想風亭日記new

森暮らし25年、木々の精霊と野鳥の声に命をつないでもらう日々。黒ラブは永遠のわがアイドル。

梅ジャムを作りましたよ

2013-06-10 16:29:58 | Weblog
森庭にも梅雨の気配、晴れ間にも蒸し暑くなってきました。



さて、梅を50℃未満を保った温度でゆっくりと茹でます。
三度、水を取り替えてくりかえすと、実をほぐします。
種をとって実を細かくします。茹でているので灰汁と汚れは
とれているし種は簡単に外れます。



有機砂糖を二回に分けていれ、弱火で30分煮ました。



ジャム瓶に3個と半分、できました。
甘酸っぱくて、身体がよろこびそうな味になりましたよ。

と、こうすることができたのも、こちらのお陰です。



こどもみらい測定所(東京都国分寺市)の石丸さんは昼間っから
お料理ですか~、ではなくて、これは測定の準備なのでした。



まず硬い種が邪魔なので実を削いでいきます。
ほぐした梅の実をボールに入れ、調味料入れてあえてみます…
ではなくて、混ぜたのは消毒液でした。一晩寝かせ発酵させるそうです。
持参したのが検査に必要な1キロに満たないギリギリの量でしたが、
ぶくぶくと膨らむのだそうで。



周囲には梅の甘い香りが漂っています。
言わなければわからないまさかの放射能検査、その香りに
さてさて梅ジャムでもできるのかな?
何もいわなければまるでお料理の風景ですが、検査が終わるまで
お預けです。

そして一夜明け、翌日に検査結果を知らせていただきました。
期待するとがっかりするのでダメもとな気持ちでいましたが
不検出でした。30分くらいの検査ではなく、一晩かけてしっかりと
測定してくださって、もうこれ以上やっても出ないというところの
数値です。
Cs-137 (セシウム137) 0.90Bq/kg未満
Cs-134 (セシウム134) 0.82Bq/kg未満

東京産のこの梅はめでたくお墨付きいただいたので梅ジャムと
なることができます。
いや、材料はめでたいけれど作る人の腕次第…ということなんだな、
せっかく実った梅を無駄にしないように、落ち着いて作れよなと
言い聞かせて取りかかりました。

心配しながら食べるより、しっかりと測定し事実を確認する、
わかっていても事実を直視するというのは言うよりも勇気が
いるんですね。
でも、起きてしまったことですから視ないわけにもいかないわけで、
ごまかさないで暮らす知恵を出していこうと思っています。
森庭の成りものは今年も口に入れることは叶わないでしょう
けれども、小鳥が来てついばむので測っておこうと思います。
これから花の盛りで、その後は次々に実が成ります。
実りはイノチを実感することができます。
しあわせだなあと無邪気に喜び暮らしていたので、樹々も土も
汚染されてしまった時は、「しあわせは終わった」と思いました。

終わりにしてはいけないなと、心から思えるようになるまで時が
かかりました。
その間に、ぷ~ちゃんが神さまの元へお先~と還っていったのですが
そのおかげで深く地神を感じるようになった気がします。
表層は愚かな人間の所業で汚れてしまったけれど、深奥のはたらきは
何らかわらない。
それをもっともっと感じられるヒトでありたいと願って…
時々寂しくなると、ブンブンとシッポを回すことにしています。

入れ替えた土の上には新しい芝が青々と生えています。
空間線量は除染と2年経過した分、下がってきたようです。
気になるのは東京都内での暮らしのほうで、原発事故の影響は
もう過去のことという雰囲気、何かさっぱりと色を塗り替えて
しまったような、安普請のリフォームのような…そんな感じかな。













コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする