ぱたぱた仙鳩ブログ

徳島から書道文化を発信します。

ひな祭り書道展搬出

2018年04月09日 | 日記

4月8日(日)、午後、標記の展覧会の最終日だったので、夕方、搬出に行きました。大学院生の門田君に手伝ってもらいました。人形文化会館の方も、勝浦町のアドバイザーの平瀬さんと町の皆さんに手伝ってもらって外しました。「雛」と書いた大作品2点は寄附し、俳句・川柳の軸は、詠み手の皆様にプレゼントすることにしました。今後、各ご家庭の床の間に飾っていただくと嬉しいです。

この日は、坂本の「風の駅さかもと」はお休みだったので、このまま大学に戻ろうと思いましたが、折角遠出をしたし、門田君も連れていたので帰る途中に、「丈六寺」の参詣をしました。ここは、平安時代の仏像があることで有名です。高さはおよそ3.6m。立ち上がれば身の丈がおよそ4.8m(一丈六尺)になり、そこから丈六寺の名がきたそうです。創建は白鳳時代で、現在は曹洞宗寺院です。下の写真は「三門」で、これは室町時代の建築で国指定の重要文化財です。

http://wwwb.pikara.ne.jp/misuzu220/rekibun/jyoroku/jyoroku_1.html

仏像は下の写真の観音堂(国指定重要文化財)内部に安置されていますが、現在は修理中ですので拝観はできませんでした。静寂な雰囲気の場所です。もうしばらくの期間の後に完成し、公開されるとのことでした。

ここには、戦国時代の生々しい戦乱の跡があることで有名です。長曾我部氏が四国平定をした時に、この地の豪族が謀略で殺された場所の床板を、回廊の天井板に使っているということです。各地でこのような激しい戦乱が繰り広げられて多くの犠牲があって、その後に平和な江戸時代が到来したことを忘れてはいけないという、戒めのために遺されたのではないかと思います。

よく見ると、手跡や足跡が残っていました。

古い寺院には美しい刻字の看板がたくさんあります。「瑞麟山」という山号が線彫りで彫られていました。

歴史の勉強もできました。古い歴史のある日本ですから、どこにも素晴らしい歴史的な遺物はあるのですが、多忙な現代の生活の中では、通り過ぎるばかりです。たまにこんな時間を持つことも大事だと思いました。

 

 

 


第2回マザーグースまつり 板野高校書道パフォーマンス

2018年04月08日 | 日記

4月7日(土)、標記のまつりの最初の方を見学に行きました。2週間前に、マザーグースの家の所長の別頭氏から、祭りのパンフレットの題字や表題のデザインを頼まれ、ゼミ学生の星川さんに書いてもらったので、その字がどう使われているか見たかったのと、板野高校書道部の書道パフォーマンスがプログラムの最初にあるとのことでしたので撮影に行きました。昨年から板野高校では、卒業生の糀真理子さんが講師として指導しています。屋外の祭り会場には、手づくりのステージができています。周囲は山に囲まれている場所ですので、背景は緑の借景です。鳴門のケーブルTVのアナウンサーさんが司会を担当していました。

早速、書道パフォーマンスが始まりました。4人の高校生が袴姿で登場です。

鳴門市の猫のゆるキャラ「むやくん」が側でじっと観察しています。

一つの作品が完成しました。「桜花爛漫」

さらにもう一作品。書き始めます。

マザーグースの家は、開所以来今年で25周年です。今後の発展もお祈りします。強い風が吹いてきて、作品がふくらみました。希望がいっぱいでふくらんでいる施設を象徴しているようです。

お疲れさまでした。15分ほどかけてゆっくりと書いたパフォーマンスで、観客の皆さんも食事などしながら楽しんで見ていました。学校外で実施したのは初めてだったそうで、少し緊張していたようですが、初々しく好感が持てました。今後も外部で度々実施して経験を積み、さらに作品の精度もあげていくと良いと思います。期待しています。

部長さんがインタビューを受けていました。しっかり自分の思いを述べることができていました。

今回の会場で飾られていた、星川さんデザインの書です。実際には半紙に小さく書いたものを、スキャナーでデータ化してお送りしています。それをコンピューターで拡大して印刷し、切り貼りして使われていました。なお、右端の緑と黄色で組み立てたマークは、昨年の秋に私がデザインしてお送りしておいたものです。「Mother Goose」のMとGの英文字を使って、施設をバネにして飛び立つ鳥の姿(=利用者さんの姿)をイメージしました。施設の周囲は自然豊かな山に囲まれていますので、緑の多い環境も表現しました。この日は、このマークが職員の皆さんの紺のポロシャツの左胸に付けていただいてありました。ありがとうございます。

家族の寄せ書きメーッセージの題字は糀真理子さんの書だと思います。「母鵞」の印は、昨年12月にカレンダーを作った時に、妻が彫ったものを拡大してありました。マザーグースは母ガチョウの意味です。

書道が文字デザインとして会場のあちらこちらに有効に使われていて、祭りの温かな雰囲気とぴったり合っていました。デザインとしての書道の可能性は非常に大きいと思います。

別頭所長は四国大学の生活科学部児童学科の卒業生ですので、この福祉施設の活動には今後も協力していきたいと思います。


オリゼミ2018

2018年04月06日 | 日記

4月5日(木)です。

しばらく投稿を休んでいました。ころんで肋骨を傷めるけがを負ったこと、本の編集作業に集中していたこと。この2つが理由です。2週間でけがの痛みがほぼなくなって、新年度も始まりましたので復帰します。

2日前に入学式も終わって、新入生と一緒に眉山頂上に行きました。この日は温かく、とても良い天候に恵まれました。学生たちは、ロープウェイで、頂上の展望台から市内を望んでいます。太平洋が見えます。

新入生と。みんな楽しそうです。

桜が散り際の美しさを見せていました。頂上から南西面を望むと山が続いています。山の面は花や新芽が入り組んで複雑な色を演出しています。

頂上にはいくつかの碑があります。万葉集に船王(ふねのおう)が眉山を詠んだ和歌があり、それを万葉仮名で書いて刻んだ碑です。船王は奈良時代の皇族です。

森上先生が解説しています。

また、こんな碑もあります。実は、最近この碑の存在に気付いたので、学生に紹介しました。「明治天皇聖徳仰碑」です。この上には東郷平八郎の書が彫られ、下には明治天皇の御製歌を田中双鶴先生が書いた書が彫られています。田中双鶴先生は四国女子大学の書道コースの創業者の書家で、貫名菘翁の研究者でもありました。

解説版があります。昭和43年に建てられた碑です。

この後、桜の下でみんなでおいしいお弁当を食べました。

昼食終了後にロープウェイで山を下り、春日神社の上にある石碑群の場所で拓本講習会。さらに滝の焼餅でお茶を飲んで帰りました。楽しい時間を過ごしました。

書道文化学科は新たなメンバーを迎えて、さらに進化を続けます。