てすさび日誌

哀しき宮仕えを早期リタイアし、“サンデー毎日”のomorinが生活の一コマや雑感を認めた日誌です(2005/4/20~)

奇異な呼称

2011-03-08 11:54:00 | ビジネスと社会
 医師(先生)の書く紹介状や、その返信の宛名に「御侍史/御待史」という呼称が認められており、これを目にする度に何と大仰で慇懃無礼な言葉かと奇異な感を拭えない。

 本来この言葉は「私ごときが先生に直接お手紙を書くなんて滅相も無いので、先生の秘書・執事(=御待史)宛てに、ものを申し上げます。」の意。とはいえ本気で「どうぞ秘書に」と思っているわけではなく、みな平気で医師本人に直接手渡しているし、今どき執事が事務連絡を取り仕切っている医師なんて滅多にいない。単なる慣習(慣例)に従っているということのようだ。

 ところで国会の本会議や委員会において、国会議員に対して答弁する官僚などが連発する「先生」という言葉、さらには議員同士でも「先生、先生」と呼び合う。小生には全く以って不可解で滑稽に聞こえる。○○委員、○○議員、○○さんの方が余程しっくりくると思うのだが、これは不遜なことだろうか。(尤も中国では「先生」という敬称が「さん」に近い感じで使われている。)

 同じく国会では、本来目下に対して使うはずの「君」という呼称が使われている。確か土井さんが衆議院議長のときに、「さん」付けをされ大いに納得していたのだが、いまや元の木阿弥。

 序でにもうひとつ。経済ニュースなどでアナリストが民間企業を呼ぶときに、「○○会社さん」などと言う妙な表現するのも耳障りで気になるところ。

 「先生と呼ばれるほどの馬鹿でなし」という川柳があるが、さて呼ばれた当人はどう受け止めているのだろうか、是非とも窺いたいところだ。
コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする