ドアの向こう

日々のメモ書き 

アンネ・フランク

2006-10-28 | こころ模様
 「スベニア・デ・アンネフランク」 アンネの思い出・形見 という名前のバラ。 アンネの日記は18歳の頃に読んだ。 舞台は4回観ている。 アンネ役はいつも新人が起用され、必ずスターになった。 鉢植えに二つだけ咲きました。

 二年間の隠れ家生活ののち、ナチに捕らえられ強制収容所で亡くなったユダヤ人少女・アンネ・フランク、迫害をうけても、極限の不安や、恐怖の中でも明るく生きた少女。
 深みのある色をしたこの花は、勇気や精神力であらゆる苦しみに絶えてきたアンネの心のいろ、利口でつよい感受性を持つその姿なのかも知れない。

アンネの薔薇  アンネ・フランクについて

アンネ・フランクの家 

 もし神様がわたしを長生きさせてくださるなら、わたしはつまらない人間で一生を終りません。わたしは世界と人類のために働きます! (アンネ・フランク)

 バラは ほんとうに大切なものは何か語りかけます。 神経のすり切れるような恐怖の明け暮れ。異常な状態のもとでさえ、明るさを失わなかったアンネ。 描写力もすばらしい日記を、もういちど読もう。

13歳から15歳、たいせつな時期。 母や姉とおなじ収容所に送られました。

 「一番年のいかないアンネが最も勇敢で元気があった」 と収容所で生き残った婦人の証言です。

 一少女がとらえた真実が、よくぞ残ったと思いました。
 エリナー・ルーズヴェルトもたたえました

 「戦争とこれが及ぼす影響について、私がこれまでに読んだ論評のうちで、最も優れ、最も強く私の心を打ったものの一つである。
 アンネの日記を読んで、戦争のもたらす最大の悪-人間性の堕落-をまざまざと見せつけられた…」と。

  アンネは 平和も人のこころも信じていたのですね。
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元気になる色

2006-10-18 | こころ模様

 散歩コースを変えると 生け垣の先端にあざやかな黄色が踊ってた。 その色をみると、ぱーっと元気が出た。何だったかな、花の名前… 思い出せない。 いったん通り過ぎたけれど、やはり気になる。  
 思いきって、垣の向こうの女性に訊ねてみた。
「ああ… なんとか乙女、 それしかわかりません… この前も聞かれたのよ、なんだったかな すぐ忘れちゃう…」  「それより、剪ってあげましょうか」 
 うれしいお申し出に飛びついた。

 見ず知らずの通りがかりに、響きかえしてくださった明るい奥さま。ありがとうございました。 そのまま買い物にも行き、いただき物はスーパーの籠に身を寄せた。
 小さな花に見覚えがある… サンマや肉売り場で考えた。     

       -☆-

 道々思い出し、薄暮の街をしんみり歩いた。
  去年も 写真を載せたこと
  カフェカロチャの前で こぼれるように咲いていた
  母といっしょに眺めた花… 
 
 元気をくれる黄色は 隠元のような種まで付けている。 受け継がれる命、黄金色のかわいい花は そっと何かを包むようなしぐさだ。
 プリントして あの方にも届けよう

 名前は  カッシア  別名  アンデスの乙女  ハナセンナ  Cassia(カッシア)は、ヘブライ語の「gasta(皮をむく)」が語源。       季節の花300より




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反する魅力

2006-10-17 | アートな時間
         鏑木清方 「曲亭馬琴」 

 繊細、精緻な表現のなかに、ほのぼのとしたものを感じる。柔らかな明かり、しずかな陰翳をまとい、なつかしい雰囲気と詩情を演出している。

 晩年、失明した滝沢馬琴。 長男の嫁おみちに八犬伝の口述筆記をさせている。文字に疎い彼女に、仮名遣いから教えた。馬琴は絵図を示し説明する。一心に聞くおみち、その横顔を照らしだす穏やかな明かり。 馬琴の表情、手の皺。凄み。

 目をこらすと、行燈のへりに思いがけない読者がいた。 細い足、髭もそよろにつかまっている。竈馬の透けるからだ。 蝸牛の文鎮、墨の文字 奥で遊ぶこども。あやとり。 藍の着物、柄。鼈甲の簪、結い上げた髪。丸髷。
その毛より、さらに細いワイヤーのピンが跳ね上がっている。 細かい! どきどきする。
 畳のめくれまで丁寧に描いてある。 うしろに、すり潰すための道具「やげん」も見える。 大きい画像

 朱い灰皿、行燈の油いれ、文箱の内側、絞りの三尺(帯)、袂の鹿の子、さび朱が座敷の奥へ誘っていく。 稚児まげのかざりにも。 色を探すだけでも楽しい。

 文学的な絵だ。新派の舞台に入ってしまったかのような臨場感。 さながら観る者も、おなじ座敷で、息をつめ読本作者の話を聞く。 
 清方は「思いが深いぶん語りすぎた、絵画のなかに文学がはいりすぎた」 しかし後悔はしていない、むしろ語り終えて満足している、と言っている。


   
 おなじ日、 モディリアーニ、ブラック、ピカソに魅せられた。 簡潔、シュールな世界。 何か分からない部分がある、そこが良い。
 色の対比をたのしみ、想像し遊ぶ。 自由になれる。 
 
 相反するものを観た。 どちらもいいし好きである。

  ジョルジュ・ブラック 「家と木」
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踊り子

2006-10-12 | イーゼルのうた

  いちどにこれほど多くのダンサーに会ったのは初めてだ
    黄色い蝶が乱舞するようにも見える

     primaは  ドンナお方? 

