行橋市:複合文化施設巡り賛否 集会など開き両派主張 /福岡 - 毎日新聞2017年2月10日 地方版
=====【引用ここから】=====
行橋市が同市大橋3の旧ミラモーレ跡地に計画している複合文化施設を巡り、推進派と慎重・反対派がそれぞれの集会などで主張を強めている。田中純市長が「マンションの建設ラッシュが続く行橋駅一帯を活性化させる好機」と必要性を強調すれば、慎重・反対派は「大金をかけてまで図書館を造り替える必要はない」と有権者の2割を超える1万3400人(9日現在)の署名を集め、27日に建設の白紙撤回を求める請願書を市議会に提出する。【荒木俊雄】
「建設反対派の一部は『赤字再建団体になる』とデマを言っているが、今の財政は最高の状態だ」。6日、支援者が市中央公民館で開いた会合で、田中市長は施設建設に批判的な意見にこう反論した。
=====【引用ここまで】=====
一般論として
「大型公共施設の建設費や、施設がオープンして運営費を支払い始めた時に、他の公共サービスは維持できるのか?」
「各種料金が値上げされるのではないか?」
「老朽化した水道管や道路といった公共インフラを維持・更新することはできるのか?」
という疑問・心配が湧いてくるだろう。当然のことだ。こうした疑問の行き着く先は
「赤字再建団体になるのでは?」
となる。
この疑問に対し、
「今の財政は最高の状態だ」
と答える市長。
いやいやいや。
将来生じる支払いに伴う心配に対し、今の状態を述べたところで、何の答えにもなっていない。焦点が合っていない。この市長が、批判を誤魔化す意図でズレた事を述べたのであれば狡猾だし、素でズレているのであればただの馬鹿だ。(あるいは、この記事から市長コメントの肝心な部分が削られているのか?)
=====【引用ここから】=====
市によると、複合文化施設は行橋駅東口の活性化が目的で、旧ミラモーレ跡地約3200平方メートルに図書館を核に、200席程度の小規模交流空間やカフェ、託児機能などを備えた施設を造る。
=====【引用ここまで】=====
「駅東口の活性化が目的」というのは建前にすぎない。
「事業計画も何もない段階で、『教育文化施設整備のため』という縛りのついた補助金を国から貰い、公益財団法人「増田美術・武道振興協会」より、川と一方通行の隘路に囲まれた不便な土地を買ってしまったから、建てる選択肢が図書館くらいしかない」
が本音である。
不便な土地を市に買い取らせることに成功した増田美術・武道振興協会は、市との間にどんな繋がりや過去の経緯があるのだろう。ちなみに、この法人の理事長の増田氏は、松本英樹副市長と親交のある人物とのこと。
=====【引用ここから】=====
昨年9月議会では、2017、18年度の整備費約25億円と15年間(19~33年度)の運営費約24億円の計約49億円の債務負担行為が承認された。これを受け、業者側への「要求水準書」や募集要項などを公表し、10月に説明会を実施。ところが、12月末の締め切りまでに肝心の事業提案書を出した業者はゼロで、今年3月議会に提案予定だった事業契約締結案は見送られることになった。
計画は半年以上遅れるとみられ、市は取材に「要求水準か提示額を変えることになるが、基本方針は変わらない」と説明。
=====【引用ここまで】=====
「事業提案書を出した業者はゼロ」ということは、業者が
「この場所に市の方針に従い図書館を建てて運営したとしても利益が出せない。それ程の集客を見込めない」
と判断したことを意味する。
「中心市街地の空洞化に歯止めをかけ、人の往来を取り戻す」という目的に、市が提示した手段は合っていないことが示されたことになる。不便な所に図書館を建てても集客力がない、すなわち駅前に人の往来を取り戻すことはできない、ということだ。目的に忠実であるならば、ここで事業計画をゼロから見直すべきである。
ところが、市は基本方針を変えないという。「駅東口の活性化が目的」というのは建前にすぎない、ということが、こういう所からも窺える。
基本方針はそのままに、要求水準か提示額を変えるということだが、整備費25億円と15年間の運営費24億が幾らまで増えるのかは不透明である。ちなみに、この整備費25億円には用地代が入っておらず、
=====【引用ここから】=====
高額との批判には「約49億円は15年間の運営費を含み、整備費だけだと用地代5億円を入れて約30億円」と妥当性を訴える。
=====【引用ここまで】=====
建物の用地代 : 1億2千万円(支払済)
建物の建設費用 :25億円(予定)
駐車場の用地代 : 5億円(予定)
15年間の運営費:24億4500万円(予定)
これが今後さらに増えるのだ。高額との批判が止むことは無いだろう。
