この感情の伸びてゆくありさま
まつすぐに伸びてゆく喬木のやうに
いのちの芽生のぐんぐんとのびる。
詩は萩原朔太郎 「野原に寝る」の一節から
ぐんぐん伸びる 春の感情
自然とともに こころが広がる
そこの青空へもせいのびをすればとどくやうに
せいも高くなり胸はばもひろくなつた。
たいそううららかな春の空気をすひこんで
小鳥たちが喰べものをたべるやうに
愉快で口をひらいてかはゆらしく
どんなにいのちの芽生たちが伸びてゆくことか。
…… (後略)
車庫の屋根のうえで 路地から見あげないとみられない家の椿
ここにもかがやく 春の芽生え
人知れず ひっそりと 今年はこれほど花をつけた