若年寄の遺言

リバタリアンとしての主義主張が、税消費者という立場を直撃するブーメランなブログ。面従腹背な日々の書き物置き場。

愛国者よ、つべこべ言わずに土地を買え

2010年10月24日 | 政治
私は、外国人参政権に反対で、行政主導の男女共同参画に否定的。航空自衛隊のF15が飛び立つ姿に心躍る。政治思想としては右派、保守に分類される人間だろう。

しかし、これ↓については、私は反対だ。

外国人土地取得、規制を検討=首相「考えまとめたい」
 菅直人首相は15日午後の参院予算委員会で、日本国内での外国人・外国法人による土地取得の規制の是非について「ぜひ(法務省に)勉強させて、一つの考え方をまとめてみたい」と述べ、検討する考えを明らかにした。民主党の行田邦子氏の「森林保全や安全保障上の観点から規制を検討するつもりはあるか」との質問に答えた。
 外国人らの土地取得・所有などを制限できる法律として、外国人土地法がある。首相は「規制には政令が必要だが、現在は存在せず、事実上この法律も有名無実になっている。法務省にも外国人土地法をどう生かせる可能性があるか調査してもらいたい」と表明。柳田稔法相は「(規制を)検討したい」と述べた。



今まで、多くの私有林が開発業者へと売却され、ゴルフ場やスキー場、ホテルといったレジャー施設や、産業廃棄物処理場などになった。ところが、同じことを外国人がしようとした途端に「森林保全や安全保障の観点から問題がある」「外国人の土地取得を規制せよ」と言い出した。

具体的に、私有地の売買が森林保全や安全保障の観点から問題となった事例はあるのだろうか。またその事例において、私有林を購入した者が外国人であるか日本国民であるかの違いによって何か差があるのだろうか。

おそらく、具体的な例は無いんじゃないか。(あったらごめんなさい)

このニュースについて、
「外国人の土地取得は規制されて当然」
「厳格な規制を」
「遅すぎる」
といった意見を多く耳にした。

しかし、私の探し方が悪いのか、
「北海道○○町の山林を外国人が買おうとしていた。これを阻止し、水源地を保全するために、俺はそこの山林を先に買い取った。」
なんて話を探し出すことはできなかった。

山林を相続したが使い道が思いつかず、長いこと放置していた人がいるとする。正直言って、所有していることが負担にすらなっている。そこに、「あなたの持っている山林を売ってください」と言ってきたら、渡りに船と思うのが人情だろう。山林の所有者から見れば、それが日本国民であろうが外国人であろうが、どちらも同じだ。

もし、これから検討されるという外国人の土地取得規制が実現したら、上記のような山林の所有者は、「売れない、使えない、どうしようもない」状態に長く晒されることになるだろう。一方で、周りを見ると、右派・保守の人たちや反グローバリズムな人たちが「やった、外国人を山林から追い出したぞ」と気勢を上げることだろう。彼らが快哉をあげるだけだ。

その土地に価値を見出す人が、対価を払って買えば良い。
外国人に取得されたら森林保全や安全保障の観点から問題がある・・・そんな土地が具体的にあるのなら、そう思う人がお金を出し合って買えば良い。政府の規制に頼る必要は全くない。

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