ドキュメンタリー
昨年NHKで放送された「ノーナレけもの道 京都いのちの森」が反響を呼び、
追加取材300日余りを経て作られた作品という。
NHKで話題を呼んだということさえ知らなかった私。
「ノーナレ」って何?とも思った。
が、これはナレーション無しの「ノーナレ」とわかった。
映画ではあえて1990年生まれの実力派俳優 池松壮亮の「語り」を入れている。
このわな漁師、千松信也さんの生き方はとても魅力的な感じがした。
1974年兵庫県生まれだから40代半ば、まだまだ若い。
京都大学文学部在籍中に狩猟免許をとり、先輩猟師から伝統のくくりわな猟、無双網猟を学んだという。
実は4年間休学して、海外を放浪したり、バイトをしたり、「自分探し」のようなことをしていた時期に
興味半分で巡り合い、猟の魅力に取りつかれてしまったという。
今は運送会社で働きながら自宅から近い山で猟をしている。
鉄砲は持っていないが直径12センチの小さなわなをしかけて猟をするわな猟師だ。
わなの大きさは決められていて、わな猟師も免許、国家資格が必要だ。
どこにわなを仕掛けたらいいのか・・・
うまくわなを交わしたイノシシやシカとの知恵比べが繰り返される。
生け捕りだから肉質はとてもいいというが、命がけの仕事だ。
最初の狩りで「かわいそうに」と彼が繰り返した。
わなにかかりねじれてしまってあちこち痛めていたのだ。
悲痛な声がした。
ある時は足を引っかけて暴れる猪に近づいての攻防戦
随分時間がかかった
こん棒をもって気絶させると腰のナイフで命を絶つ。
血が滴る場面は観ていられないかなと思ったが動物も人間も必死なので
そんなことはなかった。
むやみな殺生とはちがうからなのだろう
仕留めた獲物を引きずりながら暗い森を降りる姿が印象的だった。
山から下ろし、皮をはぎ、解体する。
猟師仲間からプレゼントされたというナイフで小学生の子供たちが解体を手伝う。
あぶなげのない慎重なナイフさばきと真剣な目のまだ幼い子供たち。
動物の命と向き合う姿をずうっと見続けてきたからだろうか・・・
イノシシの骨を3日3晩かけて薪ストーブで煮詰めた猪骨スープ
塩コショウだけの味付けで十分な濃厚さは野生のイノシシだからなのだろう
畑でとれたネギや三つ葉を入れ、飼っている鶏の卵を加えてラーメンの完成
自宅は京都の市街地と山の境界線にあって近くにコンビニもあるという。
映像の中で車の音や救急車の音が入ってくるのも何か不思議な感じがしたが現実だ。
以前、猟の獲物は一人では到底解体は無理だと聞いた。
仲間との共同作業で解体し肉を分け合うという。相当な手間がかかる。
獲ってさばいて食べる。
命をたべ命にかえるということ
1シーズン10頭ほど、生きるための食料を自分の力で獲っている
それは趣味でも仕事でもなく生活の一部だという
昨今、街に出たり、畑を荒らしたりする害獣被害が多く報奨金もでているという
獣害対策で焼却されたイノシシの大量の骨が印象的だった
火葬場のような処理場に送られ、骨となって出てくるのだ
食べることの為の猟の一方で税金をかけてごみ処理のようなことが行われているのも現実
決して命を奪うことになれることはないという
猟に出てけがをした。複雑な骨折をしても動物たちと同等にいたいとあえて手術をしなかった。
ギプスだけでも不平等だと笑う
ナイフを使える子どもたちにも将来を望まないという
猟師はいるから漁師になれば食が豊かになるかもと笑う
真剣勝負で食を手に入れ、食べられるまで手間ひまをかけるという事と
今は随分と離れた生活だが
いつか向き合う時がくるのだろうか
彼の獲物は自家消費だから、ジビエ料理は口にすることはできないが
いつか猪骨ラーメンを食べてみたい
だが子どもたちの友達にでもならないと無理なようだ
