら垂直な断崖絶壁を登った。その上彼は海外登山にも挑戦し、マッターホーン登頂に成功した。彼にとっての医学の道は登山と同様、敢えて切り立った垂直面を選ぶ。88歳の今も彼は新しいことに挑戦しているという。マッターホーンが去りがたかったように、まだ研究者の道を歩いている。わが夫の人生訓「変化こそ人生」をまさしく地で行っている人だ。(彩の渦輪)