ドアの向こう

日々のメモ書き 

庭に

2010-01-30 | 自然や花など
 

    愛らしい エリカ は  今もまだ咲いている
   ひくい陽をうけて ほの暗い庭にうかびあがる

          もの皆の縁かがやきて春日落つ   松本たかし   
 
 
 
 
  片隅の黄水仙にも  日は平等だ  
  きょうの新聞に咲いていたのは

          水仙や古鏡の如く花をかゝぐ     松本たかし  

  花冠を上古の銅鏡に(見立て)   美少年ナルキッソスは水鏡に映る自分の姿… 古今と東西を隔てた鏡の符合は興味深い…  (高橋睦郎  花をひろう) 


   ここの水仙は やはり白い花弁がいい。

            

 

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みづみづし

2010-01-29 | こころ模様

秋が瀬

  きたいしてもあめはふらずこちらはからからてんきがつづいていますかわききつたせかいにみもこころもうるおいをなくしとしのせいdaなんていわれたくない

 「、」 と「。」 で息を継いで、 拗音 ひら仮名、カタカナ、漢字。 
 いろいろとりまぜてみずみずしくひびくことば

             -☆-

  セヴィニエ夫人(1626-96)の すてきなことばにであった
     
     心にはしわはない

  乾燥しても 忙しく年をかさねても  こころには しわは(でき)ない…

              


       おもとは いつまでも みづみづしく 感じやすく
         画像は 万両です


                -☆-

 
    一日 写真の整理   確定申告下書き   

 

 

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水仙の香や

2010-01-26 | 道すがら

   埼玉県北東部の幸手市。  権現堂堤は桜の名所として有名だ。 今は水仙の季節で4分咲きというのを見にいった。 風速10m以上? ひとが少ない。 土手のうえから富士山がくっきり見える。

  葉は風にもまれ絡み合い  長いリボンのようにほどけたりしながら
  花はみんな横向き 
 

   
   

    水仙のりゝと真白し身のほとり     多佳子

    水仙にさはらぬ雲の高さ哉       子規

    

     
    水仙や心にふるゝ壺の罅ヒビ       秋桜子

  凛と咲く…  黄色いカップをかかげる愛らしい花
  こころの罅に呼応する。  この寒さと強風に香りはなかった。

   桜の下は彼岸花   いまは葉が青々と繁っている 
  並木の影が こちらこちらと呼ぶようで どこまでも歩いた
  ほんとうに とても寒くて~  茶店の甘酒が美味しかった

 

 

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詩人に感謝

2010-01-23 | 別所沼だより

  ガイドの日。 10時現在、 北側の温度計は-4℃を指していた。
  窓越しにお日様がポカポカと暖める。 連続フルマラソンギネス記録の楠田昭徳さんも見かけた。 若い団体も走っている。

  ヒアシンスハウスの会報 第一号を読むと、 六十年の歳月を経て建てられたことなどあった。 真っ先に 奇跡であり、驚愕であり、感謝である と 会の代表 北原立木先生が記していた。 建築・文学双方の著名人を発起人にして用地を得るため市役所を何度も訪ね、粘ったこと。 全国の道造の詩の愛好者や市民の浄財により実現したことなど、 関係者への感謝の言葉が並んでいた。 

           -☆-

  ここはいつも、 ガイドしながら自らが楽しむ空間だ。 十字の切り抜きのある椅子にすわる。 木材のすがすがしい芳香に心身が浄化される。 吹き抜ける風にこころ躍らせ詩人と逢う。 新鮮な眼で想いにふれる。

     
  
    
    

     朝やけ     立原道造

   昨夜の眠りの よごれた死骸の上に
   腰をかけてゐるのは だれ?
   その深い くらい瞳から 今また
   僕の汲んでゐるものは 何ですか?

   こんなにも  牢屋ヒトヤめいた部屋うちを
   あんなに 御堂のやうに きらめかせ はためかせ
   あの音楽はどこへ行つたか
   あの形象カタチはどこへ過ぎたか

            (後略)

  
   道造のことばが ささやく…  
     なんと繊細で 危ういことか

                -☆-

 来訪者 午前中 4名。 午後は北原先生にバトンタッチ
  ハウスの時間に感謝したい。
  居心地の良い知的空間、 心の基地になりました。 

 

 

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花と沼蛙

2010-01-22 | イーゼルのうた

   
   いままで ランをモティーフにすることはなかった
       花には申し訳ないが 仲間が持参したので しかたなく

   いつも 気取ってるように見えたし  繊細さも あまり感じられない
   非のうちどころない美しさには 近よりがたい
     沼蛙は気後れしていた

             -☆-

  ところが実際つき合ってみると そんなことはない
  彼女は萼や花びらの基部に 距キョとよばれる袋のようなとんがりをつけて
   なかに蜜腺をかくしているらしい  茶目っ気もある 
   スミレやツリフネソウも真似るそうだ    
    ちいさな鳥が飛ぶような蕾のふくらみも 勾玉に換える
     おもしろくて  かわいいひとだった 
      次回逢うのも楽しみになる    一回目  6M

