ドアの向こう

日々のメモ書き 

大ガラス

2006-08-30 | アートな時間

 
  そこはホテルの18階  スタジアムが翅をひからせ
  シフォンのような雲のまえを  蚊になったヒコウキが移動する

      昼下がりの街…

   マルセル・デュシャン の「大ガラス」 に 押し寄せる家並み 
   
 料理の影も 食べるひとも  のみ込まれ
   
   あちらとこちらで  宙に舞う 昼餉 
      
     ダダとシュールの  かわった味がする  

 

 

 

 

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結び文

2006-08-25 | 自然や花など

 去年の烏瓜、 実を開けると乾いた納豆のごとく固まっています。
 その種の一つを見ると「ふみ」を結んだような形をしている。
 京さんのblogで知りました。 拡大写真をご覧ください。

むすびふみ ゆかしい名前…  花言葉は よき便り と。 心ひかれる。
 花はこちらへ 実(ミ)はここ  蔓はこっち タネはそのまま ここで 
    しつこいなあ    烏瓜ファンなのでね。
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くすだま

2006-08-12 | こころ模様

  薫籠カオリカゴ 薬玉クスダマ  かごの中に匂い袋みっつ。 清々しい香りが風に乗る。 こころを和らげ 暑さを忘れます。
 友の贈り物は、 すてきに響きあったあの方を思い出させます。

 皆人の花や蝶やといそぐ日もわが心をば君ぞ知りける 

 端午の節句、 皇后様の姫君や若宮にたいそう綺麗な薬玉が進上されましたが、 ご気分のすぐれない皇后に清少納言は、 胃にやさしいあをざし(青稜子)に心をこめて 「馬が柵越しにやっとの思いで畑の麦を喰むように わずかでも召し上がって下さい。 お身体が保ちませんよ」と、 ご覧にいれました。 
 すると皇后様は、 感謝を込めて (あをざしをのせて)硯箱の蓋に敷いてあった青い薄様の、鳥の子紙をちぎって 「私の気持ちをよくわかっておくれだったねえ」と お書き遊ばした、なんともすばらしい
            
            -☆- 
   
 「三条の宮におはしますころ、五日の菖蒲の輿コシなど持てまゐり、薬玉まゐらせなどす。 若き人々御匣殿ミクシゲドノなど、薬玉して姫宮、若宮につけたてまつらせたまふ。いとをかしき薬玉ども、ほかよりまゐらせたるに、青ざしといふ物を持て来たるを、青き薄様ウスヤウを艶なる硯の蓋に敷きて、(清少)「これ、籬マセ越しにさぶらふ」とて、まゐらせたれば、
 (宮)「皆人の花や蝶やといそぐ日もわが心をば君ぞ知りける」
 この紙の端を引き破ヤらせたまひて書かせたまへる、いとめでたし。
    枕草子二二五段

            -☆-

  友は想像力ゆたか、 いつもこまやかな気遣いをくれる。 蛙もこころだけはたっぷりお返ししたい。 ひびきあう快さ、いつまでもつづけたい。

 お盆のおやすみと、 あわせてパソコン交換のため、 すこし長いおやすみをします。    薫りにのせて ここでお会いするしあわせを こころから感謝いたします。
 参考資料  枕草子解環  萩谷 朴 著  ・  新版 枕草子 石田穣二 訳注  

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蜘蛛のいと

2006-08-06 | 自然や花など

  『暗くなったら来てください… 』   
     『一緒に行きます… とりあえずご連絡… 』  

 相手は 『暗くなるまで待って! 』 と言っている。 まるで、 むかし観た映画じゃない  ヘプバーンがキュートでけなげで、スリル満点だった。  暗闇のおかげで彼女は助かったのよね。 (予告編が見られます。音量調節を!)

  ハイハイ お望みどおり  宵闇せまる街をめざした。  
  なんだ そうなの   まえから 言い続けてたもんね

  『うちの方、今年はぜんぶ抜かれました いろいろ問題あるみたいで… 楽しみにしてたのに残念です』  「では 自分で探します」 

 そう交わしたばかりなので あきらめていました。
  ところが 『カラスウリ見つけたよ!  近くにあります  もうたくさん咲いてますよ…  暗くなったら… 』 と言うわけ。 

 本日19時45分 彼女といっしょに、 闇に咲く妖しい花を確認。 高いところに十くらい、 繊細なレースを広げて 直径5センチほどです。 妖精に逢う、 真夏の夜の夢 ようやくかないました。 
ぬばたまの… ねらいをつけて写した。

