ドアの向こう

日々のメモ書き 

長城へ

2011-05-31 | 道すがら

 朝早く西安から北京へ(空路)移動   広東料理の昼食をすませ 万里の長城へ  
 2500年前、 中原の周王朝が北方民族の侵入を防ぐために築いたのがはじまり。 その後 秦の始皇帝が30万の工兵と農奴数百万人を駆りたてて、北方の長城を連結、 西方も延長。 

 こうして見ると、 長い生きもののようにくねくねとつづいている。 総延長6350㎞。
 長城に近づくにつれ雷雨となった。 烈しい雨にうたれ、 10元で求めたビニール合羽はすぐに破けた。 横殴りの雨は 傘をさしても役に立たない。

 

  なかでも緩やかだというコースを選んで、 八達嶺より登る。 八達嶺は燕山山脈の要衝、軍都山に築かれ、北京近郊で最も早く修復された。 明代に大改築が行われ、帝都を守る北の関所となった。

  緩やかと言ったが、 どうしてどうして… 階段は不揃いで急勾配、 やがてきつくなった。 合羽は蒸れて汗によごれ服はぐしょぐしょ。 射撃孔を吹きあげる風が気持ちいい。 白い花も咲く。 宇宙からも見える地球上の建造物 は、 歴代王朝が2500年にわたって拡張増築をかさねた。 気が遠くなるような壮大さで。

   写真は 別冊に詳しく      

    

              -☆-

ところで 長城のまえに 宝石店で七宝焼の工程を見た。 細かい作業にまたびっくり!

 図案の輪郭に銅線を貼る

  細かい! 根気がいる

 銅線で囲った中を彩色

  焼いた後も表面はまだ絵具が凸凹している

 磨きをかけてつるんとした七宝焼の完成 
  

 

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国際都市・長安

2011-05-30 | 道すがら

 シルクロードの出発地、古都 西安。 玄奘三蔵も長安の都を出発し、西域諸国を訪れている。 李白、杜甫、王維、白居易ほか、多くの詩人、文人が活躍した。 唐代の国際都市・長安へ日本からも7~9世紀、16回にわたり遣唐使が入る。 玄宗の側近として活躍した阿倍仲麻呂や吉備真備、高僧空海らがいた。1369年西安府となる。 (ガイドブックより

  奈良や京都をおもわせる古風な佇まいが心をやすめる。 西安市の花、柘榴は紅一点… 緑に映えて。 白花もあり、 いずれも八重咲き。 ふだん見るのは一重の漏斗状ばかりなので驚いた。
 11:00 兵馬俑坑博物館 

アプローチの市松模様、クローバーがアクセント 

 秦の始皇帝、兵馬俑の映像はよく見ていた。
 精巧な人馬の像は数えられないほど多く、 秦王朝の強大な軍隊の縮影をみるよう とある。
 発掘順に、1号坑(1974年3月、農夫が柘榴畑で井戸掘作業中に、偶然みつけた。6000件の陶俑、陶馬と戦車50台。 最大の坑)。 1号・2号・3号坑合わせて8000件出土。  
 俑の、人物の顔、体つき、それぞれ個性的、 性格などわかりそうなほどだ。 髪型など異なる描写。微笑んだり、 活発そうな人、 考え込んだり、驚いた表情など。 経歴や年齢まで写している。  

おなじものがひとつもない。 
当時は色が付いていた。 かすかに色が残る像もある。

 

  像の上は松の木でふさいであった。 ゴツゴツ見えるのが松。 炭化したのもある。



  1号坑 圧倒する数と坑の広さ。 壁際の見学者が 蟻に見える

修復を待つ像

 

 1号坑発見より 20年後に発掘がはじめられた 2号坑からは、 青銅製の銅車馬が見つかった。 

 

 

 
        

   粉々に砕けていたのを復元。 部品3000個余を組み立てたそうだ。
    よくぞ ここまで !!

