アンティークマン

 裸にて生まれてきたに何不足。

パンダと少数民族、大切なのは…

2009年08月07日 | Weblog
 中国の景気、息を吹き返してきているようです。「マンションや車が、ぐんぐん売り上げを伸ばしているぞ!」広州のジャンボ氏からの情報です。ジャンボ氏は、バンコクじゃなかったのかって?広州へも行くのです。
 中国の景気の上向き、よかったです。中国へ進出していた日本の企業は、困っていたのです。「中国に踏みとどまるべきか」「ベトナムへ、移そうか」「半分中国。半分ベトナムにしようか」中国さえよくなれば、三択でどれをとった企業も、「よかった、よかった」です。

 中国といえばパンダ。北京へ行ったとき、北京動物園へ…。象だのキリンだのはサバンナへ行けば普通に見られる。…結局、ミーハーぶりを発揮して、「パンダの館」へ。北京動物園のパンダは、空調の効いた部屋に居住していました。VIP待遇もいいところ。五頭見つけられると幸福になれるのだそうですが、四頭しか見ることが出来ませんでした。四頭とも、かなりやる気のない態度、挨拶もしなけりゃ芸もしない。遠足に来ていた小学生も、パンダより、怪しげな外国人オヤジ(私)の手品のほうが遥かに興味深かった様子でした。パンダの館の前で、中国の宝である、「パンダ」を、しのぐ人気者となった私…引率の教員にはにらまれましたが。

 このパンダ、四川大地震でPTSDに陥っているという。
 話が逸れますが、PTSD( Post-traumatic Stress Disorder)の日本語訳は、「外傷後ストレス障害」。「心的外傷後ストレス障害」としなければ、滑って転んで外傷を負ったストレス障害になってしまう…。Tはトラウマで、心的外傷。日本では、「心的外傷を起こすような体験」の事をトラウマとしていますが…間違っていませんか?「虎馬(とらうま)」だと思い込んでいた人もいましたが…。

 閑話休題。四川省に生息していた野生のパンダは、PTSDもさることながら、生息地が分断され、群れも分断された。このことが大きな問題になっている。近親交配が進み、絶滅する危険性が高まっているというわけ…。
 四川省のパンダ園のおよそ90頭のパンダ。1頭が死に、1頭が行方不明。現在、生き残ったパンダが、PTSDに悩まされているという。その手厚い「ケア」の映像を見せていただいた。う~ん!大変手厚いです…。

 中国政府が最も自信をもっているのは、「各国との関係発展のために相手国にパンダを贈呈するパンダ外交」。ワシントン条約と、それに係わる法律の関係で、パンダは輸出入ができない。そのため、「レンタル!」。パンダは全て中国籍…日本で生まれたパンダも中国籍。「レンタル」ですからレンタル料がかかる。一説によると、ペア(つがい)で年間1億円以上になるのだそう。財政難からパンダを返還した国もあるぐらいです。「パンダ外交」ではなく「パンダビジネス」です。オチとしては、ちょっとアマイ…かな。

 パンダがいかに中国にとって大切なものであるか…レンタル料…J1のレンタル料の比ではないですねえ!
 長々とパンダで引っ張ってきたのですが…パンダには実に優しい中国政府…ウイグル人、チベット人にも優しくしてよ…。「大熊猫」と「人間」どっちが大切なの?と、言いたかったのです。言っても無駄だって?少数民族の扱いは、中国経済に重大な影響を及ぼす問題です。後進国とはいえ、中国経済の悪化は世界経済に影響を与えます。つまり、私ども日本人へも火の粉や土砂が降り注ぎます。ですから、無駄とは分かってもハチドリの一滴…。