 蔓はところかまわず触れたところに根を生やすそうだ。  すてきな花じゃない。
 朱い実 も好きなのにと、厄介者あつかいを嘆いた。

 帰って写真をみれば、 歌舞伎か手品師の蜘蛛の糸よろしく踊っているではないか。 
役者も練習不足、 糸は顔にかかるものまである。 どこか可笑しい花だった。





追記 2011.11.19

 みなさま カラスウリがお好きですね。 いやはや熱い! 
頂きました大切なコメントをここに再現いたします。
ありがとうございました。


最初は押し花 (sora)2006-08-07 08:04:00
 5,6年前地域の文化祭に出かけ、押し花の展示で知ったのです。 この目で見たいものと思っていました。 一昨年から花にようやく出会いました。 夕方咲きそうな蕾の在り処に目星をつけ、暗くなってからカメラを持って行くのです。 他に、もう一種類のカラスウリの花を見つけました。この糸状のものが余り自由ではなく統制? 取れているような…

 一花びらから出る糸状のものの淵がしっかりしてこれよりやや糸が短め、扇状に開くのです。でも私は、こちらの方の繊細さが好きです。午前3時ごろまで起きて写真を撮りました。
その頃はもう咲き終える準備をしておりました。
 
今年こそ (ルピナス)2006-08-07 08:56:36
 楽しいプロローグで、烏瓜を楽しませていただき、ありがとうございました。 烏瓜の花、一度咲いているところを見てみたい! 繊細そして妖艶にも見えるそのレースが踊り定まるまでを。 駅までの道の植え込みに、毎年、しぼんだ花を見ているので、今年こそはと。
”暗くなるまで待って”ぜひ、見よう。でも、ふしぎなことに、その場所に烏瓜がなったのを見たことがないのです。単なるタイミングの問題でしょうか。 
 
確かに! (sora)2006-08-07 18:04:37
 ラグタイムさんの表現は、サスペンス!  暗くなるまで待って…、え? どうして?
ぐいぐい引き込まれる書き方です。 そして咲いている時の表現では、 歌舞伎か手品師の蜘蛛の糸よろしく踊っているではないか。 役者も練習不足、糸は顔にかかるものまである。ちょっと可笑しいわね。ひとりで暗いところで咲いているなんて、ケチっぽいわね。

 だんだん時が経つと、あの糸状の花びらの先が、ピンと張られて満開になるんですよ。
そんなところも、自分勝手と言いますか?面白いです!
それから先ほどの扇状に開くというのを訂正します。花びらがこの写真より広くて糸が短いというイメージです。去年の写真を引っ張り出して見直しました。あれは赤いカラスウリではなくて黄色のカラスウリのようですね。ごめんなさい。
 
 暗くてハッピー (ラグタイム)2006-08-07 18:26:20
 投稿入れようとしたらsoraさんのコメントが入りました。びっくり! 夕飯の仕度を終えて食事まで間があるのでお返事書きます。 レースの押し花、見たいですね。汕頭刺繍を思いました いかがですか
 烏瓜もいろいろあるのですね。 余所の写真は糸がくるくる巻いていました。コイル状に。
 絵に描いた烏瓜が残っているはずです。探して庭に蒔いておきます。
  
 
 暗がりにご注目! (ラグタイム)2006-08-07 18:35:40
 ルピナスさん 種を見つけたら差し上げます。どんどんはびこって、やはり、ごやっかい掛けるのかも知れません。 去年たこさんが、青いつぼみの開き掛けを水に浮かべて観察してました。試してみましょうか。  
 
レースの価値 (boa !)2006-08-09 05:52:47
「蜘蛛のいと」のタイトルで、お盆を控えて芥川の作品を思い浮かべる早とちりをしました。ドラマチックな滑り出しで・・・・楽しませていただきました。

KAWAZU さんの眼は、まるで幼子の純な目ですね。今日はしみじみそう感じました。烏瓜の花のしぼみを目当てに蔓を手繰り寄せて引っ張る私の姿は、「安達ケ原」の世界と映ることでしょう。
 昨年の白い蔓の烏瓜の絵をすぐ思い出しました。あれは、この花の姿のイメージも重ねられていたのだと今気付きました。 撮影の写真で見ると抽象画をおもわせますね。 私も1本の蜘蛛の糸を遠くないヨモツヒラサカを超す日のために残しておくことにします。
 
起・承・展?結 (鳩ねず)2006-08-09 07:22:16
 夏休みになると来客に備え片付け物をしなければならない習性が抜けなくて、何故涼しいうちにしないのかと我とわが身を恨めしく思いながら忙しく過ごしておりました。
 初め私も芥川を想いうかべ、浜木綿の花のようなくるくるした形でどうして?と早とちり。2枚目の写真でなるほど糸を張り巡らしてしっかりちゃっかり他の植物を頼って生き延びるんだわと分りました。ごそごそした藪の中に生き残ったものが 秋になって魅力的な色と形の実を見せてくれる。それを鴉が啄ばんでいたのでしょうか? それともカラスのようにしぶとく逞しいの意味でしょうか?
 でも、烏瓜は起承転結にサスペンスがある一生ですね。 まるでトンボや蝉のそれのように。 烏瓜の花言葉は「よい便り」とか・・・
私は呼継茶椀のどの部分に当たるのか分らず「よい便り」を書けないでいますが、「起」にも「承」にも・・・・
それぞれにまた烏瓜にも似た細かい起承転結があるのだと妙に納得しました。どきどきさせられる蜘蛛の糸でした。
 