   モデルの 「デンファレ」 嬢   
     本名  デンドロビウム・ファレノプシス
     花言葉  「誘惑に負けない」 「有能」    
                     

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春をさがす

2010-01-20 | 自然や花など

  美術館のちいさな池も氷るほど 厳しい寒さが続いていた
  春は行きつ戻りつだけれど  きのうきょうはビックリするほど暖かい

    用があって 三室を歩いた。  うららかで気持ちがいい。
    

  

    木蓮の蕾が陽をあびて 毛皮をのどかにひからせる。
   どこからともなく鋏の音、  軽快なリズムは春のものだ。 

    

      

 霞むような屋敷林をみながら 気の向くままに小径を行く
  庭先にロウバイが咲いて 梅が馥郁と香って 
  万年青の赤い実も 魚卵のようにかたまってた。 水ぬるむ日… 
   畑中に作業のひとも見える    黄金色の実がたわわだ


       

         うららかに汗かく耳のうしろかな    万太郎
         ついて来る人を感じて長閑なり     虚子

                -☆-

  きのう ルピナスの苗を植えた。 塔のような花も楽しみ。
   葉を7・8枚ひろげていておもしろい。 八つ手と思ったら、 
    天狗の葉団扇と教わった。 なるほど… と感心した。
   

         

   本日のこよみ 大寒  最低気温-0.6  最高 16.8℃

 


 

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芸術の芽

2010-01-19 | アートな時間

日曜に 再び 小村雪岱 
  今度は落ちついて 細部までゆっくり観ることが出来た。
  鏡花と雪岱、 清方と雪岱、 花柳章太郎と雪岱… 
   絹雨のような線描 ・  白と黒の美…
      

           -☆-

 美術館に巨大な像があらわれた   
     ロビーで象の親子が迎えるよ… 
  
  MOMASコレクションⅢ  ミューズ・フォーラム
       「芸術と素朴-<プリミティヴ>なるものと現代

  絵画の始原とはどのようなものであったか。 
  狩の獲物や豊穣をねがい洞窟や岸壁に施された線刻など
   呪術や儀式につかわれた? 
  描くという行為はどのように始まったか。 
    芸術のヘソの緒はどこ…  
   
                美術館ニュース「ソカロ」 

   源がわかる、   面白そうだ。 

  プリミティブ・アート… 原始芸術、 現存する部族社会の芸術。アンリ・ルソーら「素朴派」の作品、子供や障害者の作品など含む、

  ミティラー画、 ワルリー画など展示

 

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羽ばたき

2010-01-16 | 別所沼だより

  毎朝 気温は氷点下。 キーンと音がしそうなほど冷えた空に、 雲はじっとして動かない。  凍える沼にさざ波がたつ。 きょうはメタセコイアの枝打ちをしている。
 一巡りすると 浮島のあたりに川鵜やアオサギ。  鴨や鴎、ガン、鳩など一斉に羽ばたく。 ダイビングをくりかえす元気な翡翠にも逢える。 背から尾にかけてコバルトブルーがひときわ目立った。 

         
   

  ああ  またか  そうお思いでしょうが
      出逢ったが最後      写さずには居られませんよ

  

       カワセミの雄

    釣り人が  これは雌だと教えてくれる
     雄はもっときれいだよ… って 

   でも 調べると 雌のほうは下嘴が赤いらしい
    これは黒いから雄  
    紅をさした彼女の写真はこちらの方に 見せて頂きましょう   

 水質浄化試験のための囲いの中に 薄氷が張っている。 そこでなんども小魚を捕まえた。プレゼントするかわいい娘はまだいないのだね、 いつもひとりだ。
 足が赤い 胸から腹に橙色  あのメタリックなブルー
 するどい嘴 からだの割に大きな頭…  低空を 直線的にみごとに速く飛ぶ
                               



   
  木々の多くが葉を落として 遠くまで見通せるようになった

  ガイドさんは もう帰るところ…   ハウスの雨戸を閉めていた

                   -☆-

    深夜  もう眠れない
    寝床のなかに 私は聞く
    大きな鳥が 飛び立つのを
    ―― どこへ? ……

    吼えるるやうな 羽搏きは
    私の心のへりを 縫ひながら
    真暗に凍つた 大気に
    ジグザグな罅ヒビをいらす

    優しい夕ぐれとする対話を
    鳥は 夙トウに拒んでしまつた――
    夜は眼が見えないといふのに

    星すらが すでに光らない深い淵を
    鳥は旅立つ―― (耳をそばたてた私の魂は
    答のない問ひだ)―― どこへ?

