あけぼの

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流るる月も心して まれの逢瀬に光とどめよ!:七夕のドタバタ

2015-07-08 13:36:43 | 旅行記、多文化教育、国際

今日は七夕。子供の頃から毎年、七夕のたび、子供たちは小さな短冊に願い事を書いて2本の竹いっぱいに吊るした。竹のてっぺんからぶら下がりはためいた一番大きな五色の紙には母が墨黒々と綴った歌が踊っていた。後水尾院の和歌、「天の川 流るる月も心して まれの逢瀬に光とどめよ」だ。七夕伝説では織姫と彦星は年に一度、七夕の夜に会えるだけ。その夜が曇りか雨ならば一夜の逢瀬も叶わない。流るるごとき母の書は、悲しき定めの2つの★Vegaと★Altairのため、しばし月の光を願うものであった。

 さて、天の川を眺めるよりしばし前の夕方5時ごろ、野良のミッシェルちゃんが弱々しく横たわっていた。どこかで頂いたような食べ物を玄関先に吐いており、どんな餌も見向きもしない。放ってはおけないので病院へ。「脱水症状です!」と急ぎ、点滴や嘔吐止めの注射して頂いたが、初診料1980円、血液検査8000円、点滴4500円、計約14500円也。「エー?私は血液検査と尿検査で2000円弱なのに!」。動物病院には保険が無いものね。帰ったらすぐどこかに行ってしまいました。注射がいやで身を隠したみたい。

 その夜、月下美人が咲いた。アメリカを引き上げる前に隣人Paul & Susanにあげた月下美人は7月1日に咲いたとFace Bookに写真が載っていたが日本の我が家では1週間遅れ。1日ならぬ1夜で終わる花だがそれゆえにこそ美しい花。この夜、雨のため天の川は見られず、従って★Vegaと★Altairの逢瀬は実らなかったが、このMoonlight Cactus(Susan命名)が★Vegaと★Altairとミッシェルの無事を祈ってくれて開花したように思ったことだった。お野良さまは病院へ行きちょっと元気に、月下美人は開き、母の書と母がいる時間が花咲いた七夕の夕べだった。(彩の渦輪)