今年3月開館の「大宮盆栽美術館」へ行った
盆器、水石、絵画資料、歴史資料など鑑賞。
盆栽には大自然が詰まっている。 私は虫になり根元を這いまわり、 おずおずと見あげ、山あいの路をゆくようなきもちになった。 下草がそよぎ 樹齢何百年の幹の荘厳さに圧倒され、 盆器のなかに今なお生づいている大自然にひれ伏した。
ブナ林を散策する心地がし、 風を感じ、 虫や鳥のうたを聴きながら落ち葉の匂いを嗅ぐ。 そんなことを思いながら臨場感もたっぷりに心を充たした。 冬枯の山もみじには枝先の繊細な陰がある。
小さいなかに宇宙を感じる。 長い時間と広さがつたわる空間、 大自然が凝縮されこめられている。 樹齢250年、300年の松。 100年の楓。 風格あるうつくしい姿に感動する。 何代も受けつがれ守り育てられるいのち。 くりかえされ四季をかさねる。
鑑賞の壺 ①根張り ②幹のようす。枝ぶりが描く輪郭、全体のバランス。 ③葉の光沢や個性的な形。 紅葉。 ④年月を経て幹の一部が枯れて白色化しそのままの形を残す舎利シャリ。 枝先のものは神ジンということ。
白い肌と緑葉のコントラストも美しい。
コレクションガイドより 魅力の一端をお楽しみください。
「福づくし」 新春を祝う浮世絵と盆器 も観られた
縁起の良い鶴亀、 とくに亀は甲羅に藻などが生えている蓑亀。
福寿草、七福神や宝船。 盆器に松竹梅の文様。 龍や鳳凰。 唐子に牡丹などあしらわれる。
・二彩壽字蝠雲文木瓜鉢 ・青磁蓑亀文六角鉢 ・色絵松竹梅文六角鉢 ・赤絵金銀彩鳳凰文丸鉢 など
器の美も堪能する。
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帰り 竹の涼しさに誘われて 思わずなかに入った。
「氷川の杜文化館」
能楽、日本舞踊、 三曲(琴、三味線、尺八)、茶道、華道などの伝統文化の活動拠点となる文化交流施設。
謡や仕舞のお稽古があるそうだ。 パンフレットを貰い中庭に出る。 垣の組み方も魅かれる。 いろいろ調べたがとうとう解らない。
建仁寺でもなく 清水でも鉄砲垣でもない。