        

     始皇帝巡行用で、 御者は四頭の馬を御し、長衣束帯を身につけて豪華。  秦始皇帝陵はまだ開けられていない。 入口さえ見つからないという。 風水の角度は最高の位置。 地下宮殿にたどり着くのは、 いつのことだろう。 車窓から緑したたる小山を望んだ。 墳墓の周りに 柘榴畑が延々つづく。 鮮やかな花が全てをみつめていたのだ。 
 さいごに発見者の楊さんに会った。 おだやかな優しい感じ、 図録にサインをもらう。
   ほか 兵馬俑のレプリカを購入。 

  大雁塔大慈恩寺境内にある。 インドより経典を持ち帰った玄奘三蔵が翻訳した仏教経典600部あまりを納めるため建立。 高さ64m、7層。 文人墨客が好んで登り、多くの詩を残している。 手許の唐詩選(岩波文庫)をみれば 岑参(シンジン)という詩人の作に

 塔の勢いは 地から湧き出たかのように、ただ一つ、高く、天上の宮殿までも とどかんばかりに そそり立つ。 この塔に登り立てば、俗世からぬけ出たことになろう。 … 空につき出た姿は 中国全土を圧し、けわしい高さは鬼神が作りなしたかと思われる (前野直彬注解)

 とある。 当時は高いものが何もなくて、 清寂な趣のなかに立つ7層は荘厳で、 たいそう感激したのでしょう。 今はどこも建設ラッシュ、 玄奘三蔵像のうしろにもクレーンが写っている。

 

  

  むかしむかし職場の後輩たちとさいたま市岩槻の慈恩寺へ。  そのころは何も知らないでいたがルーツはここ。

   

 これまで 自分宛のメモ 

 

 

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異国情緒

2011-05-29 | 道すがら

 上海、西安、北京へ、4泊5日。
夕べ遅く 東洋と西洋が混在する上海についた。 上海は2度目である。
 租界があったころ黄浦江沿いの道を バンド(海岸通り)と呼んでいた。 

  揚子江(黄浦江)のむこうにTV塔などの高層ビル群
 観光客でいっぱい

 

老碼頭 The Cool Docks

 もとは 上海油脂工場の建物  おしゃれな一角

 芸術家の事務所や国内外の企業、多くの飲食店が並ぶ 異国情緒たっぷり。

 以前も寄った 豫園、 孝行息子さんが親に贈った庭園

 一歩一景  門をくぐれば別の顔  柘榴は紅白花盛り

  花窓 池 太湖石 欄干 屋根の神獣 いくら見ても見飽きない
 前回の 上海はこちらへ

 お時間があれば 別冊アルバムでどうぞ

  

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よき友

2011-05-27 | こころ模様

     心からよき友をかんじることほど
    その瞬間ほど
    ぴつたりと心の合つたときほど
    私の心を温めてくれるものはない
    友も私も苦しみつかれてゐる
    よいことも悪いことも知りつくしてゐる
    それでゐて心がかち合ふときほど嬉しいときはない
    まづしい晩食の卓をともにするとき
    自分は年甲斐もなく涙ぐむ
    いひしれない愛情が湧く
    この心持だけはとつておきたくなる
    永く 心にとつておきたくなる

           よき友とともに   室生犀星

                   

    

      
     近きより  又  あるときは遠くより  
 
      よき友を得るしあわせ

       (すこしの間  パソコンから 離れます)

 

 

 

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すばやい絵

2011-05-27 | アートな時間

 ぐるんぱのようちえん 堀内誠一 画   

   旅と絵本とデザインと  堀内誠一

  うらわ美術館で 6月26日(日)まで

      

   石井桃子宛 アエログラム 地中海 リヴィエラ 1980年
  

 ・アート・ディレクター  「平凡パンチ」「アンアン」「ブルータス」など1970~80年代のヴィジュアル雑誌の黄金時代を築いた。 (彼の斬新なデザインは、 常に第一線を走っている)
 
 ・すぐれた絵本作家  手がけた本は100冊余り 
  (とくに 『たろうのおでかけ』はなつかしい。 洗濯に耐えるクレヨンで息子のTシャツに描いたり、 ランニングはカラフルに染めて、 トンボや車など描いて着せた)

 ・世界を飛びまわる旅人 
   絵入りアエログラム ( 生きる喜び にあふれ とても魅力的、 愉しい) 

   手描きの観光マップ  (ビックリするほど 細かい、 几帳面。 
     ヴェネツィア パリの名所絵地図など、 圧巻です)

 ・さいたま市ゆかりの児童文学者、石井桃子、 瀬田貞二との交流を示す資料など。

  すばやい絵があこがれ… のとおり  どれも モダン 軽快さが目立つ。 
   絵は 筆のスピードに惹かれる。 
   航空書簡も格別  谷川俊太郎宛  渋澤龍彦宛 安野光雅宛 石井桃子宛
   展示多く、 1時間かけても足りないくらい。 もういちど じっくり見たい。   

