一昨日の栃木戦。パスを回しボールを繋ぎながら得点チャンスを伺う新潟と、とにかくハイプレスでボールを奪いに行ってカウンターを狙う栃木の、がっぷり四つの戦いって感じでした。
ボール支配率は新潟が72%で栃木は28%、パス数は新潟が673本で栃木が203本。この数字だけ見れば「どれだけ新潟優勢なんだ?」って印象ですが、実際には栃木がリードを奪い、新潟はアディショナルタイムにかろうじて同点に追いついたゲームでしたよね。両チームの戦術の違いが顕著に現れたゲームだったと思います。皆さんはこのゲームを見て、どんな風に感じましたかね?
アルベルト監督がゲーム後のコメントで、栃木のプレーをリスペクト(本音かね?ボクはリップサービスっぽく感じた)しながらも、審判への不満(なんであんな無謀で危険なプレスを見逃すのか!ってニュアンス?)を述べていたのなんかを聞いて、「やっぱ栃木のサッカーは荒っぽいよね」とか「新潟のサッカーの方がスペインの風を感じるよね、美しい!」「それにひきかえ栃木のサッカーって」とかって思いませんでした?ボクは思いました。一緒にDAZNを見ていた女房もそう言っていました。でも、なんかあのがむしゃらな貴章の姿を見て、懐かしい思いを感じませんでしたか?
冷静にわが身を振り返ると、ボクらアルビサポってつい2年ほど前までは、ビルドアップのためのバックパスをする選手に、「なんで後ろにパスするんだよ」なんて思ってましたよね。去年だってスタジアムでそんなサポの声を聞きましたよ。でも最近は、アルビのバックパスにため息をつく人なんて皆無です。まぁこれって、アルベルト監督のサッカーを見て、ボクらアルビサポも最近は「サッカーを見る目が肥えてきた」から変わってきたのでしょうね。成長したって言っていいのかな?
だけどね。忘れちゃいけないのは、今回も栃木には勝てなかったってことですよ。やっと引き分けに持ち込むことができたのが精一杯なんです。
ハイプレスをかけて高い位置からボールを奪いに行き、ボールを奪ったら高速カウンター。CBの千葉や舞行龍がボールを持っているところに(時にはGKの阿部にまで)猛然とプレスをかける貴章の姿を見ながら、「あぁ貴章は変わらないなぁ」って思いましたよ。そしてその走り回るスタミナ無尽蔵なサッカーを、栃木の選手はみんながやっていました。っていうか、走り続けることができない選手を田坂監督は使わないんだろうな。
で、ボクは思ったわけです。これ(栃木のサッカー)って、かつてのアルビレックスのサッカーなんじゃないだろうか?ってね。この「戦術・矢野貴章」に、かつてボクらは熱狂していたわけですよ。ボクらが感じていたのはデジャヴ(既視感)なんです!つまり一昨日の新潟Vs栃木の戦いって、「今の新潟」Vs「昔の新潟」の戦いだったんじゃね?って思ったってわけです。
つまり今回のドローは、「今のアルビレックスが、昔のアルビレックスに勝てなかった」ってことなんじゃないでしょうか。いや決して「昔のサッカーがよかった」なんて言うつもりはもちろんありません。まだまだ今のアルビのサッカーを進化させなければ、昔のアルビにすら勝てないこともあるってことを、謙虚に受け止めなければならないんだよなって思ったしだいです。
さて、明日はもうアウェイ愛媛戦ですよ。アルビ戦士たちは栃木戦から新潟に戻らず、直接愛媛入りをしているそうです。中2日って厳しい日程ですよね。しかも連続でアウェイ戦だなんて、ホント過酷です。さぁアルベルト監督は、この状況下でどんな采配を振るうのでしょうか?選手のケガを回避し、まだまだ先の長いリーグ戦を戦い抜くために、思い切った選手起用をするんじゃないかな?って、ボクは期待しています。