ドアの向こう

日々のメモ書き 

鶏林口誦

2011-10-02 | 道すがら

たくぶすま新羅の王の陵(ミササギ)に  
秋の日はいまうららかなり

いづこにか鶏(トリ)の声はるかに聞え
かなたなる農家に衣を擣(ウ)つ音す

路とほくこし旅びとは
ここに憩はん 芝艸(シバクサ)はなほ緑なり

中略

 

青空や
土壘(ドルイ)の丘や

まことやな 亡びしものは
ことごとく土にひそみて

鵲(カササギ)は
声なく歩み

艸の穂に
秋の風ふく

 帰宅後  三好達治の詩を読み、
韓国の旅をしみじみと味わうことができた。
 

 

あの日、私たちは松風を頬に受けて黙々と歩いた。
やがて開ける先に、 まろやかな新羅王の御陵がみえてきた。 

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする