そこはホテルの18階 スタジアムが翅をひからせ
シフォンのような雲のまえを 蚊になったヒコウキが移動する
昼下がりの街…
マルセル・デュシャン の「大ガラス」 に 押し寄せる家並み
料理の影も 食べるひとも のみ込まれ
あちらとこちらで 宙に舞う 昼餉
ダダとシュールの かわった味がする
そこはホテルの18階 スタジアムが翅をひからせ
シフォンのような雲のまえを 蚊になったヒコウキが移動する
昼下がりの街…
マルセル・デュシャン の「大ガラス」 に 押し寄せる家並み
料理の影も 食べるひとも のみ込まれ
あちらとこちらで 宙に舞う 昼餉
ダダとシュールの かわった味がする
『暗くなったら来てください… 』
『一緒に行きます… とりあえずご連絡… 』
相手は 『暗くなるまで待って! 』 と言っている。 まるで、 むかし観た映画じゃない ヘプバーンがキュートでけなげで、スリル満点だった。 暗闇のおかげで彼女は助かったのよね。 (予告編が見られます。音量調節を!)
ハイハイ お望みどおり 宵闇せまる街をめざした。
なんだ そうなの まえから 言い続けてたもんね
『うちの方、今年はぜんぶ抜かれました いろいろ問題あるみたいで… 楽しみにしてたのに残念です』 「では 自分で探します」
そう交わしたばかりなので あきらめていました。
ところが 『カラスウリ見つけたよ! 近くにあります もうたくさん咲いてますよ… 暗くなったら… 』 と言うわけ。
本日19時45分 彼女といっしょに、 闇に咲く妖しい花を確認。 高いところに十くらい、 繊細なレースを広げて 直径5センチほどです。 妖精に逢う、 真夏の夜の夢 ようやくかないました。
ぬばたまの… ねらいをつけて写した。
蔓はところかまわず触れたところに根を生やすそうだ。 すてきな花じゃない。
朱い実 も好きなのにと、厄介者あつかいを嘆いた。
帰って写真をみれば、 歌舞伎か手品師の蜘蛛の糸よろしく踊っているではないか。
役者も練習不足、 糸は顔にかかるものまである。 どこか可笑しい花だった。
追記 2011.11.19
みなさま カラスウリがお好きですね。 いやはや熱い!
頂きました大切なコメントをここに再現いたします。
ありがとうございました。
最初は押し花 (sora)2006-08-07 08:04:00
5,6年前地域の文化祭に出かけ、押し花の展示で知ったのです。 この目で見たいものと思っていました。 一昨年から花にようやく出会いました。 夕方咲きそうな蕾の在り処に目星をつけ、暗くなってからカメラを持って行くのです。 他に、もう一種類のカラスウリの花を見つけました。この糸状のものが余り自由ではなく統制? 取れているような…
一花びらから出る糸状のものの淵がしっかりしてこれよりやや糸が短め、扇状に開くのです。でも私は、こちらの方の繊細さが好きです。午前3時ごろまで起きて写真を撮りました。
その頃はもう咲き終える準備をしておりました。
今年こそ (ルピナス)2006-08-07 08:56:36
楽しいプロローグで、烏瓜を楽しませていただき、ありがとうございました。 烏瓜の花、一度咲いているところを見てみたい! 繊細そして妖艶にも見えるそのレースが踊り定まるまでを。 駅までの道の植え込みに、毎年、しぼんだ花を見ているので、今年こそはと。
”暗くなるまで待って”ぜひ、見よう。でも、ふしぎなことに、その場所に烏瓜がなったのを見たことがないのです。単なるタイミングの問題でしょうか。
確かに! (sora)2006-08-07 18:04:37
ラグタイムさんの表現は、サスペンス! 暗くなるまで待って…、え? どうして?
ぐいぐい引き込まれる書き方です。 そして咲いている時の表現では、 歌舞伎か手品師の蜘蛛の糸よろしく踊っているではないか。 役者も練習不足、糸は顔にかかるものまである。ちょっと可笑しいわね。ひとりで暗いところで咲いているなんて、ケチっぽいわね。
だんだん時が経つと、あの糸状の花びらの先が、ピンと張られて満開になるんですよ。
そんなところも、自分勝手と言いますか?面白いです!
