庭に咲いたホトトギス。 日陰の小さな花だ 紅い天鵞絨 見えないところに鳥の真似。 知るほどに おもしろい形
・柱を高く掲げ 旋回しそうな雄しべ ・雌しべの葯が 遊園地を思わせる
・花びらの元にハートの突起が3箇所 ・杜鵑・時鳥・不如帰の胸の斑
「時鳥草」 「杜鵑草」 と書くが 「油点草」もふさわしい。 曜変天目茶碗も浮かんでくる。
紫式部? 実が固まっているのは小紫ですね その下は 三時草
鶏頭は 匂うような紅むらさき
別所の森が もらすため息 …
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松脂マツヤニのにほひのごとく新らしく
なげく心に秋はきたりぬ
君がピンするどに青き虫を刺す
その冷たさを昼も感ずる
いずれも 白秋です
いつのまに黄なる火となりちりにけむ 青さいかちの小さき葉のゆめ
自分が知らぬ間に 黄色い火のように枯れて 散り落ちてしまった葉。
この歌で皀莢のことを知った。 石鹸の代用に。 実の写真
追い羽根の玉 ムクロジも 石鹸変わりね。
食堂の黄なる硝子をさしのぞく 山羊の眼のごと秋はなつかし 白秋
孤独の静けさ 淡くほろ苦い感傷 もの想う季節である
秋 オイゲン・クロアサン
けふつくづくと眺むれば、
悲カナシミの色口にあり。
たれもつらくはあたらぬを、
なぜに心の悲める。
秋風わたる青木立
葉なみふるひて地にしきぬ。
きみが心のわかき夢
秋の葉となり落ちにけむ。