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行橋市が同市大橋3の旧ミラモーレ跡地に計画している複合文化施設を巡り、推進派と慎重・反対派がそれぞれの集会などで主張を強めている。田中純市長が「マンションの建設ラッシュが続く行橋駅一帯を活性化させる好機」と必要性を強調すれば、慎重・反対派は「大金をかけてまで図書館を造り替える必要はない」と有権者の2割を超える1万3400人(9日現在)の署名を集め、27日に建設の白紙撤回を求める請願書を市議会に提出する。【荒木俊雄】
「建設反対派の一部は『赤字再建団体になる』とデマを言っているが、今の財政は最高の状態だ」。6日、支援者が市中央公民館で開いた会合で、田中市長は施設建設に批判的な意見にこう反論した。
=====【引用ここまで】=====
一般論として
「大型公共施設の建設費や、施設がオープンして運営費を支払い始めた時に、他の公共サービスは維持できるのか?」
「各種料金が値上げされるのではないか?」
「老朽化した水道管や道路といった公共インフラを維持・更新することはできるのか?」
という疑問・心配が湧いてくるだろう。当然のことだ。こうした疑問の行き着く先は
「赤字再建団体になるのでは?」
となる。
この疑問に対し、
「今の財政は最高の状態だ」
と答える市長。
いやいやいや。
将来生じる支払いに伴う心配に対し、今の状態を述べたところで、何の答えにもなっていない。焦点が合っていない。この市長が、批判を誤魔化す意図でズレた事を述べたのであれば狡猾だし、素でズレているのであればただの馬鹿だ。(あるいは、この記事から市長コメントの肝心な部分が削られているのか?)
=====【引用ここから】=====
市によると、複合文化施設は行橋駅東口の活性化が目的で、旧ミラモーレ跡地約3200平方メートルに図書館を核に、200席程度の小規模交流空間やカフェ、託児機能などを備えた施設を造る。
=====【引用ここまで】=====
「駅東口の活性化が目的」というのは建前にすぎない。
「事業計画も何もない段階で、『教育文化施設整備のため』という縛りのついた補助金を国から貰い、公益財団法人「増田美術・武道振興協会」より、川と一方通行の隘路に囲まれた不便な土地を買ってしまったから、建てる選択肢が図書館くらいしかない」
が本音である。
不便な土地を市に買い取らせることに成功した増田美術・武道振興協会は、市との間にどんな繋がりや過去の経緯があるのだろう。ちなみに、この法人の理事長の増田氏は、松本英樹副市長と親交のある人物とのこと。
=====【引用ここから】=====
昨年9月議会では、2017、18年度の整備費約25億円と15年間(19~33年度)の運営費約24億円の計約49億円の債務負担行為が承認された。これを受け、業者側への「要求水準書」や募集要項などを公表し、10月に説明会を実施。ところが、12月末の締め切りまでに肝心の事業提案書を出した業者はゼロで、今年3月議会に提案予定だった事業契約締結案は見送られることになった。
計画は半年以上遅れるとみられ、市は取材に「要求水準か提示額を変えることになるが、基本方針は変わらない」と説明。
=====【引用ここまで】=====
「事業提案書を出した業者はゼロ」ということは、業者が
「この場所に市の方針に従い図書館を建てて運営したとしても利益が出せない。それ程の集客を見込めない」
と判断したことを意味する。
「中心市街地の空洞化に歯止めをかけ、人の往来を取り戻す」という目的に、市が提示した手段は合っていないことが示されたことになる。不便な所に図書館を建てても集客力がない、すなわち駅前に人の往来を取り戻すことはできない、ということだ。目的に忠実であるならば、ここで事業計画をゼロから見直すべきである。
ところが、市は基本方針を変えないという。「駅東口の活性化が目的」というのは建前にすぎない、ということが、こういう所からも窺える。
基本方針はそのままに、要求水準か提示額を変えるということだが、整備費25億円と15年間の運営費24億が幾らまで増えるのかは不透明である。ちなみに、この整備費25億円には用地代が入っておらず、
=====【引用ここから】=====
高額との批判には「約49億円は15年間の運営費を含み、整備費だけだと用地代5億円を入れて約30億円」と妥当性を訴える。
=====【引用ここまで】=====
建物の用地代 : 1億2千万円(支払済)
建物の建設費用 :25億円(予定)
駐車場の用地代 : 5億円(予定)
15年間の運営費:24億4500万円(予定)
これが今後さらに増えるのだ。高額との批判が止むことは無いだろう。