別所沼だより

詩人で建築家 立原道造の夢・ヒアシンスハウスと別所沼の四季。
     

よき友

2011-05-27 | こころ模様

     心からよき友をかんじることほど
    その瞬間ほど
    ぴつたりと心の合つたときほど
    私の心を温めてくれるものはない
    友も私も苦しみつかれてゐる
    よいことも悪いことも知りつくしてゐる
    それでゐて心がかち合ふときほど嬉しいときはない
    まづしい晩食の卓をともにするとき
    自分は年甲斐もなく涙ぐむ
    いひしれない愛情が湧く
    この心持だけはとつておきたくなる
    永く 心にとつておきたくなる

           よき友とともに   室生犀星

                   

    

      
     近きより  又  あるときは遠くより  
 
      よき友を得るしあわせ

       (すこしの間  パソコンから 離れます)

 

 

 

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手しごとの

2011-05-26 | こころ模様

    

 二年前 もういらないというので 一閑張の小箱をいただいてきた。 
朱塗りと 金泥の牡丹が気に入って。 これを作った人 長いこと使っていた人 
あたたかな心が通いあう。  
 葉脈も繊細… すかさず蝶もやってくる。  何を入れようかな…  

 いっかんばり…  なつかしい手しごとが窺える。 あれは墨入れだったか 筥であったか 塵取のたぐいなど渋色がほとんどで 幼い頃は ずいぶん眼にしていた。
 いただいた箱は8×10.5㎝  もとは 琴爪など入れていたらしい。
 木型に和紙を貼りかさね、 型を抜いて表面に漆を塗ったものだ。 

  思い出すのは次男の夏休み。 小学2年だった。
  自由課題に面作りをした。 膨らませた風船に大きく千切って濡らした新聞紙を、何枚も貼り重ねる。 充分乾燥させて中の空気を抜くだけで面の下地ができた。 眼の部分を開けて色づけ、 鼻はまっ赤に塗ったピンポン球  大きな口を描いて ピエロの面は上出来だった。  これと 工程はおなじだろうか。
     
 江戸前期に中国から帰化した 飛来一閑の考案といわれるところから一閑張りと呼ばれるようになった と。 多く茶道具に用いられる漆器のひとつ。 

  貴方がたはとくと考えられたことがあるでしょうか、
  今も日本が素晴らしい手仕事の国であるということを…   柳 宗悦

   だいじにしたい。

 

 

   

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ヒメヒオウギ

2011-05-24 | 自然や花など

 

      よそのお宅にあった玄関前の白い花を、 確かめてきました。
   葉や花びらのようす、 枝振りなど、 やはり ヒオウギです。  
   純白もあるのですね。

  こちらは斑入り   日の丸染めて

 紅白並んで  道行くひとを楽しませています。
  先の方の 緑に包まれて丸く膨らんでいるのは種ですね

 薄暮のなかで小さな花はいよいよ白く、 風にそよいで…
  なんといい風情だろうと思いました。    

 

 

 

 

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花から花へ

2011-05-23 | 自然や花など

  毎年種がこぼれて 思わぬ所に咲き出している
  ヒメヒオウギ    ぬばたまの…  黒い種

  純白の ヒオウギらしきを見かけたが  そんなのもあるだろうか

  

  ジャーマンアイリス よくよく眺めて  

 

花の構造は 一体どうなってるのだろう   描くのはむずかしそう
 花言葉は 「炎」 

  まこと ゴッホのアイリスだ
    花瓶の花も  畑の花も 「炎の人」の

   

           -☆-

 檸檬に、たくさんの蕾がついて喜んだのもつかの間
 ほとんど落ちてしまった
  ジューンドロップならぬ 摘花だろうか
   

 

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そっくりな人

2011-05-23 | こころ模様

         

 この本  かわいいでしょう  
  ポケットにしのばせて歩くと 心はすっかり乙女になれるから不思議

  古典をいまふうなセンスでこまやかに
   名場面十編を うっとりするように美しく 心深く  
  
   思いの奧まで覗きこみ  原文の描写にはない
心情をたっぷりと

    語っているのも 清川先生ならでは

  むずかしくなくて こころにすっと入ってきた
    
   一日 一編ずつ 

  夕べは  和泉式部に寄り添って
 
   自分の孤独な魂を、てのひらの中の螢のように、 
    見つめていたような気もする
 

     乙女の古典」  清川 妙著   中経の文庫

   もと 乙女だっていいじゃない  
    自分とそっくりな人をみつけて 共感したい

  たとえば あの人…
  ・「古事記」の磐姫(イワノヒメ)皇后  ・「源氏物語」の空蝉
  それとも  「雨月物語」浅茅が宿 宮木  ・「更級日記」の菅原孝標女 

    あなたは  どなた

 

