★ いろんな人たちが、『ハコモノ』を造りたがる。
何故かな? と思うが、これは権限と、予算などがあれば、結構カンタンに造れるからだと思う。
若いころから、結構権限のある立場にいたのだが、直接建物など立派なモノを建てたり、担当をしたことはあまりないというか、関心がなかった。
販売会社というマーケッテングの世界にいて、会社としては無茶苦茶儲かった時期も経験していて、いろんな人が、何かハコモノ的なモノを造ればと勧めてくれたが、
販売会社の財産は、ブランドだとかイメージ、販売網というネットの価値、人が持つノウハウソフト、などがメインであるべきで、土地、建物など固定資産などの含み益などを重視すべきでないと思っていた。
バランスシート重視で、売上高は400億円もあったけど総資産は100億円ほどで、回転率のいい無借金経営のバブル時非常に珍しい会社であったのである。
含み益は、土地建物からのものではなくて、端的に言えば『ソフト』であるべきだと、思っていた。
そんなこともあって、現役の最後のころは、『ソフト会社』を造って結構オモシロイ経営を楽しんだりしたのである。
仙台で土地を買い事務所を建てたのも30代のころだったが、事務所と言うよりも、倉庫を建てたようなものだった。
全国に結構立派な営業所やショ―ルームを展開したが、殆どが借地に建ててもらった賃借物件だったのである。
立地とか、建物は、時代によってその価値が変わってしまうので、借りものなら身軽で、その時に合わせてまた借り直せばいいのである。
★ そんな風に思っているのだが、
ハコものではないが、間違いなく自分で企画し、ほんの数人の仲間と一緒に、億と言う単位の『ハコモノ』ではないが、施設を造ったことがある。
それは、大分県にあるサーキットSPA直入なのである。
今月号のKAZEの機関誌の特集に 『SPA 直入』が出ていた。
『アレは俺が造った』と言えるのは、自分の金で造ったわけではないのだが、何となくそう言えるのは『快感』みたいなものを感じるのである。
『ハコモノ』を造りたがるのは、「こんな心理かな」と思ったりする。
自分だけの力でやったものではないのだが、モノとしてそこにある限り言えたりするので、自分の実績として残すには最適で、意外に簡単なのである。
例えば、川重でも今の神戸本社は、故大庭さんの時代に造られたものであることは間違いないのである。
★ SPA直入は、
一般のライダーたちが気軽に走れるサーキットをと言う『コンセプト』造ったものである。
もう20年以上も前のことなのだが、そのコンセプト通りの使われ方もして頂いていて、非常に嬉しく思っている。
目指した目標の通りに、物事が展開することは意外に少ないのだが、当初の想いが幾らかでも実現しているのが嬉しいのである。
レ―サ―レプリカのようなバイク全盛期に、走らせるところがなくて『峠族』と言われた人たちのために、と思って思い立った。
そのころは、サーキットはどこも一般の人たちの走行は出来なかった時代であった。
昨日のブログのアクセスに、
『いつもお世話になっているSPA直入の立ち上げの物語のページが有った。
SPA直入は、始まって20年以上になるのだか最初の頃の思いが今でも続いているようです。』
故岩崎茂樹くんと二人で、いろいろ考えながら造ったサーキットである。
5回にわたってブログに、纏めたものを、こんな形で紹介して頂いている。
こんなことになると、ほんとに、『ハコモノ』も造っておいてよかったと思うものである。
kAZE の機関誌を見て、改めてそんなことを思った。
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