昨年NHKで放送された「ノーナレけもの道 京都いのちの森」が反響を呼び、
追加取材300日余りを経て作られた作品という。
NHKで話題を呼んだということさえ知らなかった私。
「ノーナレ」って何?とも思った。
が、これはナレーション無しの「ノーナレ」とわかった。
映画ではあえて1990年生まれの実力派俳優 池松壮亮の「語り」を入れている。
このわな漁師、千松信也さんの生き方はとても魅力的な感じがした。
1974年兵庫県生まれだから40代半ば、まだまだ若い。
京都大学文学部在籍中に狩猟免許をとり、先輩猟師から伝統のくくりわな猟、無双網猟を学んだという。
実は4年間休学して、海外を放浪したり、バイトをしたり、「自分探し」のようなことをしていた時期に
興味半分で巡り合い、猟の魅力に取りつかれてしまったという。
今は運送会社で働きながら自宅から近い山で猟をしている。
鉄砲は持っていないが直径12センチの小さなわなをしかけて猟をするわな猟師だ。
わなの大きさは決められていて、わな猟師も免許、国家資格が必要だ。
どこにわなを仕掛けたらいいのか・・・
うまくわなを交わしたイノシシやシカとの知恵比べが繰り返される。
生け捕りだから肉質はとてもいいというが、命がけの仕事だ。
最初の狩りで「かわいそうに」と彼が繰り返した。
わなにかかりねじれてしまってあちこち痛めていたのだ。
悲痛な声がした。
ある時は足を引っかけて暴れる猪に近づいての攻防戦
随分時間がかかった
こん棒をもって気絶させると腰のナイフで命を絶つ。
血が滴る場面は観ていられないかなと思ったが動物も人間も必死なので
そんなことはなかった。
むやみな殺生とはちがうからなのだろう
仕留めた獲物を引きずりながら暗い森を降りる姿が印象的だった。
山から下ろし、皮をはぎ、解体する。
猟師仲間からプレゼントされたというナイフで小学生の子供たちが解体を手伝う。
あぶなげのない慎重なナイフさばきと真剣な目のまだ幼い子供たち。
動物の命と向き合う姿をずうっと見続けてきたからだろうか・・・
イノシシの骨を3日3晩かけて薪ストーブで煮詰めた猪骨スープ
塩コショウだけの味付けで十分な濃厚さは野生のイノシシだからなのだろう
畑でとれたネギや三つ葉を入れ、飼っている鶏の卵を加えてラーメンの完成
自宅は京都の市街地と山の境界線にあって近くにコンビニもあるという。
映像の中で車の音や救急車の音が入ってくるのも何か不思議な感じがしたが現実だ。
以前、猟の獲物は一人では到底解体は無理だと聞いた。
仲間との共同作業で解体し肉を分け合うという。相当な手間がかかる。
獲ってさばいて食べる。
命をたべ命にかえるということ
1シーズン10頭ほど、生きるための食料を自分の力で獲っている
それは趣味でも仕事でもなく生活の一部だという
昨今、街に出たり、畑を荒らしたりする害獣被害が多く報奨金もでているという
獣害対策で焼却されたイノシシの大量の骨が印象的だった
火葬場のような処理場に送られ、骨となって出てくるのだ
食べることの為の猟の一方で税金をかけてごみ処理のようなことが行われているのも現実
決して命を奪うことになれることはないという
猟に出てけがをした。複雑な骨折をしても動物たちと同等にいたいとあえて手術をしなかった。
ギプスだけでも不平等だと笑う
ナイフを使える子どもたちにも将来を望まないという
猟師はいるから漁師になれば食が豊かになるかもと笑う
真剣勝負で食を手に入れ、食べられるまで手間ひまをかけるという事と
今は随分と離れた生活だが
いつか向き合う時がくるのだろうか
彼の獲物は自家消費だから、ジビエ料理は口にすることはできないが
いつか猪骨ラーメンを食べてみたい
だが子どもたちの友達にでもならないと無理なようだ