左:大根おろし器(繊維がついている) 右:スロージューサー。いずれも切った材料を上から押し込む。子どもの頃から大根おろしだけは父自らが作り、子どもたちに薦めたものだった。「生の大根にはタカジアスターゼがあるから食べなさい!」と。その頃はおろし金で家族5人分おろしていたが、子どもたちは素直に真っ白い大根おろしを頂いた。いい年になった今でも大根を見ると「タカジアスターゼ」という単語が父の笑顔と共に蘇る。我が子2人にも同様に言い、勧めてきたが、今は夫に:「大根おろしにはタカジアスターゼがあるから食べなさい!」。命令口調のおまけもつく:「タカジアスターゼは澱粉分解酵素だから甘党の貴方には特に重要よ!」と。Wikipediaによると「高峰譲吉が麹菌からジアスターゼを抽出し、自身の名の『タカ』とラテン語の『TAKA(強いという意味)』を掛けてタカジアスターゼと命名した」と。1894年のことだ。タカジアスターゼは澱粉だけでなく蛋白質も分解するが、熱に弱いので生食が一番!大根を自分でおろして子どもに薦めた父は偉かったなあ!我が家には10年以上前何かの景品で入手した電動おろし器があり操作は簡単、大根おろしは夫の役目だ。おろし金で大根をおろしていた父にこの大根おろし器を見せたいな。
最近大根おろし器と似たスロージューサーなるものを購入し、3日に1度は健康ジュースを飲む。2つ出口があり、ジュースと絞り滓が別に出てくる。素材を圧縮するだけなので栄養を損なわない。今まで人参、オレンジ、リンゴ、ゴーヤなどを絞ったが、一番の目的の人参は殆ど絞り滓の方に出てしまい勿体ない。チャーハン、みそ汁、ドライカレー、…食卓のご馳走はこの頃人参起因のオレンジ色、笑ってしまう。でも、ふりかけは美味しいですよ。絞り滓人参とチリメンジャコ、醤油、味醂、酒を軽く炒めて水分を飛ばし、かつお節と胡麻を加えて混ぜるだけ。10分で出来て美味しく栄養がある。父に食べさせたら褒めるかな?スロージューサーを便利と羨ましがるか、「野菜や果物をわざわざジュースと繊維に分けて取り出し摂取するより、貴女の消化器ジューサーに直接放り込むほうが早い。よく噛みさえすればよい」と言うか、あるいは「もっとおろし大根食べなさい!」か。さあ、今夜の食卓は白色に?それともオレンジ色に?(彩の渦輪)