Reiko's Travel 記事と現在の英国事情

在英51年、2020年7月未亡人になって以来、現在英国事情と過去の旅行の思い出を記載。

ゆりかごから墓場までーその2

2020-07-07 02:21:09 | 日記

昨日7月5日は英国の社会福祉制度が発足して72年目の記念日だった。

最近新聞もろくに読むひまがなくて、今朝の新聞の一面記事を見て知った。この社会福祉制度は戦後4年目に発足している。英国の食料配給制度は戦後10年、国民全体が貧しかった。それでも貧富の差に関係なく国民全体が無料で医療を受けられる素晴らしい制度を考え出したものだ。発足当時はお金がなくて、よくこれまで持ったものだとの談話が載っていた。

先週終わったばかりのテレビドラマ(再放送)のフォイルス ウオー(Foyle's War)は戦時中から戦後にかけての退職寸前のpolicemanが戦後、MI5で活躍するストーリーだが、彼の助手の若い女性の夫君がMP(国会議員)として社会福祉制度を立ち上げるのに努力する。時代を追っての面白いストーリーだった。(日本でも放映されただろうか?)

わが家では今日は病院のベッドと同じものが貸与されるので、昨夕のうちに亭主を私のベッドに移して、使用していたシーツも洗濯機で洗って干すばかりにしていた。娘婿のパトリックが本来ならば出勤するべきところを、今まで使っていたベッドを解体するため自宅勤務にしてもらって9時前にやってきた。

 

今まで20数年も使っていたベッドは、友達からヘッドボードと足元部分をもらい、ベースは亭主が作ったもの。頑丈で重くとっても一人で動かせない。

それがパトリックは電気スクリュードライバーで3分くらいで解体してしまった。

マットレスやすべての部分を小部屋に保存してすぐに帰って行った。

 

何もなくなったベッドルームは広々として、この部屋に不似合いな55インチのテレビが鎮座している。これもパトリックが自宅の2台あるうちの一台を、病気の亭主のために、持ってきてくれたもの。

新しいベッドは12時近くに医療器具専門業者がトラックで運んできた。30代の屈強なお兄さんが一人で分解されているベッドを運び込み、30分くらいで組み立て、説明して帰って行った。すべてが電動だから患者の負担が軽減する。’素晴らしいねー’’ と言ったら ”本当に、”俺もそのうちほしいんだ’ ”でもあなたならあと50年くらい待たないと ” と会話して笑っていった。

今まで飲み物を飲ますにも、上半身を起こさねばならず、これがお尻の床ずれにこたえる。マットレスは自動的に10センチくらい幅の空気の出入りで、体のどこにも長時間、圧迫されることがない。上半身はボタン一つで上下し自力を使うことがない。

もっと早くから借りておけばよかったと今頃悔やんでいる。このベッドは亭主が必要で無くなった時に返却すればよい。

 

午後にはまた薬局から栄養剤の配達があった。予定もしていなかったのにドクターの処方箋が薬局へ行ったらしい。午前中にはディストリクト・ナースが来て床ずれを手当てしていった。

近所の奥さんは私がベッドの配達を待っているので、代わりに朝の新聞を取りに行ってくれ、彼女の庭でできた野菜を持ってきてくれた。隣のご主人はパトリックの手伝いをすると言ってくれたが、一人で3分でできたと報告したので、またいつでもお手伝いをしてあげると行ってくれている。

こうして亭主の周りで陰になり日向になりいろいろな人たちが助けてくれている。本当にありがたいことだ。

コメント (2)
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