  華麗に躍ぶ 彼女を 追った
   ロングドレスは カドミウムイエロー   かがやく黄色
  赤いベストもすてきに 羽根飾りをつけた 踊子 
   小さな顔が そろってこちらをみているようだ

  細長い茎に びっしり花をつけた蘭の花
   別名 ダンシング・レディ・オーキッドと呼ばれるわけだ

   楽しみになってくる 

 
 
 … 10Fで

 

                        

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おめでとう

2006-10-09 | 犬のブロンコ・ダン

 帰宅するかぞくを、かならず庭石のうえで迎える彼女は、家族の、とくに義妹に愛されているマーヤ。 いつも傍らにいる。
 真っ白な毛並み、ブルーの瞳も若々しいでしょう。 ことし100歳になるマーヤが、歯槽膿漏の治療で、全身麻酔のため1日だけ入院したらしい。

 院長より、当院で最長老の患者であること。ここまで元気にこられたのは、環境もよくストレスが無かったからでしょう。 今後も大事に育ててくださいと祝福をうけた。
 実際のところは、7年前に蚤除去の処置をしたくらいで、健康診断などのCareをしてこなかった。今回はじめて3種混合をしてもらう。 血液検査も正常、高齢にしては奇跡的に良い数値で年より若い。 
 
 社団法人 日本動物病院福祉協会より表彰状をいただいたのだそうだ。
 「あなたのマーヤちゃんは 永年にわたりよき伴侶 また家族の一員として生活してこられました 本協会の推進するHuman Animal Bond(人と動物の絆)の範としてここに表彰します」
 Hさんの喜びと、マーヤの美貌と… 100歳のお祝いと… 家族の幸せと… いろいろ欲張って、記念に写真のUPをします。
 おめでとう! マーヤ ☆☆☆☆☆・・・…    by rugby
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秋思

2006-10-04 | 自然や花など
    
   松脂マツヤニのにほひのごとく新らしくなげく心に秋はきたりぬ
   クリスチナ・ロセチが頭巾かぶせまし秋のはじめの母の横顔
   食堂の黄なる硝子をさしのぞく山羊ヤギの眼のごと秋はなつかし
             
                     北原白秋 桐の花より

            -☆-
 
糸ススキの群れ フジバカマ ヒガンバナ コスモス… 郷愁を誘う。
  爽やか、でもどこか寂しげな秋を 胸の奥にしまっている。 
 干し草のあまい香り  ヤギの乳  竹藪の夕陽  流しのふやけた米粒 
 モズの声 くずれた柿の実  栗の毬イガ    


           -☆-
     
      花の教  クリスティナ・ロセッティ
                    上田敏訳 海潮音より
   
    心をとめて窺へば花自オノヅカ ら教あり。
    朝露の野薔薇のいへる、
    「艶なりや、われらの姿、
    刺トゲに生ふる色香とも知れ。」
    麥生ムギフのひまに罌粟のいふ、
    「せめては紅きはしも見よ、
    そばめられたる身なれども、
    驗ゲンある露の藥水を
    盛りさゝげたる盃ぞ。」
    この時、百合は追風に、
    「見よ、人、われは言葉なく
    法を説くなり。」
    みづからなせる葉陰より、
    聲もかすかに菫草、
    「人はあだなる香をきけど、
    われらの示す教暁ヲシヘサトらじ。」

 花それぞれの主張を楽しく思う。 目をこらして見てみよう

※クリスチナ・ロセッティ  イギリスの女流抒情詩人
  あの画家で詩人の ダンテ・ガブリエル・ロセッティの妹!
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花の郷から

2006-10-01 | 自然や花など

           

  花の江の郷で あざやかなガマズミの実が迎えた。  紅葉まで人影もまばら  ゆっくり散策したい。 

                 

   フジバカマに白花もあること    初めて知った 

   彼岸花の道  はるかな黄色は 女郎花のむれ   



  をみなへし 秋の野風ノカゼにうちなびき 心ひとつをたれによすらむ 古今集    

           

 ススキ、コスモス、吾亦紅、フシグロセンノウ、スイフヨウ、ツユクサ、シオンのあわい紫 昔なじみが新鮮にうつる。 百日草の花の裏がわ アサマフウロの紅いスジ、 刺繍糸でかがっている。

     

 左 後ろでチラチラする黄色い花は キバナアキギリ  手前は 田村草だろうか
 右 秋明菊 ・ 秋冥菊 

 

 ガマの穂にインディアンレッド。 睡蓮がたった一つ咲いている。  大きなウシガエルとちいさな雨蛙。 

 ぬれた黄みどりの色、 秋の風。 いつもお忙しいあなたにおとどけします 看護のあの方にも… 

 … 遠くの君たちへも  聞かせたい  とどけたい 秋の詩ウタです。  

  栃木県 花之江の郷 詳しくはこちら  

     
  
   ↑この花は百日草と聞きましたが 調べると違うようです。 どうぞ教えて下さい

 

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