


岡山県東部に位置する瀬戸内市牛窓、その対岸に浮ぶ前島にあるペンション・アラパパにおいてギタークラブの新年会があった。牛窓港と前島港を結ぶ定期船前島フェリーは1時間に2便で運航、前島までの乗船時間は約5分。船上から眺める真っ青の海に見惚れる間もなくアッという間に着く。牛窓は「日本のエーゲ海」と称され、日本夕景百選にも認定されている。空気の澄んだこの時節の夕景はひときわ美しい。
前島港に降り立ったN谷先生以下12人(欠席7人)は近くの高台に登り、晴れ渡って遥か四国の島影まで見渡せる瀬戸内海の眺望を楽しんだ。
K和田先輩差し入れのノンアルコールビールで、一同声高らかに乾杯。島に移り住んで21年というマスター夫婦が腕を振るったお任せ料理に舌鼓を打った。
季節メニューは、鯛とイカの刺身、天麩羅、里芋のあんかけ、酢魚、かぼちゃと揚げ巻き、焼き魚、みそ汁、香の物、ご飯とランチにしては盛り沢山でヘルシー。食後にはコーヒーとプチケーキまで付いて1,200円というリーズナブルな料金。往復のフェリー代金240円を加味しても、その値打ちは十分にあり、ランチでは儲けも出ないのではと要らぬ心配までした。
急遽欠席となったM下代表に代わって、ギタークラブ最古参M宅女史のリードにより、フェリー出航時間(午後1時)までを見計らって、一人ひとりが一言ずつ今年の抱負を述べた。
小生の目下の願いは、1年半取り組んできた「アルハンブラの思い出」を早期マスターすることにありながら、スランプ状況下で焦りすら感じている。今の思いと併せ、先生に一層のご指導を改めてお願いした。
ペンション名アラパパは、フランス語で、「のんびり」とか「ゆったり」という意味があるが、あたかも当方の心中を見透かして「そんなに急がず(焦らず)とも良いではないか!」と、諫言しているように聞こえた。これまではいささか駆け足の人生だっただけに、少し歩調を緩めよとの天の啓示かも知れない。