 

 

 

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手しごとの

2011-05-26 | こころ模様

    

 二年前 もういらないというので 一閑張の小箱をいただいてきた。 
朱塗りと 金泥の牡丹が気に入って。 これを作った人 長いこと使っていた人 
あたたかな心が通いあう。  
 葉脈も繊細… すかさず蝶もやってくる。  何を入れようかな…  

 いっかんばり…  なつかしい手しごとが窺える。 あれは墨入れだったか 筥であったか 塵取のたぐいなど渋色がほとんどで 幼い頃は ずいぶん眼にしていた。
 いただいた箱は8×10.5㎝  もとは 琴爪など入れていたらしい。
 木型に和紙を貼りかさね、 型を抜いて表面に漆を塗ったものだ。 

  思い出すのは次男の夏休み。 小学2年だった。
  自由課題に面作りをした。 膨らませた風船に大きく千切って濡らした新聞紙を、何枚も貼り重ねる。 充分乾燥させて中の空気を抜くだけで面の下地ができた。 眼の部分を開けて色づけ、 鼻はまっ赤に塗ったピンポン球  大きな口を描いて ピエロの面は上出来だった。  これと 工程はおなじだろうか。
     
 江戸前期に中国から帰化した 飛来一閑の考案といわれるところから一閑張りと呼ばれるようになった と。 多く茶道具に用いられる漆器のひとつ。 

  貴方がたはとくと考えられたことがあるでしょうか、
  今も日本が素晴らしい手仕事の国であるということを…   柳 宗悦

   だいじにしたい。

 

 

   

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ヒメヒオウギ

2011-05-24 | 自然や花など

 

      よそのお宅にあった玄関前の白い花を、 確かめてきました。
   葉や花びらのようす、 枝振りなど、 やはり ヒオウギです。  
   純白もあるのですね。

  こちらは斑入り   日の丸染めて

 紅白並んで  道行くひとを楽しませています。
  先の方の 緑に包まれて丸く膨らんでいるのは種ですね

 薄暮のなかで小さな花はいよいよ白く、 風にそよいで…
  なんといい風情だろうと思いました。    

 

 

 

 

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花から花へ

2011-05-23 | 自然や花など

  毎年種がこぼれて 思わぬ所に咲き出している
  ヒメヒオウギ    ぬばたまの…  黒い種

  純白の ヒオウギらしきを見かけたが  そんなのもあるだろうか

  

  ジャーマンアイリス よくよく眺めて  

 

花の構造は 一体どうなってるのだろう   描くのはむずかしそう
 花言葉は 「炎」 

  まこと ゴッホのアイリスだ
    花瓶の花も  畑の花も 「炎の人」の

   

           -☆-

 檸檬に、たくさんの蕾がついて喜んだのもつかの間
 ほとんど落ちてしまった
  ジューンドロップならぬ 摘花だろうか
   

 

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そっくりな人

2011-05-23 | こころ模様

         

 この本  かわいいでしょう  
  ポケットにしのばせて歩くと 心はすっかり乙女になれるから不思議

  古典をいまふうなセンスでこまやかに
   名場面十編を うっとりするように美しく 心深く  
  
   思いの奧まで覗きこみ  原文の描写にはない
心情をたっぷりと

    語っているのも 清川先生ならでは

  むずかしくなくて こころにすっと入ってきた
    
   一日 一編ずつ 

  夕べは  和泉式部に寄り添って
 
   自分の孤独な魂を、てのひらの中の螢のように、 
    見つめていたような気もする
 

     乙女の古典」  清川 妙著   中経の文庫

   もと 乙女だっていいじゃない  
    自分とそっくりな人をみつけて 共感したい

  たとえば あの人…
  ・「古事記」の磐姫(イワノヒメ)皇后  ・「源氏物語」の空蝉
  それとも  「雨月物語」浅茅が宿 宮木  ・「更級日記」の菅原孝標女 

    あなたは  どなた

 

   

 

 

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仲間入り

2011-05-21 | こころ模様

  ことしも ウェスターランドが咲いた

  風が運ぶ つよい香り。

     朱色の濃い蕾から 少しずつ色を変え
 終わりはサーモンピンク  

 

 こちら…   きょうから仲間入りした ジュリア 
 フリルも古風な色も気に入って 与野の薔薇公園で求めてきた 

ジュリア

 そっくりな色のコサージを持っている。 好きな色  幽かな香り
 彫刻的…

プリンセス・ オブ・ ウェールズ

  プリンセス・ オブ・ ウェールズ  (ダイアナ元妃)
   清楚な気品に惹かれ  ひとりで選んできた  
 
    狭い庭に これ以上増やさないでと言ってるのに
   二鉢さげて  いそいそとご帰還!

