★今回は昨日の続き、私独特のバランスシート論である。
私は神戸商大の卒業なのだが実は大学では簿記の単位を取っていない。
簿記で単位を取るには教室に入らないと試験を受けるだけではダメなのである。
野球ばかりしていた大学生活だったから簿記はとっていないのである。
そういう意味では、会社に入ってからの独学なのである。
カワサキの二輪事業の販売第1線にいたので、
代理店や営業所や販売会社の『経営』を30代の頃からずっとやらざるを得なかったのである。
そんな私独特の体験の中から生まれた『私独特』のものなのである。
一般によく言われる売上高・総利益・経費・営業利益・営業外・経常利益よりは、
どちらかというと『バランスシートや資金繰り』の方が大事だなと思ったし、
営業外を中心に、バランス・シートの検討などを独自で勉強したのである。
★これが私のバランスシートだが、
このバランスシートを川崎重工業の部長研修会の時に発表したら、
当時の財務担当副社長に『非常にオモシロい』とお褒め頂いたのである。
バランスシートの話など聞かれることは少ないと思うが、
この『私のバランスシート論』は、
私の直接の上司であった技術屋さんの髙橋鐵郎さんに、
『お前の説明はよく解った』と言って頂いたので、
そんなにムツカシクはないので、ちょっとお付き合い下さい。
ざっと私の『バランスシート論』をご紹介すると、こんなことなのである。
● バランスシートとは
左側に『流動資産と固定資産』 右側に借入金などの『負債や資本や剰余金』
その二つがバランスしてるので『バランスシート』と言われている。
● 『流動資産』とは1年以内に現金化される売掛金や在庫など、
現金から、現金化されやすい順番に並んでいる。
● 土地・建物や車など1年以内には現金化されないものが『固定資産』
● 右側の負債の中でも1年以内に支払わねばならない買掛金とか短期借入金などを『流動負債』。
● 1年以内に支払わねばならぬ額より、1年以内に現金化される額が多い
こんな形 『流動資産』>『流動負債』でないと資金繰りが成り立たないのだが、
欧米などでは 2:1ぐらいの比率でないと健全財政とは言えないなどと言われているのだが、日本はそんな企業は非常に少ないのである。
★『私独特のバランスシート』はそれ以下に、
その企業の持つ『企業イメージ』ほか 『ソフトの数々』など、
その資産こそが『その企業の成長力』だと思っていて、
それらの『ソフト資産』はその企業の『高質人材』によってもたらされるのである。
それは間違いなく『人の質・能力・経験』などだと思っていた。
当時の総合営業活動はこのような展開だったのである。
これらの詳細はまたの機会に。
★ 『7万台への挑戦』 『カワサキの新しいイメージ創造の時代』
これは髙橋社長・古谷専務のコンビで実現したのだが、
この髙橋社長の言葉の隅々に、技術屋さんとはとても思えない、
『マーケッテングマインド』と そのソフト思考が満ち溢れていて、
『自由に私に任して頂いた』ので、私自身も成長したし、
傘下7社の社長を兼務した私も、
その実務一切を、『その社の常務に100%任していた』ので、
どんどん前向きな展開となったのである。