やさしい鳥 やさしい花 やさしい歌
私らは 林のなかの 一軒家の
にほひのよい春を 夢みてゐた
鄙びた 古い 小唄のやうに
青い魚
光る果実
ながれる雲 星のにほい
ちひさい炎
風が 語つて 忘れさせてゆく
淡いいろのついた春を 夢みてゐた
ひとつの 古い 物語のやうに……
夜空の星と 置洋燈の またたきが
祝つてくれた ひとつの ねがひ
優しい鳥 優しい花 優しい歌
メヌエツト 立原道造
青空を溶かしたような水のいろ 蒼く澄んでいる。
何て寒いこと! 冷凍庫の中にいるようです。
氷点下の朝、 烈風が追い撃ちをかけ、 ここまで来ると指先は凍って痛いくらい。
さすが釣り人は2.3人と少ない。 ランナーは、 いつもどおり、 何があってもいそしんでいる。 こんな日にも美しい沼をとり戻そうと、 落ち葉を掬う人たちの姿があった。
作業の大変さを思い、 祈るようなきもちになる。
ひかりの春! こころ弾ませる みどりの旗… ポールは軋みをあげている。
狂喜乱舞する旗が飛ばされないか心配で 入念に結んでおく。
窓辺は温かい、 日射しを追って移動すれば、 終日あたたかい。
午前中は来訪者なく ツグミが寄ってくる。 白い眉を整えて。
昼頃から
・若い男女、 このごろ 沼がきれいですね。 ヒアシンスハウスで温もりました。
同人誌って? (お近くですね。 なんどでも お出でください。)
・少女は2度目 (立原の詩を読んで 美しい日本語をひろってくださいね)
・思い覚まして、栃木より(女性) 浦和駅から歩いて30分もかかった。 帰りは中浦和経由でこちらなら5分。 建築が好き、 閉館間際の記念館にも行きようやくここに。 大森に住んでいたころ、白木屋があり、モダンな建物に注目していた。 後になって立原道造が設計に加わっていたと知り感無量。 ヒアシンスハウスのまわりは想像とはイメージが違っていた。 当時とはずいぶん変わっているでしょう。 でも お家は素敵でした。 こういう家にいつか住みたい。
(荒天の日に わざわざいらしてくださり ありがとうございます。
風が運んだすてきな便りのような おひとりおひとりに出会いました。 そんな気がする一日でした。)
来訪者 お子さんを含めて6名