それから先ほどの扇状に開くというのを訂正します。花びらがこの写真より広くて糸が短いというイメージです。去年の写真を引っ張り出して見直しました。あれは赤いカラスウリではなくて黄色のカラスウリのようですね。ごめんなさい。
暗くてハッピー (ラグタイム)2006-08-07 18:26:20
投稿入れようとしたらsoraさんのコメントが入りました。びっくり! 夕飯の仕度を終えて食事まで間があるのでお返事書きます。 レースの押し花、見たいですね。汕頭刺繍を思いました いかがですか
烏瓜もいろいろあるのですね。 余所の写真は糸がくるくる巻いていました。コイル状に。
絵に描いた烏瓜が残っているはずです。探して庭に蒔いておきます。
暗がりにご注目! (ラグタイム)2006-08-07 18:35:40
ルピナスさん 種を見つけたら差し上げます。どんどんはびこって、やはり、ごやっかい掛けるのかも知れません。 去年たこさんが、青いつぼみの開き掛けを水に浮かべて観察してました。試してみましょうか。
レースの価値 (boa !)2006-08-09 05:52:47
「蜘蛛のいと」のタイトルで、お盆を控えて芥川の作品を思い浮かべる早とちりをしました。ドラマチックな滑り出しで・・・・楽しませていただきました。
KAWAZU さんの眼は、まるで幼子の純な目ですね。今日はしみじみそう感じました。烏瓜の花のしぼみを目当てに蔓を手繰り寄せて引っ張る私の姿は、「安達ケ原」の世界と映ることでしょう。
昨年の白い蔓の烏瓜の絵をすぐ思い出しました。あれは、この花の姿のイメージも重ねられていたのだと今気付きました。 撮影の写真で見ると抽象画をおもわせますね。 私も1本の蜘蛛の糸を遠くないヨモツヒラサカを超す日のために残しておくことにします。
起・承・展?結 (鳩ねず)2006-08-09 07:22:16
夏休みになると来客に備え片付け物をしなければならない習性が抜けなくて、何故涼しいうちにしないのかと我とわが身を恨めしく思いながら忙しく過ごしておりました。
初め私も芥川を想いうかべ、浜木綿の花のようなくるくるした形でどうして?と早とちり。2枚目の写真でなるほど糸を張り巡らしてしっかりちゃっかり他の植物を頼って生き延びるんだわと分りました。ごそごそした藪の中に生き残ったものが 秋になって魅力的な色と形の実を見せてくれる。それを鴉が啄ばんでいたのでしょうか? それともカラスのようにしぶとく逞しいの意味でしょうか?
でも、烏瓜は起承転結にサスペンスがある一生ですね。 まるでトンボや蝉のそれのように。 烏瓜の花言葉は「よい便り」とか・・・
私は呼継茶椀のどの部分に当たるのか分らず「よい便り」を書けないでいますが、「起」にも「承」にも・・・・
それぞれにまた烏瓜にも似た細かい起承転結があるのだと妙に納得しました。どきどきさせられる蜘蛛の糸でした。
蜘蛛の糸 (KAWAZU)2006-08-09 18:54:16
そうまで言われますか。 バイリンガルお茶目な hag!さま
遠いむかし、カエルを気絶させ ずいぶん遊んだことも忘れ、糸が降りてきたらまず跳びつきます。 罰があたるでしょうか。 時効はないですね。
一枚目の写真 吹き出してしまいます。 うまく踊れない、あわてふためく役者です。
よい便り (ラグタイム) 2006-08-09 19:04:12
こちらもやはり、お盆の準備、 急に焦っています。 烏が食べるくらいの小さな瓜でしょうか。カラスビシャク、カラスノエンドウなどみると。
起承転結。 深くこまやかに分け入るとさらに、またその中に 起承転結が。 訳も分からず日記を書いています。綴り方教室です。
いつもよいお便りをありがとうございます。