アンティークマン

 裸にて生まれてきたに何不足。

全人類を病人にする 高性能医療カメラ

2009年08月21日 | Weblog
 クラス会があったのですが…「白血病で亡くなった」「DVを苦に自殺した」などなど…鬼籍に入った人たちの話題がひとしきり。
その次は…結婚、離婚、再婚・・・の話。
 そして、メインは、「糖尿病で…」「白血病で…」など、病気の話。病気の話なら、アンティークマンの独壇場だっただろう!って?とんでもない、病気の自慢などしませんよ。

 健康診断で、胸部X線写真を撮ったのですが、医者が妙なことを言い出しました。
医者:あなたは、肺結核をやりましたね。
私 :いいえ。
医者:肺結核の跡が残ってますよ!
私 :毎年、健康診断をしていますが、肺結核などと言われたことはありませんよ。
医者:(完全にイライラして)肺結核をしました!

 おそらく、この医者の言う通りなのでしょう。では、なぜこれまで肺結核を指摘されなかったのか?それは、医療カメラの性能が大変良くなったことで、従来のカメラでは写らなかったものが写るようになったからでしょう。
 と、なると…肺結核で、治療しなければならない人や、隔離しなければならない人がウロウロしていることになる。
 私は、知らぬ間に罹患し、知らぬ間に完治した。つまり、X線カメラの性能が悪いことが幸いしたわけです。療養などしなくて済んだから。

 医療カメラの性能が良くなったからなのですが…昨年まで健康そのものの太鼓判を押されていた人が、「膵臓に腫瘍、胆嚢にも腫瘍、子宮にピンポン玉大の筋腫、緑内障の疑い」という健診結果が出ました。この方は、「できることなら、手術は避けたい。マイクロウエーブの制度が高くならなければ見つからずに一生を過ごしたのに…」と。今後治療をどうするかは、精密検査の結果で決める…。
 医療カメラの性能が良くなり、放置してもいいような病気をバンバン発見してしまう。この調子でいきますと、全人類が病人になる日が近い。 

 放置しても平均寿命まで生きられるかも知れないし、手術したら平均寿命前に…ということもあり得る。どうしたら長生きできるか、誰にもわからないことです。
 ガンの治療で、「ガン抑制細胞が活発に働いていることをイメージする」というのがある。早い話が、「病は気から」なのですが、ある程度の実績があるから、「療法」として採用されているはず。

 親鸞の、「人間は、光と共に闇とも向き合っている存在」…この言葉が脳裏をかすめました。親鸞は、おそらく健康を光とし、病気を闇と考えたのではないかと思います。そこで、「向き合え」と。「向き合う」ということは、「逃げるな」と、いうこと。「つきあえ」とは言っていない。
 私は、「病気が見つかっても、治療せずにつきあって死ぬ…」これもありかなと考えるようになりました。病気は、「闇」ではない。向き合ってつきあう。つまり、「病気は、悪で、健康が善」という考えを改める…。
 とうとう、親鸞を超えたか!(超えてない超えてない!)こういう考えを聞いたら、デカルトはどう思いますかねえ?デカルトは、病気は悪で、健康が善でしょうから。
 こんなことを考えながら、次回の受診日を確認している私っていったい…。