      真夏日  30℃

 

  

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道の花

2011-05-20 | 自然や花など

   

  線路沿いに 白い花

  韮の花   

  よそのお宅の河原撫子、  ピンクも赤も 色が濃い

 

  図書館まえの通りで  ずっと咲いてる花  何の花?
  葉は 皺くちゃ ギザギザ 棘がある  瑠璃色  小花のあつまり 
  

 フェンスを駆けあがる ローズゼラニューム

 ゼラニュームもテントウムシも なかよく列車の音を聴いている

      

 

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薫風

2011-05-20 | イーゼルのうた

     今日も快晴  洗濯をいそいで終えて きのうの絵が気になる
      描きかけの歩道に加筆、   
      特徴ある樹形、 幹の表情など課題がいっぱい。

    それでも 愉しく終える。
     

 

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青葉若葉

2011-05-19 | イーゼルのうた

    夏日ながら ようやくの屋外スケッチ。 
  去年の ヒアシンスハウスを描く。

     あらたふと青葉若葉の日の光   芭蕉

   アオギリの若葉、 松の煙るような緑、 メタセコイアのグリーン、椎の木・・ 
   濃淡さまざまの緑が 日の光に輝いている。   
    
  散策のひとも多く、 すぐに人だかりができた。
   ずいぶん色んな色つかうなあ…  
    だいぶ描きこんだじゃない…   其処は暗くした方がいい…
   
  などと、 後ろのほうから聞こえる。
 
   最初は相づちを打っていたが、  だんだん疲れてきた。
    陽が動いて 道の陰が決まらないし

      何年くらいやってるの… 

  直射光を浴びて みどりは刻々と変化。 そのうち白っぽくなって
   平板な感じになっている。 仲間は沼の色で苦労していた。
    あと一息なんだけれど  二時間で終えた。 

                

        8F  2回目 



 

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昇り藤

2011-05-18 | 自然や花など

   

   花がたくさん集まって  花言葉は 多くの仲間…
   葉っぱもおもしろい ルピナスさん! 
    どんどん昇って  別名 のぼりふじ とは 縁起がいいね  

  左は 狐の手袋です

 

   花の中は フェルトのよう  温かそうな狐のてぶくろ 
   毛の繊維まで見える

 

 

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初夏の里山

2011-05-16 | 道すがら

窓からの眺め

 用事がてらに 栃木市都賀郡大柿の花之江の郷へ。 初夏の郊外を車で走ると

  丘の斜面に白い花が層を作って段々になっているのがミズキだ。 枝先を折ると水が滴るからミズキ。 材は白くて美しく、木目が細かい。こけしや独楽など細工物に使われる。
               「雑木林の博物誌 足田輝一」 

 白い花の階段… ながめるのが楽しみだった。 ニセアカシア、 桐の花、 藤、 エゴノキなどいたるところ。  花之江の自然荘ジネンソウでランチタイムはフルートにのせて。 心地よい音楽と風にまかせリラックスしていると、  おや…  窓からトンボが入ってきた。 慌てるトンボは壁になんどもぶつかりながら、 花の写真に近づいて眼を凝らすと ようやく出て行った。 

  さまざまな山野草を従えて林の奧へ道はつづく。 エビネランが咲いている。 都忘れ、 黄色いセンダイハギと歌舞伎のこと。
 ナルコユリはみどりにとけ込んでなかなかみつからない。 近くの葉に

 

 さっきの糸トンボがいるよ。 ビックリ眼でこちらを見ている。 
 尾や胸が青い クロイトトンボ。

  里山の風景をフォトチャンネルでお楽しみください。 これには期限があって
 いつか見られなくなるのでしょうか。 

 画像の上でダブルクリックをすると 大きな写真が見られます。

 

 

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