 蜘蛛の糸 (KAWAZU)2006-08-09 18:54:16
そうまで言われますか。 バイリンガルお茶目な hag!さま  
 遠いむかし、カエルを気絶させ ずいぶん遊んだことも忘れ、糸が降りてきたらまず跳びつきます。 罰があたるでしょうか。 時効はないですね。
 一枚目の写真 吹き出してしまいます。 うまく踊れない、あわてふためく役者です。
 
 よい便り (ラグタイム) 2006-08-09 19:04:12
 こちらもやはり、お盆の準備、 急に焦っています。 烏が食べるくらいの小さな瓜でしょうか。カラスビシャク、カラスノエンドウなどみると。
 起承転結。 深くこまやかに分け入るとさらに、またその中に 起承転結が。 訳も分からず日記を書いています。綴り方教室です。
 いつもよいお便りをありがとうございます。

 

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記憶

2006-08-06 | こころ模様

 去年、通りがかりにもらってクレオメの種を蒔いた。 
  庭で3本も芽を出して、立派に咲いた。
 
  久しぶりで クレオメの古巣に立つと、抜かれたのか、影も形もなかった。 

             まいとしここに  愛らしい花を咲かせていた
             そのことを知っている  思い出せる  
              これからも  この花を見たらば
                力いっぱい 咲いてたって
                     かならず  きまって 思いだすよ       
         
 きょうの暦
         広島平和記念日、  広島原爆忌
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虫めづる

2006-08-04 | アートな時間

 女性も虫ずきのひとは結構いる。 わがブログにもそんな姫君がたくさんお出かけになった。 みにくい毛虫が、 思いがけない変身をとげる、なんと神秘的。 計り知れない不思議だ。  翅のうつくしさは言わずものがな。
 髪を耳にはさんで、熱心に見入る。 
 「人は實あり。本地尋ねたるこそ、心ばへをかしけれ。 堤中納言物語 蟲愛づる姫君 」 
 おなじ心地がする。

  写真は  藤島武二 「蝶」 1966年発行  原画は1904年の作    乱舞する蝶の数、 大小20頭ばかり。 これだけいてもうるさくない軽やかさだ。 日本画的。 ロマンに満ちている。 40年も経て、切手はすこし汚れている 
  彼は花や蝶を愛し、2000もの蝶を描いたそうだ。 「蝶供養帖」もある。

  藤島は与謝野鉄幹が主宰した「明星」や、晶子の歌集『みだれ髪』(1901年)の表紙でおなじみ。 流行のアール・ヌーヴォーを取り入れた。  晶子の「雁来紅」※ の挿絵は、髪に百合をかざし、 やわらかに波打つ巻き毛はまるでべつの生き物のようだ。 甘美な夢をみているのか、この女性はアルフォンス・ミュシャ(1860-1939)の「サラ・ベルナールを讃えるポスター」 を模している。 
  切手はほかに 黒扇 がある、 原画は1908-9 (M41-2)の作品 ブリヂストン美術館所蔵。

 追記  ミュシャのポスターはこちらで  昨夜のNHK迷宮美術館ではミュシャを取り上げていた。 大阪堺に美術館があることも知った。 
     ※ 雁来紅 ガンライコウ 雁が来るころに葉が紅色になるところから ハゲイトウの別名        
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それいゆ

2006-08-01 | 自然や花など

 梅雨は明けたものの、高原ぐらしのような日々である。最高気温24度。 陽はとおく、汗もなく、蝉の声もない、さわやか且つ静か。
    子供たちの夏休みは海外にある。 
        
     -☆-

 八月になりぬれば  夏の絵日記もそろそろ形をなして 
     一日でも休むのが惜しまれたあのころ
  江の島の海水浴 浮き輪 水泳帽 
   ホタル狩り ゆかた うちわ  ぬり下駄 紅い花緒

  カエルを餌に!!! ザリガニとりの草いきれ  玉蜀黍のhana
    玉虫の背なかに虹がある  矢絣模様のカミキリムシ              
  凌霄花ノウゼンの花  菩提樹のハナ  向日葵の天蓋 
     ダアリアのかげ・・・   誘蛾灯  蜻蛉の顫ふこころ

  炎暑のきいろ 甜瓜マクワウリ  夕顔のはな 茗荷の子
        胡麻の花 ジギタリス・キツネノテブクロ・・・
 
   「それいゆ」のデザイン画(中原淳一
       従姉妹が縫うワンピース
        あこがれができあがるまで 見張ったあの夏
                                            ※それいゆ(仏)太陽 向日葵 
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