若年寄の遺言

リバタリアンとしての主義主張が、税消費者という立場を直撃するブーメランなブログ。面従腹背な日々の書き物置き場。

政府に期待しない

2009年01月06日 | 政治
政府の手で景気をどうにかしようとする、麻生首相。
政府の手で雇用をどうにかさせようとする、野党。

どっちにせよ、上手くいく気がしない。


堂目卓生著『アダム・スミス―「道徳感情論」と「国富論」の世界』186頁
彼らは富とともに独立心をも獲得しなければならないのだ。したがって、彼らに与えられるべきものは、「施し」ではなく、「仕事」である。そして、この目的を達成することができるのは政府ではなく資本家である。


政府が正社員の首を切りにくいよう規制をかければ、
企業は首を切りやすい派遣を使う。
政府が派遣の首を切りにくいよう規制をかければ、
企業は派遣の使用を抑制するだろう。

政府が規制を強めれば、規制で守られた人の懐は温まる。
しかし、派遣にすらなれない人は、規制による保護からこぼれ落ちる。
政府の規制によって、その差が固定的なものとなる。
そして、規制で守られた人からは独立心が失われていく。

「派遣の雇用を守れ」と言うならば、腰の重たい政府の動きを待つことなく、お前が雇え。
「派遣村」実行委にしろ、マスコミにしろ、野党にしろ、労組にしろ、
情けをかけ施しを与える余裕があるなら、雇ってあげれば良い。
そうすれば、全て万々歳だ。

人災と言われ、政治災害と言われ、官製不況とも言われる現在の情勢。
政府にできるのは、規制によって人災を引き起こすことと、
ごく一時的な痛み止めを打つことだけだ。
痛み止めを打ちっぱなしにしても、何も良くならない。
コメント
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