中学にしろ高校にしろ。
夏休みというと
『読書感想文』
という自分にとっては忌まわしい宿題があったのですが。
ホントに、
感想文なんて書きたくもなかったし、
本なんて読みたくもなかったよ。
だって夏休みだよ?
世間一般的に、
学生の頃の夏休みなんて、
毎日がパラダイスみたいなものじゃないか。
ところで。
読書感想文の推奨本っていうのかな、
あれって、
ち~っとも興味が沸かないものばかりです。
高校の時、
現代文の授業中に読書感想文の課題が出されたんだけど、
毎年、
サガンの『悲しみよこんにちは』の提出例のプリントを渡されたんです。
それを見ても、
ち~っとも読みたくなるような話じゃなかったし、
感想文が書けそうな話じゃなかったよ。
自分が高校生の時点でね。
サガン?知らん!!
と本屋にでかけて小説を探すものの、
読書の習慣がなかったものだから
何を読んでいいのかワカランチンだったのです。
現代文の授業で習うような小説はわかるのだけど、
授業中は内職でお絵かきと図画工作ばかりしてたので、
知らないものは知らないと
ふんぞり返っていたよ。
おかげで現代文の成績なんて、
すかしっ屁みたいなものでしたもの。
さてさて。
ミステリー小説で読書感想文って書いてよかったのかな?
とふと思ったんです。
純文学(エロスがないの限定で)しかダメなの?
なーんて、
高校を卒業して12年以上経ってこんなことを考えたのは、
あまりに読書感想文が憎かったからに尽きるのです。

ここ2ヶ月ほど東野圭吾のミステリばかり読んでいるのですが、
比較的初期のミステリは
なんだかのめり込めないなぁ。
それが本格推理小説だからなのかも。
どこかの建物で、密室で。
推理する探偵さんがいて。
『白馬山荘殺人事件』はそんな感じ。
内容的には面白いです。
白馬のペンションで連続殺人があり、
殺された方の妹さんとその友人がトリックをあばいていく、
そんな話です。
『殺人事件は雲の上』
赤川次郎的?かもね

『名探偵の呪縛』
作者の東野圭吾が、
本格推理小説は未来がない古臭いと否定しているのだけど、
最終的にはそこに戻りたいということ踏まえて、
別世界に迷い込んだ作者が、
事件を解決していくという内容です。
『どちらかが彼女を殺した』
妹が殺されて、兄が殺害犯を探していく。
そうして犯人を突き止めるのですが、
それが誰なのか?
というミステリではもっとも重要なことが
小説の最後まで提示されていません。
それまでのミステリだと、
読んでて犯人のことを気にしなくとも、
ちゃんと最後には作者が答えをだしてくれるのですが、
それがないために、
冒頭から誰が犯人じゃ~と、
真剣に読まねばなりません。
すごくハマったよ。

東野圭吾のミステリには、
加賀恭一郎という定番のキャラクターが登場するのですが、
最初に出てくるのが『卒業』です。
加賀さんが大学生の頃のお話。
茶道のことが出てくるのだけど、
それがちょっと難しかったかな。
『変身』
ある事件によって脳が損傷し、
脳移植をされた主人公が、
移植により性格が変わっていくことを恐れながらも、
誰の脳を移植したのか?
を探っていく内容。

『放課後』
『卒業』に登場した加賀は、
学校の先生となります。
その学校内で起きた殺人事件。
『眠りの森』
加賀は学校の先生だったのですが、
刑事に転職しました。
『悪意』という小説で、
なぜ刑事になったのかが書かれています。
眠りの森はバレエ団内の殺人事件。

『パラレルワールド・ラブストーリー』
科学的な話が出てくるのだけど、
特に難解ではないかな。
たくさん伏線があって、
読後に「ああ、あれはそうだったんだ」と
思うことがイッパイ。
『天空の蜂』
巨大ヘリコプターが盗まれ、
敦賀の原発上空でホバリングされてしまうのです。
そのヘリコプター内には、
子供が乗っていて、
救出しなきゃいけないのですが、
犯人を刺激してしまうと、
巨大ヘリが原発に落とされてしまいます。
原発への問題提起が興味深いです。
と、
いろいろ東野圭吾のミステリを立て続けに読んでます。
ミステリにハマっちまった!
一旦読み始めると、
かっぱえびせんの如く止りません。
本棚にはまだまだ未読のミステリが…
ううう、誰か止めてくれ~