ドアの向こう

日々のメモ書き 

爽やかな友

2010-06-30 | こころ模様

    黄ばみたるくちなしの落花啄みて椋鳥来鳴く君と住む家
                              美智子皇后
                   

            
               (出典 「藝術の国日本」 芳賀 徹)

                -☆-

  夜来の雨は 葉や花に小さな滴をのこしていた
  白い花にかかる清らなるもの… 

 一日W杯サッカーに湧く。 
 対ウルグアイ戦は すばらしい内容だった。 
 チームワークに感動し、 ひたむきさに熱いものが流れた。
 
 少年団に明け暮れた日々、 出番のない小2の息子を遠くから見守った。 全国大会出場。
 「PK戦はざんこくだ」 「両方勝たしてやりたいね…」
  大人たちは口々に言ったけれど。 
 
   担任から 「サッカーなんかやめないと 勉強が… 
   不良になりますよ…」 言われても 諦めなかった。
  好きなことをして 得るものがたくさんあった。  
  
   きょうの試合をごらんになりましたか
   爽やかなものに こころが洗われました 

              -☆-

  ・ 28・29日 つづけて うれしいお手紙がきた。  

 苗字はちがっても、 二通ともMiyokoさん。  
 共通点はほかにもあり  

 芸術に造詣深く 仏文を愛し 繊細なお心をもち、 抜群の行動力。 筆まめ。 向学心に燃えている。 

  あちらのM子さんはエッセイを読まれて、 昨秋たずねたブルージュを思い、 なかに登場されたM子さんに きっと驚いたことでしょうね。 

              -☆-

  

  いまや心の友はたくさんいて、 やんごとなきお方をはじめ おなじ思いにつながれて 爽やかなおつきあい
 
  感覚と感情の 最も微妙な陰影にまで立ち入って…

 見ぬ世の友もふえていく。
   とても おもしろいのだ。

      

  

  

 


  

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お宿

2010-06-28 | 夢見鳥
   

  6:09 雨戸をあける
   さて 昨夜の蝶は羽を畳んで 
     おなじ姿勢を保ったまま

   夕べ 雨にうたれながら ずっとここで過ごした


   6:21 羽根を広げ 乾かしている

     

   30分くらいで 何処かへ消えた

          -☆-

  ふたたび夕暮れが迫ったとき 
  山茶花やモントブレチアの葉に こんどは赤蜻蛉の姿があった  

 

       

       トンボは 三頭
      彼らもまた  今日の宿は ここと決めてじっとしている    

    

           18:13   オヤスミナサイ…  

 

 

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ホテルは

2010-06-27 | 夢見鳥


   夏の蝶高みより影おとしくる    久保田万太郎
 
 
  夕暮れちかく  
  目の端をよぎるものがあって 庭をみると  ナミアゲハだ

  植えこみの上をなんども旋回し 舞い降りてはあれこれ物色

    手頃な宿は なかなかみつからない

    

    
    夏の蝶こぼるゝ如く風の中      原 石鼎


   ようやく フレンチラベンダーが気に入って
      今夜は ここで休むつもり…
 
   カメラを向けても 近づいても じっと動かず
     ホテルはここに  もう 決めたんだよ…

    たそがれどきにみかける蝶は やっぱり
     「ねぐら」を 探していたのね  
    シジュウカラや雀も みんな帰っていった     

 

 


      

 

 

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木洩れ日

2010-06-26 | 自然や花など

 


    ……・・  

     燃えのこる 熱き日ざしは
     黄に透かし 暮れて薫れる。

     そのなかに 妙(タヘ)にしづかに
     物おもふ 白馬(ハクバ)のあかり。

     それやはた、 夏の日の神
     夕ぐれに 騎(ノ)りやわすれし。

              ・・・…… 
          
           北原白秋  森の奧 (抜粋)

 
    ※読みやすいように(作品にはない)字間をあけました。

           -☆-

 
 ふだんは暗がりで目立たぬみどりが、 いきいきとしはじめる。     
 黄金の海に、だしぬけに現れる生物たち。 つかの間、ステージにあがる草花は目を見はるほどのかがやきで 

 光りと揺らめく翳と 湿り気のある甕と 
  緑のグラデーション…
 

 

      

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無題

2010-06-24 | イーゼルのうた

  

                                           

   サクラクレパスの学芸員さんから
さまざまな技法を学ぶ
重ね 混ぜあわせ 盛りあげ 引っ掻く 削る ぼかす 
なかなか奥深い。  使いこなせるのは いつの日か
それにしても 気に入りの額の中心に
作品が納まらないのは何故?