            「何処へ?」   立原道造
  

 

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冬の音

2010-01-16 | こころ模様


          四囲シイの音 聞き澄ますとき 冬深く    楸邨 

 

         荒川の鉄橋を渡る武蔵野線   

              冬は空気が澄んでいて  音がよくきこえる  

 

           
  
            坂をゆく   
                     … 遠ざかる音


            

            着水…  うまくいくかも     

          耳を澄ませば さまざまな音 都会にも

    

 

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冬のおしゃれ

2010-01-14 | イーゼルのうた
 

 

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稽古始

2010-01-14 | イーゼルのうた

  今朝の気温  -3.9℃     

     厳かに万象寒の内にあり     富安風生


  満目蕭条…   色彩に乏しくてなんだか寂しい冬。 でも よくみると 
  葉を落とした樹木の骨格だけの美しさ、 飾らぬ美に気づく。
  きっぱりと 有りの儘。 

  落ちるものは落ち、用意せられるものは用意せられて、何らのまぎれなしに はっきりと目前に露出している潔い美しさは、 およそ美の中での美であろう。
 彼らは香水を持たない。 ウィンクしない。 見かけの最低を示して…
                    高村光太郎

   
  絵だって 良く見せようと思わぬことだ。  下手でいい。 
  出来そうで…  できるかな   これからは。

       
                  
 -☆-   

 

                     
          ことしも  たのしく描こうね

         

              
                               

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春となり

2010-01-13 | こころ模様

  九州全域に雪、 ニュースは各地の大雪や突風の被害を報じていた。 
 どうぞおだいじになさって下さい。 運転はくれぐれもお気をつけて…

  こちらは晴れても寒かった。 まさに 
   風疼く…   寒風が身に沁みる一日でした。 

  それでもここには、 あかるい色が賑わって一足はやい春のお出まし。 

  

   白い花は さくら草科のプリムラマラコイデス  

      ハーデンベルギアの白もあるのでおどろいた      

   

  ダンシング・レディ・オーキッド  軽やかに踊るワルツ。   

   

  いつも覗くコーナー  手ざわりや素朴な色に惹かれている。
  
 
    雪国にぽたぽたの星春動く     澄雄 
    籠りゐてはげしき心春を待つ    

   首を長くして あたたかな季節の訪れを待っている     

 

 

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一対一

2010-01-12 | こころ模様
高い目標

  冷たい雨が降り出していた。

   心中に火の玉を抱き悴めり     鷹女
   
  うかんでくる鷹女の句はいつも烈しい、 火の玉は 怒りだろうか、 それとも希望や夢だろうか。 12日 清川先生の万葉講座。 学ぶことは楽しい。 悴みながらも胸にささやかな灯りをだいて教室に着いた。 いつも通り ときを忘れ、 いい時間だ。 ちいさな灯りもだんだん熱くなって、 その先を知りたい、もっと知りたいと大きな火の玉に成っていくのがわかる。 帰るころは鷹女になって。
 こころの通う同志がいて しあわせだ。

              -☆-

  先生に会うといつもこころがシャンとなる。 だらけていた自分を立てなおす。 あらたな挑戦をうかがって見習おう、 少しでも近づきたいとねがった。  
 雑誌 「毎日が発見」 「いくつになっても脳は進化する」 のなかに 
   
  昨日できたことを 今日も明日もできるように 毎日を保つ  清川 妙
 
 とあった。 グラビア・ページの先生は穏やかなお顔でこちらをまっすぐ見つめている。 呼びかけられた気がした。 

  「ていねいに」  「続ける」  

  何かを始めるのに 遅すぎることはない!

  
  勇気が湧く。 

  万葉歌を読んで味わう。 歌のせかいに分け入って何か感じる。 共感するものがある。
  「大勢のなかで こんなことを言ったら笑われそう… などと思わずに  私と一対一のつもりで何でも思うこと 感じたままを言ってみてください」 と仰った。   

  手紙も 一対一がうれしくて、 楽しくて四年も続いた。 ていねいに見つめ、よいところを探してたくさん誉めて下さった。 貴い時間は束になって、 きれいな箱に収めてある。 いつでも取り出して読み返す。 文章の書き方と 生きる知恵と 作法を教えていただいたとおもう。 なかなか実践できないけれど。

  朝カルの万葉講座は もう25年も続いているそうだ。 
  いつもていねいに  それはていねいに…  
   どの生徒も先生と 一対一。   ありがたいことだ。

 

 

  

  

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梅が香

2010-01-09 | 自然や花など

  
    近所を歩くと  いつもの所に いつものように

  

     

         此谷の梅の遅速を独り占む     虚子

 

  それぞれの梅暦まで  今少し 

   

  菜の花やロウバイも  早い春を告げている 
  
  梅まつりが楽しみになる

 

 

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光陰

2010-01-08 | こころ模様

   堤防につづく なだらかな坂に 
    彼方からふっと湧いたように  ひとが現れた
  

    トンビが舞うような 図形をかいて 
     若者三人 颯爽と

     銀輪が風をきる
        ヘルメットがひかる    
      鉄橋を 貨車がごろごろと過ぎていく
    
          

              


               -☆-

   5日  公民館ロビー  グループ展 一ヶ月つづく
   6日  取りよせの本 届く。 
   7日  104歳の義母を見舞った。 介護施設見学。
   8日  美容院で変身  相棒は嫁が君
         

      松過ぎの又も光陰矢の如く     虚子

   歳月は ちっとも待ってくれない。  変わらぬ日常が戻ってきた。

    

         

 

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