   

 

 

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仲間入り

2011-05-21 | こころ模様

  ことしも ウェスターランドが咲いた

  風が運ぶ つよい香り。

     朱色の濃い蕾から 少しずつ色を変え
 終わりはサーモンピンク  

 

 こちら…   きょうから仲間入りした ジュリア 
 フリルも古風な色も気に入って 与野の薔薇公園で求めてきた 

ジュリア

 そっくりな色のコサージを持っている。 好きな色  幽かな香り
 彫刻的…

プリンセス・ オブ・ ウェールズ

  プリンセス・ オブ・ ウェールズ  (ダイアナ元妃)
   清楚な気品に惹かれ  ひとりで選んできた  
 
    狭い庭に これ以上増やさないでと言ってるのに
   二鉢さげて  いそいそとご帰還!

      真夏日  30℃

 

  

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道の花

2011-05-20 | 自然や花など

   

  線路沿いに 白い花

  韮の花   

  よそのお宅の河原撫子、  ピンクも赤も 色が濃い

 

  図書館まえの通りで  ずっと咲いてる花  何の花?
  葉は 皺くちゃ ギザギザ 棘がある  瑠璃色  小花のあつまり 
  

 フェンスを駆けあがる ローズゼラニューム

 ゼラニュームもテントウムシも なかよく列車の音を聴いている

      

 

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昇り藤

2011-05-18 | 自然や花など

   

   花がたくさん集まって  花言葉は 多くの仲間…
   葉っぱもおもしろい ルピナスさん! 
    どんどん昇って  別名 のぼりふじ とは 縁起がいいね  

  左は 狐の手袋です

 

   花の中は フェルトのよう  温かそうな狐のてぶくろ 
   毛の繊維まで見える

 

 

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五月のそよ風Ⅱ

2011-05-14 | 別所沼だより

 さわやかな風が渡る 別所沼公園
 南側をのぞいて 立ち入り禁止区域が解除された

  噴水が戻って 沼はなつの匂い
  強風にあおられ しぶきは片側に流れた 

 


  まえの櫻に 実がなった
 

  

  野鳥が 熟れるまで待つだろうか 
 

 快晴、 五月のそよ風をゼリーにして…  きもちの良い日。 土曜の公園は親子連れでにぎわった。 見学は近所のかた、 以前住んでいた方など多く、 校歌は神保光太郎作詞だったと、 身近に感じていらっしゃるようだ。 

 ・年配の男性 「いい家だね… こんな家が欲しくなった」 「ここに何度も来ている、 よく見ておけば、 材料を揃えて自分で建てられる」と 柱を撫でていらした。 実現させてくださいね。

 ・建築設計の女性。 雨戸の十字架、 水戸部アサイさんの消息、 建築と詩作の似たところ等 話題がつきない。 

 ・いつ来ても閉まっていた。 きょうは開いてて良かったと喜ばれ、 熱心に観てスタンプを押してゆく。    

 三三五五 お客さまがつづいて  来訪14名。 さらに うれしきこと三つ… 
 珍しい蝶に遇い、 噴水が復活、 旗も元気よく翻った。

 みなさま ありがとうございました。

 

 

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アカボシゴマダラ

2011-05-14 | 夢見鳥

  場所  さいたま市別所沼公園 ヒアシンスハウス前の花壇の横  
  逃げるでもなく、 黄色いストローを挿し入れて
   路面にわずかに残った水を飲んでいるらしい  

  鮮やかな赤い紋が4つ。 これは珍しい!  温暖化の所為?
  調べると  アカボシゴマダラという 奄美にしかいなかった蝶だ

  舞台は 補修したばかりのアスファルトの上
  せめて花のうえなら すてきな写真になるだろうに

 

 

 

 

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卯の花腐し

2011-05-11 | 自然や花など

 冷たい雨  18℃   

  狐の手袋(ジギタリス)    ルピナスの塔

  アンネの薔薇

    蕾がつける イヤリング

            -☆-
 
   こころ模様を雨に映して

 ・ 贈りものは 季節感にあふれていた
   新茶と水芭蕉のお干菓子をいただきます
     
 ・ 姪が包んでくれたハーブを  瓶に挿しておいた
   水だけでも ヒゲのような根が出てきて びっくり! 
    ペパーミント  大ぶりなスペアミント  コモンタイム 
    
 ・ 句会の帰り… そう言って にぎやかな友がやって来る
   水泳  絵画  洋裁 ドライブ 凝った料理・・・
    ひとり暮らしを愉しんでいて すてき!