  

 

       

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菩提樹

2010-06-22 | 自然や花など

    菩提樹のしづかなるとき花のちる     一水

  公園の朝    路面をいろどる花の雨



    天蓋のごとく菩提樹咲きにけり      茂竹
  
   菩提樹の花は いまが盛り    
   黄色い五弁花が音もなく吹きこぼれ 
     さわやかな風を起こした

   
    

 
   傘の下で 清々しい香りに包まれる

  
      

  

 

 

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三菱一号館美術館

2010-06-19 | アートな時間

  

   マネとモダン・パリ

 落ちついた建物と美術  (6/18 鑑賞メモ)

  ・モリゾを描いた作品5点
  「すみれの花束をつけたベルト・モリゾ」を 間近にみることが出来た。 さらにその一年後に描かれた「横たわるベルト・モリゾの肖像」
  「何よりまず黒 絶対的な黒」  ポール・ヴァレリー
   黒い髪  黒い瞳  黒いリボン 黒い衣裳
  もういちど模写をしたい。

 ・エミール・ゾラ 
 落選しても、作品が罵倒されようともマネを礼讃し励まし続けたゾラ。 背景に浮世絵や屏風など日本趣味。 机の上が乱雑で 思いにふけるゾラの表情を際だたせる。

 ・1864年頃から モネは花や静物を描いた。 レモン、 牡蠣、 花瓶に挿した芍薬、 シャクヤクと剪定ばさみ、 4個のリンゴなど。 小品は親しみを感じ見入った。 取り入れたい技や構図などある。 
 トロリとした絵の具、 なめらかなタッチ、 伸びやかな筆づかいが魅力だ。 猫の作品。  

   

  会場を巡り ふと見おろす中庭。  先日ここでTV中継があった。
   

        -☆- 

  ショップには 愛らしくおもしろいステキな小物がたくさんある。 どれにしようか迷ってばかり。
 
・マネの絵からイメージされたブローチ。
・フランスの女性デザイナーによるアクセサリー  カフスにとても惹かれた。 

・ステッカー付きグリーティングカード 
 ビニール製で接着剤なし 何処にでも貼れる。 外の並木が透けて爽やか、 梅雨空だって映える。

  
   展覧会グッズ   ほかの商品は こちらで

 

 

 

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まなざし

2010-06-17 | イーゼルのうた

  

        
        油彩は一回だけなので  4Fで
      
        思い出される白秋のうた

          どくだみの   花の強い官能的な匂い…

                            

 

                               ずいぶん前の 水彩のどくだみ

  

 

 

 

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梅雨晴れ

2010-06-16 | 道すがら

   晴れ間を縫って  川口市立グリーンセンターへ
  温室で珍しい花も見た

 

 アリストロギア ギガンティア という。 
  落ちている花を写すと あざやかな縮緬のようで惹かれたが
  これは花ではなく 萼らしい。 広げると20センチ以上ある
  詳しくは 季節の花300さんで

           -☆-

 花菖蒲園には江戸系 肥後系 伊勢系あわせて約340品種の花が見頃  300株の紫陽花が周りを囲んでいる 

  

 
  楽しみにしていたアーティチョーク
    まだちょっと早いかな

  ツマグロヒョウモンもひと休み 

 

 古代ギリシャ建築の柱にデザインされた アカンサス。 

   以前 浦和博物館でスケッチしたことがある。
  参考       全体像

 ついでに ことし実がならないキンカンについて園芸相談。
 リン酸やカリが不足のもよう。 
 ユズにはアゲハの幼虫も育っている、 羽化を楽しみに待っているところだ。

        -☆-

 朝から インターネットつながらず
  夕刻  サポート(有料)で ようやく解決した。 NETが無いと何も出来ない、重度の依存症である。 
   

 

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ついり

2010-06-14 | こころ模様

    

  
   しみじみと海に雨ふり澪の雨利休鼠となりてけるかも   白秋

   
    一日中 海に降る雨は 心にしみるように寂しい と
  

    いよいよ 関東も梅雨入り 

    朝から絹のような雨が 降りかかった    


     雨脚が煙るようなグリーンになって  

     木々の勢いづいた緑も やさしくなる

      

 

 

 

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梅雨入り間近

2010-06-13 | こころ模様

 

        六月の風にのりくる瀬音あり     万太郎

             -☆-

  耳を澄ませば聞こえそう…
  
   浅瀬をわたるような  六月の雲だった
   いざよう雲と  まぶしい黄色     
    

 
   裂れたはなびら  おしゃれなジレー 
    

  

    晴れはきょうまで 
        梅雨空が いよいよ迫ってきた

  ハルシャギクに似ている花 
   買ってきた蝦蟇さえ 名前を知らないよ   

 

 

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清楚な花

2010-06-11 | イーゼルのうた

                      

             

    きのう ドクダミと夏草を描いた
     小さい画用紙を  二枚つづきにして

      クレパスのなつかしさ   おもしろさ  時を忘れ 

        十薬の匂ひにおのれひき据える      多佳子

      
      
悪臭を  白い十字が取り消した
     
    子どもたちが残していったクレパスは
     風化して  粉っぽくなった
     今時の品質のよいクレパスで もういちど試してみたい  

 

 


      

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クレパスは…

2010-06-09 | アートな時間

上段左 村井正誠<踊る人> 右 脇田 和<青い頭巾>下段左 小杉小二郎<三色すみれと野の花>         右 須田剋太<作品>

   (画像パンフレットより)
 
    再発見! クレパス画
     身近な画材の可能性    
うらわ美術館

 
 寺内萬治郎<裸婦> 

 

  山本 鼎<西瓜>

 

 

