久しぶりのフランス映画
パリの街並みが美しい
フランス語が優しく飛び交う
小さな窓辺、アパートの小部屋
剪定をしたり、片言の英語でアパートの入居者のお世話をしたりと
若いダヴィッドは忙しく、とっても楽しそうだ
英語教師のシングルマザーの姉との仲睦まじさも理想的
なんでも話せる姉がいてかわいい姪がいて、
新しい恋も始まり、平凡だが幸せな毎日
ある日、突然に姉が亡くなり、小さなアマンダはひとりぼっちになる
それでもダヴィットや父方の叔母や友人たちが協力してアマンダの面倒を見る
姉の死の原因がテロだったように
映画の中には荷物チェックの場面が何度か出てきた
こんなフランス映画は初めてだ
ずっと拒んでいた小さいころに別れたイギリス人の母との再会も
大切な人を亡くしたことで知った肉親との絆を思わせた
アマンダがずっとノースリーブでいるのが気になった
ずっと半そでだったダヴィットが上着を着ている姿が最後にあり
それでもアマンダは最後までノースリーブのままだった
母の死を受け入れられない心の象徴なのだろうと思いながら
ロンドンでも周りのしっかり着込んだ人々の中で
二人がいつもぽっかり浮いていた気がした
姉を失って姪を引き受けることに戸惑う姿と
居場所の決まらないアマンダの悲しみいっぱいの目
ずっと憎しみだけしか持てなかった別れた母は
本当は包容力に満ち溢れていた女性だった
大人の事情で別れた夫婦の残した傷は
こんな風に子どもに反映されていくのだろうなあ
テロのやまないパリ、
日本はまだまだ平和な気がする