「多羅尾伴内シリーズ 隼の魔王」
1955年 日本 80分
■監督:
松田定次
■出演:
片岡千恵蔵
波島進
加東大介
喜多川千鶴
田代百合子
●あらすじ
野球の日本選手権シリーズのレッドソックス対フィリーズの第5回戦。
二死満塁の状況で、レッドソックスの3番強打者・高塚が満塁ホームランを放ち、
7万人の衆人環視の下で原因不明の死を遂げる。
この謎の究明に乗り出したアカツキ探偵社の高森真砂子と七つの顔の男・多羅尾伴内。
この謎を追い続けるうちに次々と関係者がさらなる謎の死を遂げていく…。
この事件の裏にはある根深い陰謀が渦巻いていた。
果たして、多羅尾伴内はこの空前の事件を解決することができるのだろうか…。
(Amazon Prime Videoより)
★感想など
シリーズ第七作目となる作品。
六作目の「曲馬団の魔王」は原版が消失しているため、ソフト化は不可能な状況となっている。
ゆえにこの前に観た「片目の魔王」はシリーズ第五作目となる。
間に一つ挟んでいるのもあるが、本作は「片目の魔王」に比べて随分話が観易くなり面白かった。
脚本や展開に無理がなく、脇道に逸れる事もほとんど無い。
逆に一本道とも言えるが、これが昭和30年の街並みや当時の雰囲気と相まって丁度よい塩梅であり
昭和30年の娯楽作として純粋に楽しめる出来になっている。
「片目の魔王」はちょっと辛かったが、本作の出来栄えなら、この後のシリーズも観たいと思えるな。