ぽぉぽぉたんのお部屋

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久しぶりの双葉町、東日本大震災・原子力災害伝承館にて

2024-09-09 | きょうのできごと

もう10年近くたつでしょうか・・・

バスの中で激しく線量計の音が鳴り響いていたのを思い出します。

バリケードがあり入れないようになっていたこと

家々は崩れ落ち、田んぼや畑は雑草が生い茂って雑木林のようになっていたこと

そうして、そちこちに土が入った黒い袋(フレコンバッグ)がありました。

行き場がなく、そのまま置かれていたのです。

 

久しぶりの双葉町、浪江方面

あの頃荒れ果てた家のほとんどはもうなくなっていたのかもしれません。

ただフレコンバックはほとんど見かけませんでした。

以前はなかった東日本大震災・原子力災害 伝承館が建ち

シアターや展示物を見てまわりました。

一番心に残ったのは語り部の講話です。

見学の時間も限られていて、迷っていたのですが、

「途中退席でも構いませんから」との案内人のお声がけで

思い切って中に入りました。

女性の方が、ご自身の体験を話されていました。

語りかける生の声が一番身体に沁み込むような気がしました。

「カンカンカン」と響く拍子木が鳴り、紙芝居が始まります。

おばあさんと家族のお話でした。

震災がなければ、いえ、原子力災害がなければ・・・

こんなことにはならなかったはずなのです。

途中で「ふるさと」を一緒に歌ってくださいと言われていました。

その時が来て、歌っていると

紙芝居の奥に引っ込んで歌う、語り部の女性の顔がずうっと歪んでいて

私たちも涙がこみ上げてきました。

紙芝居が終わって、早々に失礼しましたが

是非にと勧められていた

隣の4階建ての双葉町産業交流センターの屋上に行きました。

一般の方も無料で入れ、屋上からは周辺の双葉町の様子が見られるのです。

双葉町交流館の屋上から原発は見えませんでしたが

あいにくの曇天のなか、一時置き場ははるかに見えたような気がしました。

まだまだあちこちの道や家の門前には進入禁止のゲートがあって

あんまりかわっていない感じがしました。


人口130人の町、移住者が70人を占めるそうです・・・

つい最近までは100人だったとか・・・

途中

バスから見えた黒い復興住宅が

何だか黒い群れのように見えました。

案内の方が他県の生協の方に「どうして黒いのか」と聞かれたそうです。

隣の席の方が

最近、新築の知り合いの家を訪れたそうで

その家も黒色で、黒は最近の流行らしいのです・・・

でも私には

黒い住宅群はちょっと異様に映りました。

何だか寂しい感じがしました。

ここが原発に侵された双葉町でなかったのなら

きっとおしゃれな住宅だと思ったことでしょう

飛鳥の斑鳩の街のように・・・

新しい住宅で

快適に暮らしていらっしゃるようならそれでいいのです。

そうして

いつか、心の底から素敵な復興住宅だわと思える日が来ると

いいなあと思っています。

 

 

 

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