 ・ 古傘に受くる卯の花腐しかな   草城

   あすの予報も雨  スケッチの予定もなくなった
    別所沼の風景画  二年経っても完成しない 
   
  降りつづく雨が  卯の花クタシにならねばよい 
   躑躅も 薔薇も  空を見あげている  
    こころまで 腐らないように

五月雨(サミダレ)… 梅雨のころの雨  
青時雨… 青葉の頃、木々に降りたまった雨が、木の下を通りかかるとばさりと落ちること。  調べて良かった。 どちらも 勘違いしてた。
卯の花腐し… 卯月の頃、卯の花を腐らせるように降り続くうっとうしい雨
  青葉雨・・・    
   

  

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誰もいない

2011-05-10 | 自然や花など

  盆栽祭りで求めた白い壺珊瑚、 紅白揃えた。
 うしろにはルピナスの塔が高く伸びて、 おなじ画面に納まらない。
 イキシアも咲いた  猫が通る、 誰もいない…
  花たちは牛のように 犇めいている。

 

  誰もいない…  陽射しにうかれて アゲハがやってくる 
   暑い   もわーっとしている 28℃

  やっぱり 柚子。   黒点のような幼虫をみつけた。  

 

 

 

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薔薇の家

2011-05-10 | こころ模様

  ブルームーンの写真を送ってきた。 
 「通りがかりの人に誉められると、 さし上げている」 という自慢の薔薇を、
 姉に見せたくなったらしい。
  おととい墓参りのときは、 ようやく一輪咲いたばかりだった。
   

 

 ちかごろの高温で一気に花開いたらしい。 薔薇の写真だけ10枚以上も添付されて、 
甘い香気がただよった。 
 これからショッキングピンクや白や、 義妹の好きな朱色の薔薇が咲きつづける。
 気遣うような花たちの やさしい声援がとどく。 母も きっと見守っている。  

            檸檬の花    

 蝶がつぎつぎと訪ねていたあの庭に、 もういちど立ちたくなった。
  メールの文字がこころを叩く

   (姉たちが来て)  いつになく明るく 一日が過ごせました…

   

 

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立夏

2011-05-06 | 別所沼だより

 あんな緑は 絵の具では出せないねえ… 
  行く手の一際明るいかがやくようなミドリを指して ため息をもらす 

 

  しまいかけたのを見せてくれた。 絵はきみどりがかった清々しい新緑で塗られている。 このまま、 とまってくれればいいけれど、 こんど来るときはいちだんと濃い緑でしょうね。
  車輪梅もうなづく。  


   空が映って あかるいところ   
    水の翳は 何色を混ぜたらいい 
   さざ波を描いて 動きを出そう

   日除けの手袋や帽子をつけて 絵筆をとる。

    緑に ゆっくり歩んでもらいたい。  つづきが仕上がる迄ね。

    はなびらの垂れて静かや花菖蒲    虚子

    昼ながら天の闇なり菖蒲園       誓子  

 奥のシャガもいまだ健在、 花菖蒲が盛り
 

             -☆-  

 夏の匂いの別所沼…  詩が生まれ、 画ができる。
 またひとり、 熱心に案内板を読み、 時々眼をあげてはハウスをみつめている。 
  近づいて言葉を交わした。
  『来週 描きに来ます。 これがアクセントになると思って…』 
 帽子を取って、 紳士は微笑んだ。 

  「楽しみですね…  開室日にいらっしゃれば、 雨戸を開けてガラス戸になって、
 そちらもおもしろい。  絵になりますよ」 
 

  

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端午の節句

2011-05-05 | 自然や花など

    老いて尚なつかしき名の 母子草        虚子

   母子草やさしき名なり莟(ツボミ)もち     青邨
 

  やさしいひびきの母子草  いつまでも懐かしい 
  道ばたや畑 何処にでも咲いている

 

  春の七草 ゴギョウ(御形、五行)  和毛ニコゲのような白い毛
 若葉は草餅の材料  知らなかった 
  蓬のように香りはするか 確かめておこう

  一方 父子草は見たことがない  気づかぬだけか
  詳細は ここ   こちらも

 
    和三盆の干菓子・端午の節句   

  干菓子の「端午の節句」  鯉のぼり ちまき 柏餅 兜 菖蒲
   武者人形 虎    
  季語に 「菖蒲葺く」 (端午の節句には、軒の上に緑色の菖蒲を葺いて蓬を添え、邪気を払う風習がある) 「蓬葺く」 「菖蒲湯」 「菖蒲酒」  「あやめの日」… と 

    息子の大きな兜は仕舞ったままだ

 

 

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