イエローフローライトを探して

何度も言うけど、
本当にブログなんかはじめるつもりじゃなかった。

女が昏(くら)くなると書いて

2008-12-27 22:36:27 | 昼ドラマ

『愛讐のロメラ』26日に終了した後のこの枠、年明け15日(月)からの新番組の情報も先月から出ています。

『非婚同盟』、この枠では07年放送『麗わしき鬼』以来約2年ぶりの中島丈博さんが脚本に参戦。“非婚”で“同盟”とは、何とも即物的でそそられないタイトルですが、新聞各紙、公式サイト発表での西本淳一プロデューサーによれば「元気でアクの強い、エグいホームドラマ」を目指すとのこと。

個人的には“元気”と“ホームドラマ”には興味ありませんが、“アクが強い”“エグい”のは大好物です。中島丈博さんの脚本は、字ヅラ絵ヅラは突飛で、リアルとは程遠いものに一見見えても、人物の描線が太く、台詞に迫力があり、人間の愚かさや弱さ可笑しさをどこか爽快痛快にまるめ込んでしまう、まさに“清濁併せ呑む”感が魅力です。

公式の予告によれば、ヒロイン由起子が12歳の1974年から物語がスタート、ならば62年前後生まれのいわゆる“雅子さま世代”女性側の本音と、女性たちを取り巻く女性以外からの本音が世の中のそこここでぶつかり合い軋み合った、言わばいちばん“摩擦係数”の高い世代ではないでしょうか。

男と女、家と個人、妻と愛人、あるいは母性など、女性がらみの事象を描かせると、いろんな意味で“身も蓋もない”のが持ち味だった中島さんがどう料理するか。先週から始まった予告フラッシュでは、心なしかいつものこの枠作に比べ画面に赤黄みが強く(蛍光灯より白熱灯、オフィシャルよりプライベート、美辞より本音、着飾るより丸裸)、人物たちも遠慮会釈なくポンポンキイキイ言い合うテンポのいいドラマのよう。

“情念”が売りのこの枠、最近は情念発動のパターンも出尽くし、重め暗めをコントロールするのに苦労しているふしも見受けられるので、ここらで枠の可能性を広げ、射程距離を伸ばす起爆作になってほしいところです。

コメント
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