デカダンとラーニング!?
パソコンの勉強と、西洋絵画や廃墟趣味について思うこと。
 



ワーグナーのオペラを見るたびに思うのだが、彼の作品は『ニュルンベルクのマイスタージンガー』を除いて、ほとんどが危険な匂いというか雰囲気が漂っているように思う。
今日、現代オペラに決定的な影響を与えた楽劇『トリスタンとイゾルデ』を見たのだが、この作品は正直とてもヤバイ…。
「ヤバイ」というのは、最近ではカッコいいという意味を指すことがあるが、『トリスタン』では、破滅しかありえないような禁断の恋にどっぷりはまっていく精神の描写があまりに緻密で、ともすればタブーを正当化しても違和感がないヤバサがあるのだ!

愛の夜よ 降りてきて
生きていることを 忘れさせてほしい!
おまえのふところで この世から開放してほしい

命は愛で清められ
再び目覚めることはない
これが二人の望み
(第2幕)

それにまた音楽が美しいので、なおさら哀しくなってくる。ブランゲーネが二人の目覚めを促す場面は、危うさに満ちた束の間の楽園を感じさせる。
上の歌詞は、最近は流行らない恋愛の価値観かもしれないが、歌われていることはなんとなくわかるんだよなぁと妙に納得してみたりする。
でも、実際のワーグナーのオペラを字幕なしで見るとなれば、とてもつらいだろう(笑)。もし劇場で見れたとしても、高い値段が睡眠に消えるのは必至。。。

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