 小磯良平<婦人像> 

 

 

  岡本太郎<虫> 

 

  熊谷守一<裸婦>

 

  

  猪熊弦一郎<娘と猫> 

 

 

 難波田龍起<泉>

 

 

  クレパスは、1925(大正14)年、 日本で生まれたのだそうだ。 
 
  幼い日、初めて出会った画材だ。 そのときの油分の匂いや手に着いた赤や緑の鮮烈な色を覚えている。 美術館で 胸が高鳴ったのは格調高い作品と懐かしい思い出のせいもある。
  小学校のはじめての遠足は上野動物園で、 檻の中からこちらをみている猛獣を描いた、それは12色のクレパスだった。  
  中学では 学校から何人か選ばれて作画の競技会のようなのに出た。 当日、24色か36色のクレパスが渡され、 宝物のようで有頂天になった。 絵の出来なぞ何も覚えていない。 巻紙をなぞり、 匂いを嗅ぐだけでしあわせだ。 それまで丸い白墨のような形のばかりで四角のクレパスは珍しく高級品だと思った。 ちょうど有島武郎の「一房の葡萄」 を読んだ頃で、 あざやかなクレパスの色は心にしみ入った。 

 人物、静物、風景、抽象画… 近現代の画家78人による146点を展示

  ていねいに塗り込んだ色面は油彩のようだし、 線描や軽いタッチのものなど 魅力に満ちている。 花の絵や、風景 どれもこれもいい絵ばかり。 クレパスは子どものためばかりではない、 多様な作品を観ればそのことがはっきりする。
  クレパスはなじみやすく絵心を誘われた。今度はクレパスで描こう、 思いが直に伝わるような気がする。 

  中村善策 田崎廣助  鈴木信太郎 大沢昌助 森田元子 
  中村研一 今井信吾  林 武  朝井閑右衛門   
 
  クレパスは、クレヨンの定着性の良さ、 パステルの混色のしやすさ、これらの特長を生かした描画材料です。 はじめの頃、 クレパスには堅い夏用とやわらかな冬用があったのです。 (サクラクレパスから)

             -☆-
 
 特別展示 武内鶴之助のパステル画22点  
   小さな作品だが 繊細な深い描写  雲など
  
 同時開催
   「コレクションから- 水彩、 ドローイング小品集」 

   なかに 福原霞外 「別所沼」 1901(鉛筆、紙) 
    明治34年の別所沼風景がみられた。 
     沼に鴨がいる。 鉛筆の細緻を極めたような描写に心打たれる。

   クレパスでここまで出来る… 油彩を上回る迫力、 完成度 
   引っかき  盛り上げたりする さまざまな技法と表現に溜息が出た。
    鉛筆だけでも すごいものだ


 

  

 

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黙って

2010-06-07 | こころ模様

 

   鬱蒼としげつた森林の樹木のかげで 
   ひとつの思想を歩ませながら
   仏は蒼明の自然を感じた
   どんな瞑想をもいきいきとさせ
   どんな涅槃にも溶け入るやうな
   そんな美しい月夜をみた。

   「思想は一つの意匠であるか」
   仏は月影を踏み行きながら
   かれのやさしい心にたづねた。

      萩原朔太郎     「思想は一つの意匠であるか」
 

           -☆-

     
  蒼明な自然、 しめやかな月夜そのもののように美しい… と

  きっと…   緑がなぐさめてくれる

        

             

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切りとり名人

2010-06-06 | 自然や花など

  

  薔薇に近づいては、 あの葉っぱ、 この葉っぱ、 羽音をさせてしばらく品定めをつづけた。 古い葉はよけて、 まだ新しいのに跳び乗った。
  柔らかな葉に必死でしがみつく。  蜜蜂ではなさそうだ。

  あれぇー  何するの

  すごい早業!

 

  カミソリをあてるような なめらかさで、 滑るような 紙切りの術。
 みごとな技に息をのむ。 怒る気にもなれない。  ものの5秒、 予期せぬ出来事に茫然とし眺めるだけ。
    

  鉢の縁側に休んで葉先を丸めるようなしぐさ。 びっくり! 工夫が働く…  持ち運びまで考えている。 

  蜂はやおら飛び去った。 が、 陽を受けて明るさを増した若葉の小片は目印になりやすく、 すぐにみつかる。

 緑を両腕に抱え、 逆風にもまれながら空中をユラユラと移動した。 巣は棕櫚の木のてっぺんにある。 切り取った葉を、 巣房の壁や間仕切りなどに使うという。 緑色した小部屋とは、子育てにもよい環境だろう。

 行ったり来たり 若葉のボードを何枚も手にいれた蜂に、 拍手を贈りたい。
  「バラハキリバチ」のすばらしい技、 小さな虫の叡智に驚いた。

  またも緑がユラユラと昇っていく。 ただよう楕円はサーフボード、 胸毛の厚い真っ黒な強面が乗っている。

  こんな葉を見たことはありませんか、  どれも ハキリバチの作品です。

              

  
  チュウレンバチもやってきて 薔薇の茎に卵を産む。 
  喜んでばかり居られない。  

  

    

 

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