レレレへの道

日々鑑賞した映画の中で、レレレに書かない映画の感想です

007/スカイフォール

2024年05月03日 12時09分22秒 | アクション

「007/スカイフォール」
原題:SKYFALL
2012年 イギリス/アメリカ 143分
■監督:
 サム・メンデス
■出演:
 ダニエル・クレイグ
 ハビエル・バルデム
 レイフ・ファインズ
 ナオミ・ハリス
 ベン・ウィショー
 ジュディ・デンチ

●あらすじ
史上最高の007映画が遂に登場!!
トルコ イスタンブール。
MI6(英国情報局秘密情報部)のエージェント007ジェームズ・ボンドは、
各地で潜入捜査をしているNATOの諜報部員の情報が記録されているハードドライブを強奪した敵を追跡し、
その組織をあと少しのところまで追い詰める。
しかし、あと一歩まで迫ったところで、先に潜入していた同僚エージェント ロンソンが傷を負ってしまう。
そんな中、上司のMは非情にも敵の追跡を最優先にするよう指令を下す。
後から駆け付けたアシスタントエージェント イヴと共に、敵を追跡するボンドだったが……。
(Amazon Prime Videoより)

★感想など
史上最低の007映画が遂に登場!!
ダニエル・クレイグにかわった007シリーズは、リアル路線じゃなくて反エンタメ路線なのではないかと疑ってしまう。
まず本作は脚本が圧倒的にダメだった。
悪役の目的が陳腐過ぎる上に、それ以外の目的がないためストーリーに広がりが無い。
そのため143分が非常に長く感じられる。
何でも本作は「ダークナイト」を目指して作ったらしいが、それがそもそもの元凶。
「007」と「ダークナイト」では、方向性も作り方も全く違うものなのに、表面だけ真似してるからダメの二乗になってしまっている。
脚本のダメさとして、冒頭で盗まれたハードドライブの奪還が映画の最初から描かれている割には、最後までそのドライブを回収しない。
など他にも穴だらけの脚本で、その穴を無茶なアクションだけで埋めようとしているから、さらに内容がスッカスカになっているのだ。
そして過去作の良さを全否定。
これが最高にムカつくところで、過去に007シリーズが築いてきたものをことごとく否定する。
まずスパイ任務にあたる上で、自分の命よりも任務や組織の秘密を重視する。
もし敵に捕まって情報が敵に漏れそうになる場合は、自殺用の毒薬を奥歯に仕込んでおき、いつでも自殺しろ。
と言う非条理極まりない掟。
だがこれがスパイの非日常性と、恐るべき格好良さを表すプロフェッショナルなところだった。
スパイはみなこの非情さを持って仕事に徹していたのに、本作では敵もジェームズ・ボンドもそれを無くしている。
プロフェッショナルに徹しているのがMだけで、そのMを責めるのだ。
ダサい。
そしてボンド自身を地に落とすやり方。
今までは完全無欠の格好良さを持っていたのに、本作では任務に失敗する。
任務復帰しようと思って復帰テストを受けたら、体力や能力が落ちていて試験が不合格となる。
その理由が歳を取ったから。
そして今までは常に余裕綽綽な性格で、誰に対しても優雅な対応をしていた性格だったのに
本作ではいじけて拗ねていて、誰に対しても幼稚な攻撃性を発揮する。
新しいQが若いからと言って、「お前みたいな若造ごときに」みたい事は絶対に言わなかったし
Mに対しても「クソババア」とか、Mを脅すような態度も絶対に取らなかった。
こうなると、ダニエル・クレイグ版ボンドは、007じゃなくて只のガキなんだな。
それをアクションだけで何とかしようとしている。
これは駄目だな。
でもこの監督は次作の007も監督しているらしい。
ハッキリ言って全く期待は出来ないが、まあそれでも観るでしょう。
何せあと二つ観たら、007シリーズ完全制覇ですからね。
最早モチベーションはそこだけですな。

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